家事動線が整う!ウォークインクローゼットの活用法と設計のポイント

暮らし/法律/その他 注文建築_関連

マイホームを建てるなら、見た目だけでなく使い勝手のよい収納をつくりたいと考える方は多いでしょう。なかでもウォークインクローゼットは憧れの設備として人気ですが、「わが家には本当に必要?」「どのくらいの広さがベストなの?」と、具体的なイメージがつかめず迷ってしまう方も少なくありません。

そこでこのコラムでは、これから家づくりを検討している方に向けて、ウォークインクローゼットのメリットやレイアウトの種類、後悔しない広さの選び方についてわかりやすく解説します。毎日の身支度や家事がもっと楽しくなるような、自分たちらしい住まいづくりのヒントとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

ウォークインクローゼットとは

ウォークインクローゼット(WIC)とは、その名のとおり人が中に入って歩ける広さの収納スペースのこと。物置き(納戸)とは違い、主に衣類をハンガーに掛けたまま収納・管理するための空間です。小さな部屋のように使用でき、その場で身支度を完結できるのが大きな特徴です。
また、出入口が2か所あって通り抜けできるタイプは、ウォークスルークローゼットと呼ばれます。生活動線を短くできることから、使い勝手のよい間取りとして採用されるケースもあります。

一般的なクローゼットとの違い

寝室などでよく見かける一般的な壁面クローゼットは、奥行きが60cm程度で設計されることが多く、服をしまうための最小限のサイズになっています。
扉を開けてすぐに服を出し入れする壁面タイプに対し、ウォークインクローゼットは中に入って服を選ぶスタイル。収納としてだけでなく、衣類の管理や身支度をおこなう場所として使える点が大きな違いといえます。

ウォークインクローゼットを設置するメリット

住まいにウォークインクローゼットがあると、日々の暮らしにゆとりが生まれます。ここでは、設置することで得られる3つのメリットを紹介します。

大容量の収納を確保できる

ウォークインクローゼットの大きな魅力は、優れた収納力にあります。一般的なクローゼットに比べてスペースが広いため、衣類だけでなく、かさばるスーツケースや季節家電といった置き場所に困る大型品もまとめて保管が可能です。
また、たまにしか使わない冠婚葬祭用のバッグや小物など、使用頻度の低いアイテムの定位置をしっかり確保できるのも嬉しいポイント。「あれ、どこに置いたっけ?」と探す手間が省けるだけでなく、リビングや寝室に物があふれるのを防げるので、お家全体をスッキリとした状態に保ちやすくなりますよ。

衣替えの労力を減らせる

季節の変わり目におこなう衣替えは、意外と時間も体力も使う大変な家事のひとつ。ウォークインクローゼットがあれば、夏物と冬物を同じ場所で管理でき、衣装ケースの中身を入れ替える重労働を減らせます。手持ちの服を一目でパッと確認できるので、「似たような服をまた買っちゃった」といった無駄遣いも防ぎやすくなります。
さらに、お気に入りの服をハンガーに掛けたまま収納できるため、シワになりにくく、きれいな状態で保管しやすいのもメリット。衣類の管理がしやすくなり、おしゃれをもっと楽しめるようになるでしょう。

その場で着替えができる

扉を閉めれば独立したプライベート空間になるウォークインクローゼットは、その場で着替えられるのが便利です。
鏡を設置しておけば、服選びから全身のコーディネート確認までその場で完結できます。まるでお店の試着室のような贅沢な空間は、注文住宅を建てるなら一度は憧れるスタイルのひとつではないでしょうか。
また、深夜や早朝など、家族が寝室で休んでいる時間帯でも、明かりや物音を気にせず準備ができるのも安心です。

ウォークインクローゼットの活用法は配置場所で変わる

収納の使い勝手は、家のどこに配置するかによって大きく左右されます。毎日のルーティンを想像しながら、自分たちの生活にぴったり馴染む場所を考えてみましょう。主な配置場所と活用法を3つ紹介します。

脱衣室・ランドリールーム隣接で「洗濯動線」を最短化する

洗面所のすぐ横にウォークインクローゼットを配置すると、パウダールームのように便利に活用できます。
入浴後に使うパジャマや下着、タオルなどをまとめて置いておけるので、わざわざ個室へ着替えを取りに行く手間がなくなります。
特に寝室が2階や3階にあるお住まいなら、入浴のためだけに階段を上り下りする必要がありません。移動がなくなるだけで、毎日の夜のルーティンがぐんとシンプルになりますよ。

