データで見る不動産購入 【東京都 武蔵野市】

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目次

1、東京都武蔵野市の人口・世帯数

 

武蔵野市は多摩エリアの東端に位置する市で、杉並区、三鷹市、小金井市などと隣接しています。中心となるのはJR中央線の吉祥寺駅で、言わずと知れた「住みたい街ランキング」の常連、5年連続1位を獲得したこともある非常に人気の高い街です。

そんな武蔵野市の人口は、約14万7,000人、世帯数は約7万7,000世帯。最近10年間の人口は8%増、世帯数は9%増となっています。年間の転入出者数は、転入が約500人上回っています。

 

1-1、人口・世帯数(2020/1/1 現在)

人口 146,871人
世帯数 77,313世帯

 

1-2、人口・世帯数の推移

 

1-3、転入・転出(2019年中)

転入者数 10,425人
転出者数 9,933人

※出典:住民基本台帳人口移動報告 2019年(総務省)

 

2、東京都武蔵野市の不動産情報

 

2-1、土地の価格

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。武蔵野市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり105~120万円台、最近10年間は、2014年以降、上昇傾向が続いており、10年間で約38%の上昇となっています(基準地価ベース)。

 

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

 

武蔵野市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2020年) 1,056,806円
基準地価(2019年) 1,263,533円

 

 

 

 

マップでご覧いただけるように、武蔵野市で地価が高いのは、JR中央線沿線の商業エリアで、㎡あたり数百万円を超える地点もありますが、少し離れた住宅街では、40~50万円台/㎡前後となり、北部の西武線沿線やバス便だと30万円台/㎡まで下がりますので、十分検討範囲に入ってきます。

 

2-2、新設住宅着工戸数(2019年)

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。武蔵野市で2019年中に新築された建物は1,239戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が17%、貸家(賃貸住宅)が52%、分譲住宅が31%と、賃貸住宅が全体の半数以上を占めています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が138戸、マンションが251戸と、ややマンションが多くなっていますが年によりバラつきがあります。

 

持ち家 211戸
貸家 638戸
給与住宅 1戸
分譲住宅 389戸

 

 

2-3、住宅着工戸数の推移

武蔵野市の住宅着工数は最近9年間でマイナス23%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス18%、分譲住宅がマイナス56%、賃貸住宅がプラス39%となっています。分譲住宅では、一戸建が年間100戸程度は安定して供給されているのに対し、新築マンションは9年間で半分以下に減少しています。街の成熟化や近年の地価高騰で、マンション用地の確保が難しくなったことなどが要因と思われます。

 

2-4、武蔵野市の不動産価格相場

武蔵野市の新築マンションは7,000万円台~8,000万円台、㎡単価は100万円前後とかなり高価格となっています。中古マンションは、築15年以内で平均5,807万円(88.9万円/㎡)、築15~25年で平均4,763万円(83.9万円/㎡)、築25年超で平均2,712万円(58.2万円/㎡)前後が相場です。

一戸建については、新築で7,396万円、中古は築15年以内で平均1億3,802万円、築25年以内で7,324万円、築25年超は1億886万円となっています。新築よりも中古の方が販売価格が高いのは、土地面積が広い物件が流通しているためです。マンション、一戸建ともに相場はかなり高めですので、新築と中古を並行して探してみるのがよいでしょう。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均69.0万円/㎡、徒歩20分以内なら57.9万円/㎡、徒歩20分超で41.2万円/㎡となっています。

 

 

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3、武蔵野市の教育環境

武蔵野市には、12校の公立小学校、6校の公立中学校、2校の公立高校があります。大学は市内に成蹊大学、亜細亜大学、武蔵野美術大学などのキャンパスがありますが、都心部や多摩エリアにも通学しやすく、教育環境としては非常によいと言えるでしょう。

 

3-1、幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 4施設 77施設
小学校 12校 3校
中学校 6校 4校
高等学校 2校 4校
大学・短大 0校 6校

 

3-2、待機児童数(2020年4月現在)

 

待機児童数(国基準) 0人

 

武蔵野市は2020年4月現在、待機児童ゼロを達成しています。2014年には待機児童が200人を超えていましたが、認可保育園の新設などにより2020年にゼロを達成しました。

 

 

4、東京都武蔵野市の不動産市場と住宅購入について

 

住みたい街ランキングで常に上位にランキングされる「吉祥寺」。その吉祥寺を中心とする武蔵野市は、東京で最も人気のある街と言っても過言ではなく、世代を問わず愛される街でもあります。

市内にはJR中央線(総武線)、京王井の頭線、東京メトロ東西線が乗り入れ、新宿・渋谷には16分、東京(大手町)へも33分でアクセスすることができます。また、吉祥寺駅周辺は「吉祥寺で買えないものはない」と言われるほど商業施設が充実しており、東急百貨店、パルコ、アトレ、丸井、などのショッピング施設をはじめ、小規模な店舗が集まる「サンロード」「ダイヤ街」といった活気ある商店街も健在です。その一方、武蔵野市は自然も豊かで、東京ドーム9個分の広さを誇る都内屈指の公園、「井の頭公園」や「玉川上水」など、東京とは思えないほどの豊かな自然が広がっています。

出典:井の頭恩賜公園オフィシャルページ

 

このように武蔵野市は、交通アクセス、利便性、自然環境がバランスよく調和した街で、2020年に日経BP社が発表した「シティブランド・ランキング 住みよい街2020」では、千代田区、文京区、中央区などを押さえて全国1位を獲得しました。

出典:シティブランド・ランキング(日経BP社)

 

武蔵野市の住まい探しは、JR中央線の駅ごとに、「吉祥寺エリア」、「三鷹エリア」、「武蔵境エリア」の3つに分けて検討してみてはいかがでしょうか。

吉祥寺エリアは、商業施設や飲食店がひしめく賑わいの街ですが、井の頭公園にも隣接しており豊かな自然が感じられるエリアでもあります。また京王井の頭線に接続しているため、渋谷方面へのアクセスは抜群です。その反面、休日などは市外から訪れる人も多く、駅周辺はやや騒がしい印象もあります。人混みが嫌いな方や静かな環境を求める方は避けた方が無難かも知れません。

三鷹エリアは、吉祥寺の喧騒から離れた子育てファミリー層に人気のエリアです。三鷹駅は中央線(総武線)の始発駅で、中央特快の停車駅でもあります。特快を使えば新宿駅までわずか14分。毎日座って通勤できるのが大きな魅力です。また三鷹エリアは、市民文化会館、中央図書館、市役所、サッカーやテニスができるスポーツ広場、武蔵野中央公園などが集まっている、文化・行政・スポーツの街でもあります。

最後に武蔵境エリアは、吉祥寺や三鷹と比べ、賑わいや交通アクセスの面では劣るものの、緑が多く、街全体が落ち着いた雰囲気になっています。さらに武蔵境には亜細亜大学や都立武蔵高校(中高一貫校)があるため、教育レベルが高く、子育て世帯に人気があります。また、3エリアの中では価格が比較的リーズナブルなので、予算に合わせて検討してみるとよいと思います。

全国トップクラスの人気の街であり、マンション・一戸建ともに流通量も十分。市の財政力も高く(東京都で1位)、今後の発展も期待できる武蔵野市。価格は少々高いですが、資産価値が下がりにくく安心して買える街と言えるでしょう。ぜひ一度、情報収集を兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

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