アフターコロナの住まい選び、キーワードは『快適に通える郊外』。おすすめエリアはここだ!

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コロナの影響もあり、住まい選びの基準が大きな変化が見られます。住まいに「近さ」よりも「広さ」を求める人が増え、郊外エリアの人気が高まっています。こうした変化の背景と、アフターコロナの住まい選びについて予測してみました。

 

1、コロナで、住まいに「近さ」よりも「広さ」を求める人が増加

まずは2020年12月にリクルート社がおこなった『住宅購入・建築検討者』調査(2020年)レポートの中から、「1年以内に住まいの購入・建築・リフォームを具体的に検討した人」を対象とした調査について見ていきましょう。

 

1-1. 重視する点では、「広さ」派が4ポイント増加し、「駅近」派が2ポイント減少

住まい選びで重視する点として、家の「広さ」を挙げる人が全体の47%、駅からの「近さ」を挙げる人が38%となっており、コロナ前の2019年と比較して、「広さ」派は4ポイント増加、「近さ」派は2ポイント減少しています。2020年はコロナ禍によるテレワークが進んだことにより、「広さ」を重視する人が増えたことが分かります。

 

1-2. 通勤時間60分を許容する人が5ポイント増加

働いている人を対象に、通勤時間に対する意向をたずねた結果では、「公共交通機関利用で60分以内/ 60分超」を選んだ人が、コロナ前の22%から27%に5ポイント増加しており、職住近接の意向が弱まってきています。テレワークの普及により、通勤時間をさほど重視しない人が増え、密になりやすい都市部から、郊外への移住を検討する人も増えていると思われます。

 

1-3. 一戸建派が61%。前年より3ポイント増加。マンション派を大きく上回る

検討している物件については、一戸建派が61%と、マンション派の25%を大きく上回り、前年の59%から3ポイント増加しています。逆にマンション派は28%から25%へと3ポイント減少しています。

マンション価格の高止まりにより一戸建が見直されてきたことや、新築マンションの供給量が減少したことも要因のひとつですが、密になりやすい集合住宅が避けられ、一定の広さを確保できる一戸建が積極的に検討されているものと思われます。

出典: 『住宅購入・建築検討者』調査 (2020年) (リクルート社) より抜粋・作成

 

 

2、コロナで起きたライフスタイルの変化と、アフターコロナの住まい選び

住まいに「広さ」が求められ、一戸建志向が高まる背景は、コロナによるライフスタイルの変化です。働き方や暮らし方の変化と、今後の住まい選びについて予測してみました。

 

2-1テレワークの定着

コロナでもっとも大きく変化したのは働き方です。テレワークを導入する会社が増え、毎日通勤しなくても仕事ができる環境が整いつつあります。日本生産性本部の調査によれば、テレワーク実施者のうち、「コロナ終息後もテレワークを続けたい」と回答した人は約6割。このままテレワークが定着すれば、ワークスペース、インターネット環境、遮音性の高さなどが、住まい選びの重要な要素になっていく可能性があります。

 

2-2ネット通販の拡大と徒歩圏の利便性

もうひとつ、コロナで大きく進展したのはデジタル活用です。外出や人との接触が制限される中で、ネット通販やフードデリバリーなどが大きく伸びました。また、食料品などは遠くに出かけず自宅近くのスーパーや商店街でまとめ買いする傾向が高まりました。コロナ後は、徒歩や自転車での買い物のしやすさや、食料品などをストックしておけるパントリー、通販の受け取りに便利な宅配ボックスなどが重視されるかも知れません。

 

2-3.自然環境と教育環境

もともと自然が豊かな環境で子育てをしたいという人は多くおられますが、コロナを機に子どもとのお出かけも、密になりにくい公園やキャンプ場などが人気となり、自然志向が高まっています。

一方で、子どもの保育や進学を考えると、あまり田舎には行きたくないという心理もあり、自然豊かでありながら、保育園や学童などの子育てサポート、大学等への通学のしやすさがエリア選びのポイントになりそうです。

 

2-4.不動産価格は堅調

最後に不動産価格について触れておきましょう。コロナの影響により2021年の公示地価は全国平均で約0.5%下落しました。しかしリクルート社の調査によれば、全体の73%が住まい探しに「影響はない」または「促進された」と回答しており、住まいの購入需要は高い状態が続いています。

また、住宅ローン金利は全期間固定で1%台前半という超低金利。住宅ローン減税やすまい給付金などの政策的な支援もあり、購入環境は非常によいと言えます。

ワクチン接種が進み、経済が正常化しつつある米国では、金利引き上げが議論され始めたものの、日銀は2021年6月の金融政策決定会合で「今の大規模な金融緩和策を維持する」と表明しており、国内での金利引き上げは、もう少し先になりそうです。また、不動産価格と相関性が高いとされる日経平均株価は、本記事の執筆時点で2万9,000円前後の高値圏を維持しています。