家族全員がアクセスしやすい動線上に配置

廊下やホールなど、家族全員が通りやすい場所にクローゼットを設けると、ファミリークローゼットとして大活躍します。洗濯が終わった服を各部屋へ配って回る負担が減るだけでなく、帰宅してすぐコートを掛けたり、お子さまが自分で着替えたりする習慣が自然と身につきます。
「脱いだらすぐ片付く」環境ができることで、リビングに服が脱ぎっぱなし……なんてストレスからも解放されそうですね。家族全員の持ち物を1か所で管理できるので、持ち物の把握もスムーズになります。

身支度をスムーズにするなら寝室の隣

朝の身支度を効率よく進めたい場合は、クローゼットを寝室の隣に配置するのが適しています。起きてすぐに着替えができるため、慌ただしい時間帯にもゆとりが生まれますよ。
家族で共有するクローゼットに比べ、アクセサリーや季節の小物といった個人の持ち物を管理しやすいのも特徴。自分のこだわりを大切にしながら、お気に入りの服を選んで、1日のスタートを切りましょう。
就寝前に翌日の準備をスムーズにおこなえるため、日々の生活リズムを保ちやすい点もメリットです。

ウォークインクローゼットのレイアウトと広さはどう選ぶ?

使い勝手のよいウォークインクローゼットの広さやレイアウトは、入れる物の量や部屋の使い方に合わせた計画が大切です。あらかじめ目安を知っておくと、使い勝手のよい収納スペースを設計しやすくなります。ここでは、畳数ごとの収納量の目安やレイアウトによる違いを見ていきましょう。

畳数別の収納量の目安

広さを決めるときは、家族の人数や収納したい衣類の量を具体的にイメージしてみましょう。一般的な目安として、畳数ごとの収納量は次のとおりです。

広さ収納量の目安特徴
2畳約90〜200着● 夫婦2人分の衣類を収納しやすい広さ
3畳約130〜300着● 家族3〜4人分の衣類を収納できる
● ファミリークローゼットとしても人気
4畳以上約180〜400着● 着替えのスペースを広く確保できる
● 布団の収納や大型チェストの設置も可能

目安としては、2畳程度あれば夫婦2人分の衣類を収納できるケースが多いとされています。3畳以上になるとゆとりが生まれ、家族全員の衣類をまとめるファミリークローゼットとしても使いやすくなります。
より具体的に計画する場合は、間取り図の寸法を確認しながら、現在持っている衣類の枚数を数えてみましょう。収納したい量を把握しておくと、必要な広さをイメージしやすくなりますよ。
ただし、実際に必要なスペースは衣類の厚みや収納方法によって変わります。次の章では、服の種類ごとに必要な寸法の目安を見ていきましょう。

服の種類別に必要な寸法の目安

ウォークインクローゼットを計画する際は、畳数だけでなく、服の種類に合わせた寸法も把握しておくことが重要です。ハンガーに掛けたときの、1着あたりの厚さ・高さの目安は次のとおりです。

衣類の種類厚さの目安高さの目安
Tシャツ・ワイシャツ約3cm約90cm
スカート・スラックス約5cm約110cm
ジャケット類約7〜8cm約100cm
スーツ・コート類約10cm約140cm

上の表のとおり、冬用のコートを収納する場合は、Tシャツと比べて3倍以上のスペースが必要になることも。一方で、ワイシャツなど高さをあまり必要としない衣類であれば、上下2段にハンガーパイプを設置したり、空いたスペースに衣装ケースを置いたりすることで、収納量を効率よく増やせます。
ご自身がどのような服を多く持っているかを考えながら、棚の高さやハンガーパイプの位置を調整すると、使いやすい収納スペースになりますよ。

棚の配置による4つのレイアウト

ウォークインクローゼットの使い勝手は、棚やハンガーパイプの配置によっても変わります。代表的なレイアウトには、主に次の4つのタイプがあります。

レイアウト特徴
I型● 片側の壁一面に収納を設置する形式
● 奥行きが浅いスペースにも設置しやすい
II型● 通路を挟んで両側に収納を設置する形式
● 夫婦で左右のスペースを分けるなど整理しやすい
L字型● コーナー部分を活用して収納を設置する形式
● 限られた面積でも収納量を確保しやすい
コの字型● 三面の壁を活用して収納を設置する形式
● 収納力は高いが、ある程度の広さが必要

限られたスペースを有効に使いたい場合に向いているのは、壁一面を使うI型や、コーナーを活かすL字型。コンパクトな間取りでも収納量を確保しやすいのが特徴です。
夫婦それぞれの収納スペースを分けたい場合は、II型が便利。左右でエリアを分けることで、衣類の管理がしやすくなりますよ。
さらに広いスペースを確保できる場合は、三面を収納として使えるコの字型も選択肢に入ります。収納量が多く、まるでショップのように服を見渡せるのが魅力です。間取りや生活スタイルに合わせて、使いやすいレイアウトを選んでくださいね。

