リフォームローンの活用方法と利用するときのポイント

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住宅ローンと比べあまり馴染みのない「リフォームローン」。どんな金融機関が取り扱っていて、どんな特長があるのでしょうか。リフォームローンの概要と利用する時のポイントについてまとめてみました。

1.リフォームローンと住宅ローンの違い

住宅関連のローンで馴染みがあるのは「住宅ローン」ですが、「リフォームローン」とはどんな違いがあるのでしょうか。

 

1-1.リフォームローンは担保が不要

住宅ローンは購入した物件(土地・建物)を担保として借入をします。金融機関が土地・建物に抵当権を設定し、万一返済できなくなった場合には、売却して返済に充てることができるわけです。一方リフォームローンは、そのほとんどが担保不要です。つまり金融機関は借主の収入や返済能力など「信用」に対してお金を貸すことになります。

 

1-2.リフォームローンの金利と返済期間

担保不要ということは、金融機関にとってはより高いリスクを追うことになるため、金利は住宅ローンより高めで、借主の年収などによっても変わります。また、返済期間についても住宅ローンが最長35年程度であるのに対して、リフォームローンは10年~20年程度のことが多いようです。

住宅ローン リフォームローン
金利 変動金利 0.6%~0.7%程度

固定金利 1.1%~1.3%程度

変動金利 1.5%~4.0%程度

固定金利 3.0%~5.0%程度

担保 必要 不要
返済期間 35年以内 10年~20年以内
借入可能額 1億円程度まで 1000万円程度まで

※ 2018年2月現在  ※ 金利、借入条件等は金融機関により異なります。詳細は金融機関にご確認ください。

 

2.リフォームローンを取り扱う金融機関

リフォームローンはどのような金融機関が取り扱っているのでしょうか。

 

2-1.銀行

リフォームローンは、都市銀行をはじめ地方銀行、信用金庫などほとんどの銀行で取り扱っていますが、住宅ローンと比べて積極的に取り組んでいる銀行は少ないのが現状です。

リフォームローンそのものの需要が少なく、借入金額が比較的少額であることから、住宅ローンのような大規模なキャンペーンや優遇金利などもあまり見られません。

 

2-2.信販会社

一方、リフォームローンに積極的に取り組んでいるのが信販会社などのノンバンクです。信販会社は自動車などの高額商品の割賦販売(分割払い)を手がけている会社ですが、リフォームローンも主力サービスのひとつとして力を入れています。リフォーム会社や住宅設備メーカーなどとタイアップして、金利優遇などのキャンペーンをおこなうこともあります。

 

2-3.住宅金融支援機構

長期固定金利の住宅ローンを扱う住宅金融支援機構では、耐震やバリアフリー工事向けの長期固定金利のローンを取り扱っています。高齢者(満60才以上)向けの返済特例なども用意されていますので、高齢の親のために実家をリフォームする場合などには、検討してみることをおすすめします。

同じく住宅金融支援機構の「フラット35」では、中古物件の購入に伴うリフォームで利用できる「フラット35(リフォーム一体型)」と「フラット35 リノベ」の2種類の商品を提供しています。購入とリフォームにかかる費用を1つのフラット35で借入できて、金利や返済期間も住宅ローンと同じものが適用されるので、中古住宅を買ってリフォーム・リノベーションをする方にとっては有力な選択肢となります。

「フラット35(リフォーム一体型)」は工事内容にほとんど制限がないのに対して、「フラット35 リノベ」は、一定の「性能向上リフォーム」をおこなうことを前提とし、年▲0.6%(※)の金利引き下げを受けることができます。

※ 2018年3月31日申込受付分まで。2018年4月以降は▲0.5%になります。  ※住宅金融支援機構 http://www.jhf.go.jp/

 

3.リフォームローンをおトクに利用するためのポイント

3-1.金利優遇を上手に利用する

前述のようにリフォームローンは金利が高いため、金利優遇をうまく利用することがポイントのひとつです。銀行のリフォームローンはほとんど優遇がありませんが、信販会社がリフォーム会社や大手住設メーカーとタイアップして、期間限定で金利優遇キャンペーンなどをおこなっていることがあるので、そうした情報にアンテナを張りタイミングを逃さないようにしましょう。なお、そのようなキャンペーンを利用する場合には、タイアップしている会社やメーカーの商品を使うことが条件となる場合があります。