そうしたことから考えると、コロナによる一時的な影響はあったものの、旺盛な需要と長引く低金利により、不動産価格は当面、堅調に推移するものと思われます。

 

 

 

3、アフターコロナの住まい選び。エリア選びのキーワードは「快適に通える郊外」

住まい選びでもっとも大切なのはエリア選びです。アフターコロナの住まい選びで注目される、都心から60~90分圏内の「快適に通える郊外」。なぜこのエリアが注目されるのか?その理由を考察してみました。

 

3-1.テレワークによる「通勤圏」の拡大

毎日決まった時間に通勤することが前提となっていたコロナ前、「通勤圏」と言えば、会社まで30~60分くらいの範囲を指していました。しかし今後テレワークが定着すると、「通勤圏」は60~90分くらいまで拡大するのではないかと思われます。例えば出社が週2回だとすれば、60分を超える移動もそれほど苦になりませんし、指定席での通勤もしやすくなるでしょう。

座席にテーブルや電源があれば、仕事をしながら通勤できるので、もはやどこまでが「通勤」なのかも曖昧になってきます。通勤の自由度が高まれば高まるほど、座って快適に通勤できる、始発駅や指定席列車の停車駅が人気になる可能性があります。

 

3-2. 自然環境と利便性を両立した郊外ターミナル駅

都心から50キロ前後のターミナル駅(特急停車駅や始発駅)では、再開発により新しい商業施設やホテルなどが続々と誕生しています。ターミナル駅は都市計画上も「街の中心地」と位置づけられることが多く、行政機関や子育て施設、学校や文化施設なども集積し、にぎわいのあるエリアとなっていきます。

一方、駅から少し離れると、大きな公園やレジャー施設なども多く、周辺には区画整理などで誕生した新興住宅地の美しい街並みが広がっているのが郊外都市の特徴です。豊かな自然環境と、都市の利便性がコンパクトにまとまった郊外のターミナル駅は、コロナ後の住まい選びで人気が高まっていくと思われます。

 

3-3.都心部の不動産価格の高騰

低金利が長く続いていることに加え、コロナで物件の供給が減少したこともあり、都心部の不動産価格は高止まりの状況が続いています。平均的な一戸建でも6,000~8,000万円台と、一般的な会社員の年収では、かなり購入しづらい水準です 。

こうした中、郊外の一戸建は都心部の1/2~1/3程度、3,000万円台で買える物件も多く、都心から離れるほど価格は下がっていきます。もしこのまま低金利が続けば、都心部の不動産価格は高止まり、近郊の相場も上昇してくるでしょう。相対的に「快適に通える郊外」エリアの価格的な魅力は増していくと思われます。

 

3-4.マンションの面積縮小と「プラス1部屋」ニーズ

都心部の価格高騰により、近年売り出される新築マンションは小さくなる傾向にあります。不動産の鑑定評価や価格調査を行っている「東京カンテイ」のレポートによれば、2020年の首都圏新築マンションの平均価格は6,055万円で平均面積は61.09㎡。2010年は4,367万円・65.40㎡でしたから、この10年間で4.3㎡(約2.6畳分)小さくなり、価格は約1,700万円上がったことになります。

一方、自宅に独立したワークスペースを求める「プラス1部屋」ニーズは高まっています。もしこれを都心部のマンションで実現しようとすれば、80㎡前後の物件がターゲットとなり、7,000万円~1億円くらいの予算が必要になるでしょう。郊外の一戸建は、価格面でも広さの面でもこうしたニーズの受け皿となり得るため、今後需要が高まっていくと思われます。

 

 

4、通勤時間60~90分。「快適に通える郊外」おすすめの沿線・駅

通勤60~90分の「快適に通える郊外」というと、具体的にどのあたりになるのでしょうか。座って通勤できる始発駅やターミナル駅を中心に、価格的にも子育てファミリーにちょうどいい郊外の街をピックアップしてみました。

 

4-1. JR中央線・京王線

【八王子】

東京の西部に位置する多摩エリアを代表する街です。多摩の大自然と都市の利便性がバランスよく調和する街で、JR中央線と京王線の始発駅となっています。特急を使えば新宿まで約40分。通勤時間帯は指定座席の「京王ライナー」を利用すれば必ず座って通勤できます。

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4-2. 京急線・JR横須賀線

【金沢文庫】 【横須賀中央】

京急線では、通勤・帰宅時間帯に座席指定ができる「モーニングウィング」「イブニングウィング」を運行しています。金沢文庫と横須賀中央は停車駅となっており、品川までの所要時間は、横須賀中央から約60分。金沢文庫から約50分です。1ヶ月チケットも販売されており、通勤頻度が高めの方もゆったり通勤することができます。

