誕生から30年。いまだ絶大な人気を誇る港北ニュータウン(横浜市都筑区)の魅力と不動産市況

不動産売買_関連 市場/相場_関連 暮らし/法律/その他

都筑区は横浜市の北部に位置する区です。横浜市でもっとも暮らしやすいとも言われる港北ニュータウンを中心とした閑静な住宅地で、ショッピングセンターなども充実しているため、ファミリー層にとても人気が高く、センター地区は横浜市における主要な生活拠点(副都心)と位置づけられています。

目次

1、都筑区の人口は緩やかな増加が続く、世帯数は10年で10%増

そんな都筑区の人口は、約21万5,000人、世帯数は約8万6,000世帯。最近10年間の人口は3%増、世帯数は10%増となっています。年間の転入出者数は、約1,300人の転入超過となっています。

1-1、人口・世帯数(2022/1/1 現在)

人口214,891人
世帯数86,320世帯

1-2、人口・世帯数の推移

1-3、転入・転出(2021年中)

転入者数11,341人
転出者数10,069人

※出典:2021年人口移動報告(総務省)

2、横浜市都筑区の不動産情報

2-1、土地の価格は㎡あたり26~30万円前後。最近10年は上昇傾向が続き15%上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。都筑区における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり26~31万円で、最近10年間は上昇基調となっており、10年で15%上昇しています(公示地価ベース)。また都筑区の地価は横浜市18区の中で7位、上昇率も+1.2%で7位となっています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

都筑区全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2022年)310,470円
基準地価(2021年)265,111円

マップでご覧いただけるように、都筑区で地価が高いエリアは、横浜市営地下鉄のセンター北駅、センター南駅、中川駅周辺で、30万円/㎡前後、それ以外の市営地下鉄沿線はやや下がって25~30万円/㎡前後となります。また区の南部エリアでは20万円/㎡前後となっています。

2-2、横浜市都筑区の新設住宅着工は約1,200戸。一戸建・マンションともにバランスよく供給

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。横浜市都筑区で2021年中に新築された建物は1,207戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が21%、貸家(賃貸住宅)が37%、分譲住宅が42%と、分譲住宅の割合が高くなっています。分譲住宅の内訳としては一戸建が134戸(27%)、マンションが369戸(73%)と、2021年はマンションの比率が高かったようですが、マンションの供給数は年によりばらつきがあります。総じて一戸建とマンションがバランスよく供給されている地域と言えるでしょう。

■都筑区の新設住宅着工戸数(2021年)

持ち家

256戸

貸家

448戸

給与住宅

0戸

分譲住宅

503戸

1,207戸

2-3、都筑区の住宅着工数は10年で15%減。注文住宅の減少が大きく、分譲一戸建は安定

横浜市都筑区の住宅着工数は最近10年間でマイナス15%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス24%、分譲住宅がマイナス18%、賃貸住宅がマイナス6%と、すべての領域でマイナスとなっています。ただし戸数の増減は分譲マンションの供給数による影響が大きく、分譲一戸建は比較的コンスタントに供給されています。

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-4、横浜市都筑区の不動産相場は5,000~7,000万円台。ここ数年は上昇傾向が続く

都筑区の新築マンションは5,000万円台~7,000万円台まで幅広く供給されており、㎡単価は80万円くらいが相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均5,201万円(67.6万円/㎡)、築15~25年で平均5,116万円(65.7万円/㎡)、築25年超で平均3,477万円(43.4万円/㎡)前後が相場です。

一戸建については、新築で7,037万円、中古は築15年以内で平均8,348万円、築25年以内で6,643万円、築25年超は6,392万円となっています。マンション・一戸建ともにここ数年大きく上昇しており、特に土地の広い中古では1億を超える物件も多く流通しています。人気のあるエリアだけに今後も上昇傾向が続くと思われます。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均45.5万円/㎡、徒歩20分以内なら25.5万円/㎡、徒歩20分超で17.3万円/㎡となっています。