3-2.返済期間はできるだけ短くする

リフォームローンの金利負担を軽くするために、返済期間はできるだけ短くしましょう。例えば500万円の借入に対し、金利年2%で返済期間を5年にした場合と15年にした場合では、総返済額に約53万円もの差が出ます。

 

■ 500万円借入した場合の金利・返済期間と総返済額

  金利 年1.5% 金利 年2.0% 金利 年2.5%
5年返済 5,193,000 5,258,000 5,324,000
10年返済 5,387,000 5,521,000 5,656,000
15年返済 5,587,000 5,791,000 6,001,000

※ 借入金額 500万円 元利均等返済(ボーナス払いなし) ※ 千円未満四捨五入

 

3-3. 中古購入一体型ローンを活用する

「フラット35(リフォーム一体型)」や「フラット35 リノベ」のような、購入とリフォーム一体型のローンは、民間の銀行などでも扱っています。購入資金とリフォーム資金をまとめて借入することができる上、金利などの条件は住宅ローンとほぼ同じになりますので、低金利かつ長期の借入ができるのが大きなメリットです。

中古購入とリフォームを検討している方は、まずこのタイプのローンを検討してみるとよいでしょう。強いてデメリットを挙げるとすれば、ローン申込時に購入費用とリフォーム費用が確定している必要があるため、物件探しとリフォームプランを同時に進めなくてはいけないこと。また、物件の築年数等によっては希望通りの金額や返済期間が設定できないケースがあることです。

 

4.リフォームローンと住宅ローン控除

毎年末の借入残高の1%が所得税(引ききれない場合は住民税)から控除される「住宅ローン控除」。その名称から新規の住宅購入や新築時のイメージが強いかも知れませんが、一定の条件をクリアすればリフォームにも適用できます。

 

4-1.住宅ローン控除が適用できるリフォームとは

リフォームに住宅ローン控除を適用するためには以下のような条件があります。

■リフォームの住宅ローン控除の適用要件

・自己所有かつ自己が居住するための家屋のリフォームであること

・リフォームの内容が以下のいずれかに該当すること

– 増築・改築・大規模な模様替え・大規模な修繕工事

– 家屋の居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事

– 現行の建築基準法の耐震基準に適合させるための工事

– 一定のバリアフリー工事

– 一定の省エネ改修工事

・リフォームから6か月以内に居住し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること

・控除を受ける年の合計所得金額が3000万円以下であること

・住宅ローンの返済期間が10年以上であること

・中古住宅を新たに購入してリフォームする場合、以下のいずれかの条件を満たすもの

– 築年数20年以内(木造)または25年以内(耐火建築物)の建物

– 一定の耐震基準を満たしていること

– 既存住宅売買瑕疵保険に加入していること

※ 国税庁ホームページより抜粋

住宅ローン控除の適用にはこれ以外にも細かい要件がありますので、税務署、税理士または、リフォーム会社などで確認してみるとよいでしょう。

 

4-2. 住宅ローン控除でどのくらいの税金が戻ってくるの

住宅ローン控除を適用すると、毎年末の借入残高の1%が所得税から控除されます。サラリーマンの方なら年末調整で、自営業の方なら確定申告で税金が戻ってくるイメージです。

控除額の上限は年40万円、控除の期間は最大10年間ですので、最大400万円もおトクになります。

居住年 控除期間 控除額
平成26年1月1日から

平成33年12月31日まで

10年 ローンの年末残高等×1% (上限 年40万円)

をその年の所得税から控除

※ 国税庁ホームページより抜粋  ※ 控除額は各年の所得等によって異なります。必ず年40万円控除されるわけではありません

なお耐震、省エネ、バリアフリーなどのリフォーム工事については、住宅ローン控除以外にも国や自治体で各種補助金の制度が用意されており、場合によっては住宅ローン控除よりもおトクになるケースもありますので、まずはリフォーム会社などで相談してみることをおすすめします。