「若さ」と「財政力」で県内ナンバーワン。埼玉県戸田市の魅力と不動産市況

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戸田市は埼玉県の南部に位置し、荒川を挟んで東京都と接する市です。池袋・新宿・渋谷に30分以内でアクセスできるため、都内に通勤するビジネスマンのベッドタウンとして人気が高い街です。市民の平均年齢は約42歳と、全国トップレベルの「若い街」としても知られています。

目次

1.戸田市の人口は9%増、世帯数は17%増

そんな戸田市の人口は、約14万人、世帯数は約6万8,000世帯。最近10年間の人口は9%増、世帯数は17%増となっています。年間の転入出者数は、転入が約200人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2023/1/1 現在)

人口 141,887人
世帯数 68,332世帯

1-2.人口・世帯数の推移

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
人口 130,338 132,880 135,243 137,320 138,738 139,616 140,642 141,033 141,324 141,887
世帯数 58,570 59,998 61,368 62,825 64,070 64,874 65,881 66,805 67,500 68,332

※各年1月1日 現在(戸田市ホームページ)</span>

1-3.転入・転出(2022年中)

転入者数 9,060人
転出者数 8,856人

※出典:2022年人口移動報告(総務省)

2.埼玉県戸田市の不動産情報

2-1.土地の価格は、㎡あたり約26~28万円。最近10年間で約3割の大幅上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。戸田市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約26~28万円で、最近10年間は上昇傾向が続いており、10年で約29%と大きく上昇しています。(基準地価ベース)

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

戸田市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2023年) 261,736円
基準地価(2023年) 274,692円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
公示

地価

211,125円 214,062円 216,263円 219,105円 222,578円 227,684円 238,631円 242,473円 247,052円 261,736円
基準

地価

213,111円 214,555円 216,333円 242,846円 247,538円 258,000円 263,307円 267,076円 274,692円 291,153円

マップでご覧いただけるように、市内を南北に走るJR埼京線沿線の徒歩圏エリアで30万円/㎡台前半。少し駅から離れた住宅地では概ね20~25万円/㎡前後が相場で、市の西側エリアでは20万円/㎡を切るエリアも見られます。

2-2.新設住宅着工戸数は約1,000戸。賃貸住宅が約7割を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。戸田市で2022年中に新築された建物は1,023戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が10%、貸家(賃貸住宅)が69%、分譲住宅が17%と、賃貸住宅に大きく偏った供給となっています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が129戸(75%)、マンションが42戸(25%)と一戸建の比率が高くなっていますが、年によってはマンションが一戸建を上回ることもあります。分譲一戸建は年100~200戸ほど供給されています。

■戸田市の新設住宅着工戸数(2022年)

持ち家 109戸
貸家 705戸
給与住宅 38戸
分譲住宅 171戸
1,023戸

2-3.戸田市の住宅着工数は10年間でマイナス19%

戸田市の住宅着工数は最近10年間でマイナス19%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス45%、分譲住宅がマイナス75%、賃貸住宅がプラス86%と、賃貸が大きく伸びる一方で、マイホームの供給数は減少傾向です。

戸田市の新設着工戸数

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
持ち家 197戸 123戸 135戸 147戸 131戸 143戸 117戸 105戸 106戸 109戸
貸家 380戸 493戸 808戸 568戸 588戸 901戸 885戸 460戸 679戸 705戸
給与住宅 1戸 1戸 4戸 1戸 1戸 1戸 0戸 2戸 13戸 38戸
分譲住宅 684戸 594戸 210戸 246戸 186戸 340戸 254戸 618戸 366戸 171戸
総計 1,262戸 1,211戸 1,157戸 962戸 906戸 1,385戸 1,256戸 1,185戸 1,164戸 1,023戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-4.埼玉県戸田市の不動産価格。新築は4,000~5,000万円台が中心

戸田市で販売されている新築マンションは、4,000万円台~5,000万円台が中心でで、㎡単価は80万円台が相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均4,432万円(63.5万円/㎡)、築15~25年で平均3,688万円(51.5万円/㎡)、築25年超で平均2,691万円(43.0万円/㎡)前後となっています。

一戸建については、新築が5,259万円、中古は築15年以内で平均4,773万円、築25年以内で3,895万円、築25年超は3,184万円となっています。マンション・一戸建ともに築浅物件を中心に大きく値上がりしていることに加え、流通している物件が少なく、平均での相場がつかみにくいため、地域の不動産会社などで個別に確認してみることをおすすめします。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均42.1万円/㎡、徒歩20分以内なら41.4万円/㎡、徒歩20分超で24.0万円/㎡となっており、駅近エリアは公示地価などの指標よりもかなり高く取引されているようです。

(1)中古マンション

販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
築15年以内 5,980万円 3,480万円 4,432万円 87㎡ 59㎡ 70㎡ 63.5万円
築15~25年 5,080万円 1,290万円 3,688万円 100㎡ 24㎡ 72㎡ 51.5万円
築25年 超 4,980万円 550万円 2,691万円 149㎡ 16㎡ 62㎡ 43.0万円

