データで見る不動産購入【東京都福生市】

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東京都福生市は都心から西に約40キロ、多摩エリアの中部に位置する、全国で3番目に小さな市です。市の西側には多摩川、東側には米軍横田基地があり、基地が行政面積の32%を占めるコンパクトな市です。

中心となるJR青梅線の福生駅からは立川駅乗り換えで新宿駅まで約45分、東京駅まで約60分と、都心へのアクセスもよい上、基地に隣接するエリアではアメリカンテイストなお店も多く、異国情緒ただよう若者に人気の街です。そんな福生市の不動産購入について見ていきましょう。

 

1、福生市の人口・世帯数。人口が減少傾向ながら世帯数は増加

福生市の人口は約6万人、世帯数は3万世帯。最近10年間で人口は約2,500人(約4%)減少していますが、逆に世帯数は約1,260世帯(約4%)の増加となっています。年間の転入・転出者数は年2,000~3,000人で、約200人転出が多くなっています。

 

1-1.人口・世帯数(2018/1/1現在)

人口 58,384人
世帯数 30,176人

 

1-2.人口・世帯数の推移

1-3.転入・転出(2017年中)

転入者数 2,551人
転出者数 2,739人

※出典:福生市ホームページ

 

2、福生市の不動産情報

2-1.福生市の土地価格は、ここ数年上昇傾向ながら直近ではやや下落

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。福生市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、公示地価で約20万円/㎡、基準地価で約18万円/㎡です。福生市は行政面積が小さく、公示地点、基準地点ともそれほど多くないため、駅に近い商業地が多く含まれる公示地価の方が、平均価格が高くなっています。最近10年間の推移を見てみると、2013年まで緩やかに下落した後、金融緩和の影響を受け2014年から反転し緩やかな上昇傾向となり、直近2018年の公示地価では再び下落に転じています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。 同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

福生市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2018年) 202,687円
基準地価(2017年) 184,625円

 

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

マップでご覧いただけるように、福生駅、牛浜駅と、隣接する昭島市の拝島駅周辺は20万円台/㎡と比較的が高くなっていますが、徒歩圏の住宅地でも10万円台/㎡半ば~後半の価格帯が中心となっています。

 

2-2.新設住宅着工戸数の約半分を賃貸が占める、賃貸中心の市場

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。福生市で2017年中に新築された建物は348戸でした。内訳としては、貸家(賃貸住宅)が169戸を占め、次いで、持ち家(注文住宅)が29%、分譲住宅が23%となっています。

 

2-3.住宅着工戸数の推移。持ち家、分譲とも年間100戸前後が安定供給されている

福生市の最近7年間の住宅着工総数は、年間300~400戸程度で推移しています。その中で持ち家は90~100戸、分譲住宅は80~戸程度で安定していますが、賃貸住宅の着工数は比較的変動が大きく、全体の着工数に影響を与えています。

※出典:国土交通省 住宅着工統計

 

2-4.福生市の不動産価格相場。マンションは中古が中心、一戸建ては新築もあるが供給数は少ない

福生市では新築マンションの供給がほとんどないため、マンションを購入する場合には中古マンションを中心に探すことになります。中古マンションの相場は、築15年以内で平均2,900万円(37.8万円/㎡)、築15~25年で平均1,876万円(28.2万円/㎡)、築25年超で平均872万円(19.6万円/㎡)前後が相場です。専有面積は築15年以内の物件がもっとも広く(平均76.3㎡)となっています。

一戸建については、新築で4,000万円強、中古は2,000万円台の半ば~4,000万円くらいが相場となっていますが、流通している物件が少ないため、今回の集計ではやや高めの結果となっています。実際には、土地100㎡前後の新築で3,000万円台半ば~後半くらいから購入可能ですので、ネット等で検索してみるか不動産会社に確認してみるとよいでしょう。最後に土地の相場についても、サンプル数が少なくやや高めの結果となっていますが、おおよそ19万円/㎡くらいが相場です。

 

(1)中古マンション

平均販売価格 平均専有面積 平均㎡単価
築15年以内 2,900万円 76.3㎡ 37.8万円
築15~25年 1,876万円 66.5㎡ 28.2万円
築25年 超 872万円 44.0㎡ 19.6万円

 

(2)一戸建

平均販売価格 平均土地面積 平均建物面積
新築 4,100万円 129.2㎡ 98.43㎡
築15年以内 4,430万円 145.7㎡ 136.79㎡
築15~25年 2,650万円 108.3㎡ 94.35㎡
築25年 超 2,884万円 171.7㎡ 105.38㎡