ウォークインクローゼットを設置する際のポイント

憧れのウォークインクローゼットをつくるなら、毎日使うのが楽しくなるような場所にしたいですよね。満足度の高い住まいをつくるには、設計の段階でポイントを押さえておくことが大切です。意識したい3つの項目を、以下で解説します。

寝室などの部屋の広さとの優先順位を決める

ウォークインクローゼットは、人が通れるほどのスペースが必要なため、同じ収納量でも壁面クローゼットと比べて広い床面積を必要とします。
延床面積に限りがある場合、ウォークインクローゼットを設置することで、寝室やほかの居室の広さに影響が出る可能性も。収納スペースを優先するか、居室の広さを重視するかを明確にすることが大切です。
まずは、プランニングの段階でハウスメーカーに希望を伝え、作成された間取りを確認しながら調整していくのが一般的です。家族のライフスタイルや、住まい全体のバランスを見ながら、理想的なプランに近づけていきましょう。

通気性をしっかりと確保する

ウォークインクローゼットは閉鎖的な空間になりやすく、空気がこもりがちなため、湿気対策が欠かせません。大切な衣類を守るために、計画段階から通気性を意識しておきましょう。
たとえば、24時間換気システムの換気口や小さな窓を設置すると、空気の流れを確保できます。また、扉を設けないオープンスタイルや、通気性のよいルーバー扉を採用するのも効果的。
サーキュレーターや除湿機の使用を想定し、あらかじめコンセントを配置しておくと、湿気が気になる季節でも対応しやすくなりますよ。

照明・鏡などのアイテムで使い勝手をアップする

ウォークインクローゼットを使いやすくするには、照明や鏡などのアイテムにもこだわりましょう。日々の身支度をする場所として活用しやすくなります。
照明は、服の色味がわかりやすいタイプを選ぶのがポイントです。暖色系の光は落ち着いた雰囲気を演出できるものの、色の判別がしにくい場合も。自然光に近い色の照明を選ぶと、コーディネートしやすくなるでしょう。姿見を設置すれば、その場でトータルチェックができる空間になります。
また、照明スイッチは入口の近くに設置すると「暗いなか、手探りで探す」といった不便を感じません。入口が2か所あるウォークスルータイプでは、両側にスイッチを設けると、より便利に。こうした小さな工夫で、ウォークインクローゼットの使い勝手がアップしますよ。

ウォークインクローゼットの実例写真

ウォークインクローゼットの具体的なイメージをつかむために、実際の事例を見てみましょう。自由設計の注文住宅なら、暮らしに合わせたこだわりの収納空間をつくることも可能です。
ここでは、住宅情報館が設計・施工した実例を2つ紹介します。

「家事ラク動線」を実現!洗濯・アイロンがけ・収納までが1箇所で完結

家事の効率を高めるために、水回りと収納を近くに配置した事例をご紹介。ランドリールームの隣にウォークインクローゼットを設けることで、洗濯して乾いた衣類をそのまま収納できる流れをつくりました。
「洗う」「干す」「アイロンをかける」「しまう」といった一連の作業を同じ場所でおこなえるのは、理想的な家事動線といえるでしょう。移動が少ないため、日々の負担を軽減しやすくなります。忙しい家庭で取り入れたい、機能的なウォークインクローゼットです。

趣味のスニーカーコレクションをディスプレイしてお気に入りの空間に

ウォークインクローゼットは単なる収納場所ではなく、自分の好きなものを詰め込んだ特別な部屋にもなります。
こちらの事例は、趣味のスニーカーコレクションを棚に並べ、まるでショップのようにディスプレイしたウォークインクローゼット。コレクションを楽しみながら保管できるのが魅力です。お気に入りのアイテムを眺められる空間は、注文住宅ならではの贅沢な場所といえるでしょう。
自分らしい暮らしを形にするヒントとして、参考にしてみてくださいね。

ライフスタイルに合わせたウォークインクローゼットで理想の住まいを

ウォークインクローゼットは、衣類を収納するだけでなく、日々の暮らしを快適にする役割もある空間です。配置やレイアウトを工夫することで、家事動線の短縮や身支度のしやすさにつながり、家族みんなが心地よく過ごせる住まいになるでしょう。
使い勝手のよい収納空間をつくるには、優先順位を明確にし、計画段階から細かなポイントを意識することが大切。まずは、どのような暮らし方をしたいのか、理想のイメージを膨らませてみましょう。
住宅情報館では、お客さまのこだわりを形にする家づくりをお手伝いしています。ウォークインクローゼットの配置や間取りについても、ぜひお気軽にご相談ください。

お近くの店舗を探す