~ 神奈川県横浜市都筑区の物件を見る ~

3、横浜市都筑区は待機児童ゼロを達成。横浜中心部や都心への通学も可能

都筑区には、22校の公立小学校、8校の公立中学校、3校の公立高校と2校の私立高校があります。市内には東京都市大学横浜キャンパスがありますが、横浜市内や都内への通学も十分可能です。

3-1、幼稚園・保育園・学校の数

 

公立

私立

幼稚園・保育園・認定こども園等

0施設

120施設

小学校

22校

0校

中学校

8校

2校

高等学校

3校

2校

大学・短大

0校

1校

3-2、待機児童数(2021年4月現在)

待機児童数(国基準)67人

都筑区は昨年に引き続き待機児童ゼロを達成しています。

4、横浜市都筑区の住まい探しはセンターエリアからスタート。予算や環境に合わせてエリアを広げてみよう

横浜市都筑区は、1960年代に始まった港北ニュータウンの開発事業でできた街です。全体で2,530ヘクタールにもおよぶ大規模な開発で、1994年に都筑区として分区され現在に至ります。それから約30年、港北ニュータウンの人気は衰えることなく人口が増え続けている街でもあります。

港北ニュータウンの人気の理由を一言で言えば、「暮らしやすさ」です。中心となるセンター北・南駅から市営地下鉄で、横浜駅まで約15分、渋谷駅まで約40分とアクセスは良好で、駅の周辺には、IKEA、港北 TOKYU、モザイクモール港北、ノースポート・モールなど、多くの大型ショッピングモールが立ち並び、買い物の利便性についても申し分ありません。

またファミリー層にとって嬉しいのは、子育て環境の良さと言えるでしょう。計画的に開発された港北ニュータウンでは、道路が広く歩道と車道がしっかり分離されている上、治安に不安のあるいわゆる「繁華街」もないので、子どもだけで安心して出かけることができます。さらに、駅から徒歩圏内に都筑中央公園、鴨池公園、茅ケ崎公園などたくさんの公園があり、季節の移り変わりを肌で感じることができます。

■都筑中央公園

出典:都筑区ホームページ

都筑区での住まい探しは、中心となるセンター北駅とセンター南駅からスタートしてみるのがよいでしょう。両駅間は徒歩約12分と近接しており、市営地下鉄のブルーライン、グリーンラインの両線が乗り入れ、周辺にはショッピングモールなどの商業施設、区役所や図書館などの施設が立ち並ぶ、文字通り、港北ニュータウンのセンターエリアです。しかし、都心部にありがちな駅前の騒々しさはほとんどなく、徒歩圏内には閑静な住宅地が広がっています。この両駅以外では、地下鉄ブルーライン沿線の中川駅、仲町台駅と、グリーンライン沿線の北山田駅、都筑ふれあいの丘駅が選択肢となります。ブルーライン沿線はあざみ野駅で東急田園都市線に、グリーンライン沿線は日吉駅で東急東横線と接続しています。センターエリアと比較すると交通の利便性はやや落ちるものの、美しい街並み、生活便などは申し分なく、むしろ静かで落ち着いた環境と言えるかも知れません。

■横浜市営地下鉄 路線図

出典:横浜市交通局

都筑区誕生から約30年がたちますが、エリアとしての人気は依然高く、住みたい街として常に上位にランキングされる港北ニュータウン。映画やドラマのロケでも使われる美しい街並みは他のエリアにはない魅力と言えるでしょう。郊外の街としてはやや価格が高いイメージもありますが、値下がりリスクも少なく、資産価値という面では安心して購入できるエリアです。

一戸建・マンション、新築・中古とも流通量も充分です。情報収集を兼ねて、ぜひ一度地域の不動産会社を訪れてみてはいかがでしょうか。

神奈川県横浜市都筑区の物件を探す