 

(3)土地

平均販売価格 平均土地面積 平均㎡単価
徒歩10分以内 3,300万円 172.1㎡ 19.2万円
徒歩10分~20分 2,622万円 136.6㎡ 19.9万円
徒歩20分超・バス

※東日本REINS 2018/6月のデータを集計

 

3、福生市の教育環境。待機児童ゼロで、子育て支援は全国トップクラス。高校・大学は市外への通学も

福生市には、6校の公立小学校、3校の公立中学校、2校の公立高校があります(2016年8月現在)。私立学校はなく、近隣の市や都心に通学している人が多いようです。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて20施設があります。福生市ホームページによると、日経DUALと日本経済新聞社の調査において、福生市は「共働き 子育てしやすい街」として、2017年に全国3位の評価を受けており、東京都内26市では3年連続のトップとなっています。

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 20施設
小学校 6校
中学校 3校
高等学校 2校
大学・短大

 

3-2. 待機児童数(2017年)

待機児童数 0人

福生市は2017年において2年連続の「待機児童ゼロ」を達成しています。また、福生市の保育サービス利用割合は60.3%(28年度の57.7%から2.6%増)で、都内23区と26市で1番高くなっています。さらに学童クラブも待機児ゼロを達成しており、保育料の保護者負担率の低さも全国トップレベルであることなど、共働き支援、子育て支援にかなり力を入れている市だということがわかります。今後も「子育てするならふっさ」を合言葉に、子育て支援施策の充実を図っていくとのことです。

参考:ふっさの子育て支援実績 http://www.city.fussa.tokyo.jp/life/child/rearing/1002505.html

 

4、福生市の不動産市場と住宅購入について

福生市の魅力は、その小さな街の中に「和」と「洋」、「都市」と「自然」といった様々な要素がぎゅっと詰まった面白さではないでしょうか。市の約1/3を占める米軍基地の影響を色濃く受けた異国情緒ただよう街並みや文化は、福生にしかない魅力です。年に1回「横田基地日米友好祭」が開催され、その期間中は横田基地の中にも入ることができます。その一方で、市内には江戸時代から続く伝統的な酒蔵があったり、日本の歴史を感じる旧家の街並みがあったりと、和洋の文化が混じり合った独特の雰囲気を持っている街です。また、新宿まで約45分と都心へのアクセスもよい一方で、西側には緑豊かな奥多摩の山々を臨み、多摩川や玉川上水など豊かな自然があふれる街でもあります。

そして、もう一つの魅力は共働き・子育てのしやすさではないでしょうか。下記のように子育て支援実績は、東京26市の中でもトップレベルで、今後さらに充実を図っていくとのことですので、小さな子どもをもつ共働きのご夫婦、これから結婚・出産を迎える皆様は一度検討してみる価値があると思います。

■福生市の子育て支援実績

項目 順位 説明
1 保育園の待機児ゼロ 1位 平成28年4月の待機児ゼロ。保育と学童の両方待機児ゼロは福生だけ!
2 学童クラブの待機児ゼロ 1位 平成28年4月の待機児ゼロ。しかも小学6年まで受入れ
3 保育サービス利用割合 1位 就学前人口に対する保育園利用率がトップ(保育園に入りやすい)
4 保育料の保護者負担率 3位 国の基準額より約57%低減
5 学童保育料も安い 2位 学童クラブも利用しやすく低料金
6 保育料・学童育成料徴収率 1位 いずれも100%徴収し、公平性を確保(27年度)
7 定期利用保育の拡充 1位 年度内に限り通常入園と同じ条件で保育園を利用可能。進級も保障
8 病児・病後児保育利用料金 1位 利用料金1日1,000円、小学6年まで利用可能で利便性向上
9 認証保育所利用助成 1位 認可保育園の保育料との差額を助成(上限撤廃)、しかも入園料も助成
10 英検の公費導入 中学3年の全生徒と小学6年の希望する全児童に公費による受験開始

※出典:福生市ホームページ  ※順位は26市の順位、「初」は26市で初めて実施、9の上限撤廃は29年度から

福生市での住まい探しについては、市内にJRの駅が5つありますが、買い物などの生活便や横田基地の騒音等を考慮すると福生駅か牛浜駅を中心に探してみるのがよいでしょう。また、福生市は非常に小さい市ですので、昭島市、あきる野市、立川市、羽村市など周辺のエリアと合わせて比較・検討してみることをおすすめします。