(2)一戸建

販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 最大 最小 平均
新築 6,990万円 3,180万円 5,259万円 121㎡ 38㎡ 73㎡ 133㎡ 61㎡ 101㎡
築15年以内 11,000万円 2,880万円 4,773万円 132㎡ 50㎡ 93㎡ 213㎡ 28㎡ 99㎡
築15~25年 5,880万円 2,450万円 3,895万円 138㎡ 81㎡ 107㎡ 142㎡ 77㎡ 101㎡
築25年 超 11,050万円 1,680万円 3,184万円 215㎡ 41㎡ 84㎡ 198㎡ 45㎡ 87㎡

(3)土地

販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
徒歩10分以内 6,880万円 1,800万円 4,340万円 129㎡ 58㎡ 94㎡ 42.1万円
徒歩10分~20分 8,000万円 2,385万円 4,412万円 267㎡ 68㎡ 124㎡ 41.4万円
徒歩20分超・バス 11,000万円 980万円 4,159万円 364㎡ 76㎡ 164㎡ 24.0万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2023年9月のデータをもとに集計

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3. 戸田市は待機児童数ゼロを達成。埼玉県内へも都内へも通学可能

戸田市には、12校の公立小学校、6校の公立中学校、2校の公立高校があります。市内に私立学校および大学はありませんが埼玉県中心部や都内への通学も十分可能です。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて約60施設があります。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 7施設 50施設
小学校 12校 0校
中学校 6校 0校
高等学校 2校 0校
大学・短大 0校 0校

3-2. 待機児童数(2023年4月現在)

待機児童数(国基準) 0人

戸田市は2020年から4年連続で待機児童数ゼロを達成しています。

4.埼玉県戸田市の住まい探しは、戸田公園駅と戸田駅を中心に進めてみよう

戸田市は埼玉県の南部に位置し、荒川を挟んで東京都と接する街です。市内にはJR埼京線が南北に走っており、最も東京寄りの戸田公園駅からは、池袋駅まで約16分、新宿駅まで約22分、渋谷まで28分でアクセスできます。都内の主要駅にはほぼ1時間以内でアクセス可能で、相鉄線、りんかい線との直通運転により、横浜方面やお台場方面にも乗換なしで行くことができます。交通アクセスのよさは申し分なく、もはや都内以上と言ってもよいかも知れません。

こうした利便性の高さが、都内に通勤する若者や子育てファミリーの人気を呼び、戸田市民の平均年齢は42.0歳(2023年1月現在)、「県内一若い街」となっています。

そしてもうひとつ、県内ナンバーワンなのが「財政力」です。定住人口の増加による税収に加え、戸田競艇場(ボートレース戸田)から得られる税収により、戸田市の財政力は埼玉県トップ。多くの自治体で、人口減と高齢化による財政の逼迫が課題となる中、戸田市はまったくその逆を行く街とも言えるでしょう。

東洋経済新報社の「住みよさランキング2023」では、「富裕度」と「快適度」が高く評価され、埼玉県では東松山市に次ぐ2位、関東エリアで28位にランキングされています。

戸田市での住まい探しは、まず埼京線の戸田公園駅と戸田駅を中心にスタートしてみましょう。戸田公園駅は快速停車駅で、駅周辺に大型の商業施設はありませんが、駅ナカや地域のスーパーなどは充実しており、日常の買い物に困ることはありません。駅に近いエリアから住宅街となっており、一戸建・マンションどちらも流通しています。戸田公園駅の西側は、工場や倉庫などが混在しており、競艇場もありますので、そうした雰囲気を気にする方は東側を中心に物件探しを進めるとよいと思います。場所によっては西川口駅(JR京浜東北線)を利用できるエリアもあるので、東京・上野方面に通勤される方は隣接する川口市も合わせて検討してみるとよいでしょう。

戸田駅周辺には工場や倉庫も少なく、良好な住宅街が広がっています。西口の大型商業施設「T-FRONTE」には、スーパー、飲食店、クリニックなどが集まっていますので生活便も良好です。まずは、戸田駅を中心に、東側は国道17号、西側は笹目川までのエリアで物件探しを進めてみてはいかがでしょうか。笹目川を超えると相場も下がってきますので、予算を抑えたい方や、駅から遠くても構わないという方は積極的に検討してもよいと思います。

■戸田駅前の大型商業施設「T-FRONTE」

出典:Wikipedia

市内でもっとも北にある北戸田駅は、他の2駅と比べるとまだ開発途上のエリアで、西側には工場や倉庫が多く見られますが、東側には一戸建を中心とした良好な住宅地が広がっています。また徒歩圏内に戸田市最大のショッピングモール「イオンモール北戸田」があるのも大きな魅力でしょう。隣接する蕨市と合わせて検討してみるのもよいと思います。

最後に、戸田市での住まい探しでひとつ気をつけておきたいのは災害対策の視点です。埼玉県の荒川流域は地盤が低く、浸水や道路の冠水などが起こりやすいというリスクがあります。購入時にはハザードマップ等を確認するようにしましょう。

埼玉県でもっとも財政力が高く、若い街。都心へのアクセスもよく今後の発展が楽しみな戸田市。ぜひ一度地域に詳しい不動産会社で情報収集してみてはいかがでしょうか?

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