地価上昇が続く東北第2の都市、福島県郡山市の魅力と不動産市況

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郡山市は、福島県中央部に位置する中核市で東北地方を代表する商工業都市です。県庁所在地でないにもかかわらず、事業所数や年間販売数など経済分野では福島県で1位。東北地方では仙台に次ぐ第2の都市で、南北には東北新幹線、東北自動車道、東西には磐越西線・磐越東線、磐越自動車道などで各都市と結ばれる交通の要衝でもあります。

目次

1、郡山市の人口は10年で3%減、世帯数は9%増

そんな郡山市の人口は約32万人、世帯数は14万4,000世帯で、最近10年間で人口は4%減、世帯数は9%増となっています。年間の転入・転出者数は、1万人前後でほぼ均衡しています。

1-1.人口・世帯数(2023/1/1 現在)

人口 317,486人
世帯数 144,812世帯

1-2.人口・世帯数の推移

1-3.転入・転出(2022年中)

転入者数 10,800人
転出者数 10,949人

※出典:郡山市ホームページ

2、福島県郡山市の不動産情報

2-1.土地の価格

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。郡山市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約5~6万円台となっており、最近10年間は上昇傾向が続き、10年で約20%と大きく上昇しています。(基準地価ベース)

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

郡山市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2022年) 67,802円
基準地価(2022年) 58,740円

マップでご覧いただけるように、郡山市で地価が高いのはJR東北本線 郡山駅の西側エリアで、7~10万円/㎡前後。他の駅周辺や駅から離れたエリアでは、5~7万円/前後となっています。

2-2.新設住宅着工戸数は約1,800戸。注文住宅が4割以上を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。郡山市で2022年中に新築された建物は1,815戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が42%、貸家(賃貸住宅)が26%、分譲住宅が32%と、注文住宅が全体の4割を占めています。分譲住宅は、一戸建が529戸(92%)、マンションが44戸(8%)と一戸建がメインとなっています。マンションは、2020年まで年100~300戸ほど供給されていましたが、2021年以降大きく減少しています。

■郡山市の新設住宅着工戸数(2022年)

持ち家 769戸
貸家 471戸
給与住宅 2戸
分譲住宅 573戸
1815戸

2-3.郡山市の住宅着工数は10年間でマイナス27%。注文住宅が減少し分譲一戸建が大きく伸びる

郡山市の住宅着工数は最近10年間でマイナス27%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス38%、賃貸住宅がマイナス47%、分譲住宅がプラス63%と、注文住宅が減少する一方で分譲住宅が伸びています。その中でも分譲一戸建の供給数は、2013年の224戸から2022年は529戸と大幅に増えています。

2-4.福島県郡山市の不動産価格。新築は2,000万円台後半~3,000万円台が相場

郡山市の新築マンションは、3,000万円台後半~4,000万円台が中心で、㎡単価は55~60万円くらいが相場のようです。
中古マンションは、築15年以内で平均3,312万円(42.5万円/㎡)、築15~25年で平均2,147万円(29.1万円/㎡)、築25年超で平均840万円(13.6万円/㎡)前後が相場です。
一戸建については、新築が2,917万円、中古は築15年以内で平均3,183万円、築25年以内で2,495万円、築25年超は2,256万円となっています。マンション・一戸建とも新築~築浅物件は、ここ数年値上がり傾向が続いています。
最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均3.5万円/㎡、徒歩20分以内なら4.0万円/㎡、徒歩20分超で4.8万円/㎡と非常にリーズナブルで、駅距離よりも車を含めた利便性が重視されているようです。郡山市は地価の安い山地などと市街地の価格差が大きいので、市街地に限れば平均価格よりも相場は上がります。物件探しの際は個別に確認してみましょう。

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3、郡山市は待機児童ゼロを達成。福島市内への通学も可能

郡山市には、51校の公立小学校、27校の公立中学校、9校の公立高校と4校の私立高校があります。大学は、市内に郡山女子大学、奥羽大学、日本大学工学部の3つのキャンパスがありますが、福島市内への通学も可能です。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 25施設 96施設
小学校 51校 1校
中学校 27校 1校
高等学校 9校 4校
大学・短大 0校 3校

3-2. 待機児童数(2022年4月現在)

待機児童数(国基準) 0人

郡山市の待機児童数は、2年連続のゼロを達成しています。

出典:郡山市ホームページ

4、福島県郡山市の住まい探しは、都心ゾーンと市街地ゾーンを中心に進めてみよう

郡山市は、東北地方で仙台市に次ぐ経済規模をもつ商工業都市であると同時に、南北には東京と仙台を、また東西には新潟市といわき市を結ぶ交通の要衝で「陸の港」とも呼ばれています。東北新幹線の停車駅である郡山駅には24階建の県内で最も高いビッグアイがあり、ブランドショップや飲食店などの商業施設「モルティ」のほか、市民プラザ、高校、オフィスなどが入っています。また、市内には「アティ」、「イオンタウン」、「フェスタ」など多くのショッピングモールがあり、日々の買い物に困ることはありません。

■郡山駅前のランドマーク「ビッグアイ」

出典:郡山市ホームページ

こうした東北有数の都市である一方、県内屈指のアウトドアスポット「猪苗代湖」や、日本百名山にも選出される「安達太良山」、市の中心部には桜の名所である「開成山公園」など豊かな自然が残る街でもあります。

■春の猪苗代湖


出典:猪苗代観光協会

郡山市での住まい探しは、まずエリア選びから始めてみてはいかがでしょうか。郡山市の都市計画によると、市域は大きく5つのゾーンに分けられています。郡山駅を中心とする「都心ゾーン」、都心ゾーン周辺の住宅地である「市街地ゾーン」、さらにその外側に広がる「田園環境矯正ゾーン」と「丘陵環境共生ゾーン」、そして市域の西側に位置する奥羽山脈「森林環境共生ゾーン」です。

出典:郡山市都市計画マスタープラン

物件探しは、JR東北本線の西側に広がる都心ゾーンと市街地ゾーンが中心になります。このゾーンであれば、新築・中古ともに比較的多くの物件が流通していますが、郡山駅を中心に、「交流推進拠点」と位置づけられている富久山エリアや安積エリアなどに範囲を広げながら進めてみてはいかがでしょうか。
また、郊外の田園環境共生ゾーンに近いエリアでは、東北本線の安積永盛駅、日和田駅、磐越西線の喜久田駅の周辺や、幹線道路沿いにも比較的新しい住宅地が形成されています。市内では区画整理事業なども行われていますので、最新の情報は、地域に詳しい不動産会社を訪ねてみることをおすすめします。
仙台に次ぐ、東北地方第2の都市でありながら、豊かな自然にも恵まれ、東京や仙台へのアクセスもよい郡山市。移住や二拠点居住なども視野に検討してみてもよいかも知れません。ぜひ地域の不動産会社を訪ねてみてはいかがでしょうか。

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