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【逗子】

三浦半島の西側(相模湾側)に位置し、鎌倉と葉山に挟まれた風光明媚な街です。JR横須賀線の始発駅なので、ほぼ確実に座って通勤できます(指定席はありません)。所要時間は、東京まで約60分、湘南新宿ラインを使って新宿まで約65分です。海の近くでゆったり暮らしたいという方におすすめです。

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4-3.小田急線(東海道新幹線)

【海老名】 【本厚木】

小田急線の特急と言えば「ロマンスカー」。通勤・帰宅時間帯には座席指定できる「モーニングウェイ」「ホームウェイ」が運行されています。海老名と本厚木はともに停車駅で、新宿まで約50分。海老名は再開発にともない駅前に大型ショッピング施設などがオープンし人気が高まっています。

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【小田原】

小田原は東海道新幹線とロマンスカーの停車駅で、新幹線なら品川まで26分、東京まで33分。ロマンスカーかJR在来線(快速)なら、新宿まで80~90分でアクセスできます。気候が温暖で自然豊かな小田原は、箱根などの観光地にも近く休日が楽しみになる街です。

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4-4.東武鉄道

【春日部】

クレヨンしんちゃんで有名な春日部は、東武スカイツリーラインの「THライナー」が運行されています。東京メトロ日比谷線直通で銀座まで60分。通常の急行電車は半蔵門線と日比谷線に乗り入れているため、東京(大手町)、渋谷などへも60~70分でダイレクトアクセスできます。

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4-5.つくばエクスプレス(TX)

【つくば】

つくばエクスプレスの始発駅であるつくばからは、快速で秋葉原まで45分、各駅停車でも60分でアクセスできます。TXに指定席はありませんが、始発駅なのでほぼ確実に座れますし、帰りも秋葉原から座って帰れるのが大きな魅力です。TXは、「守谷」、「柏の葉キャンパス」、「流山おおたかの森」なども子育てファミリーに人気の街で、今後の発展が期待できる路線です。

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4-6. 京成線

【成田】

日本の玄関口「成田空港」へのアクセスで有名な「スカイライナー」が、通勤・帰宅時間帯に「モーニングライナー」、「イブニングライナー」として運行されています。成田駅は始発駅で、上野まで約65分でアクセスできます。コンセントやテーブルも装備された快適な車両でゆったり通勤できます。

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4-7. その他

【小山】 (東北新幹線)

栃木県南部に位置する小山は、東京から約70キロと距離はありますが、東北新幹線を使えば東京駅まで42分。都心に通勤可能な郊外エリアとして人気が高まっている街です。在来線でも上野東京ラインと湘南新宿ラインに接続しているので、東京や新宿まで70~90分でアクセスできます。移住者向けの補助金制度などもありますので、新幹線通勤が可能な方は検討してみてはいかがでしょうか。

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【袖ヶ浦】 【木更津】 (高速バス)

最後に千葉県の袖ケ浦・木更津は東京湾アクアライン経由の高速バスでの通勤が可能です。東京、品川、川崎、横浜など各方面にバスが運行されており、東京駅までの所要時間は60~70分。アクアラインの雄大な景色を眺めながら、必ず座って通勤できるのは大きな魅力です。

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5、購入前に考えておきたい郊外暮らしの注意点

このように、環境面でも価格面でも魅力的な「快適に通える郊外」は、今後注目されていくと思われます。購入を検討するにあたっては以下のような点を考慮しておきましょう。

 

5-1. コロナ後のライフスタイルはどうなるか

まず考えておくべきは、コロナ後のライフスタイルです。現在テレワークが実施されている会社でも、コロナ終息後に継続されるかどうか、しっかり確認しておきましょう。仮にテレワークが廃止されたとしても、フレックスタイムや直行・直帰など、通勤の自由度が高い方は郊外暮らしに向いていると言えます。逆に、毎日決まった時間に通勤する方や、退社の遅い方は通勤時間の長さがネックになってしまう可能性があります。

 

5-2. 郊外では車での移動を前提にしよう

郊外の街ではちょっとした買物やお出かけにも車がないと不便を感じます。駅近のマンションであれば車なしでも大丈夫かも知れませんが、駅から離れた一戸建の場合には、車での移動を前提に検討しましょう。

 

5-3. エリア格差に注意。街選び、エリア選びを慎重に

今後、郊外は発展を続ける街と衰退していく街に二極化していきます。見極めるポイントのひとつは人口です。人口(特に若年層)の人口が増えているかどうか、また、自治体が若年層の流入を増やすための施策を講じているかどうかなどが重要になります。また同じ街の中でも、再開発などで活性化するエリアとそうでないエリアに分かれます。自治体が公開している都市計画を確認したり、地域に詳しい不動産会社と相談したりしながら、発展の見込めそうなエリアを中心に物件探しを進めてみるとよいと思います。

 

詳しい情報は、お近くの住宅情報館までお気軽にご相談ください。