一戸建ニーズが急上昇!建売の減少で注目される「セミオーダー(規格型)注文住宅」とは

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新型コロナの影響で、一戸建のニーズが高まっています。しかし、新築分譲一戸建(建売住宅)の供給は減少しており、「購入を検討しているエリアに物件が出ない」という声も聞こえて来ます。そこで注目されるのが注文住宅です。中でも建売住宅と注文住宅のいいところを合わせ持つセミオーダー注文住宅が注目されています。詳しく見ていきましょう。

 

 

1、コロナ禍で住まい選びは「近さ」から「広さ」へ。一戸建のニーズが急上昇

2020年11月に発表されたリクルート住まいカンパニーの調査によると、コロナ禍によって住まいのニーズに大きな変化が現れているようです。

 

1-1. 全国的に「広さ」派が「駅距離」派を大幅にリード

まず、注目したいのは「駅距離」を重視する人が減少し、「広さ」を重視する人が増えているという傾向です。背景にはテレワークの普及で、通勤頻度が減っていること、自宅にワークスペースを求める人が増えていることが挙げられます。

出典:第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)

 

まず、上のグラフの首都圏から見てみましょう。コロナ禍前(2020年12月)と比較すると、「広さ」派は42%から53%に増加、逆に「駅距離」派は、40%から29%に減少していることがわかります。同様に、関西圏では「広さ」派は43%から51%に増加し、「駅距離」派は40%から29%に減少、東海圏では「広さ」派が49%から60%に増加し「駅距離」派が35%から22%に減少、仙台でも「広さ」派が42%から51%の増加に対して「駅距離」派が48%から36%に減少しています。

また、同じ調査の「コロナ禍で住まいに求める条件」という項目では、「仕事専用のスペースが欲しくなった」という回答が1位(28%)となっており、テレワークの普及によって、これまでより広い住まいが求められていることがうかがえます。

 

1-2. 「一戸建」派が増加し、「マンション」派が減少

こうした変化にともない、「一戸建」派と「マンション」派の割合にも変化が起こっています。

出典:第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)

 

コロナ禍前(2020年12月)と比較すると、マンション派が多いと言われている首都圏で、「一戸建て」派が56%から61%に増加しているのに対し、「マンション」派は32%から25%に減少。同様に関西圏でも「一戸建て」派が60%から63%に増加し、「マンション」派が25%から16%に減少しています。以前から一戸建てが主流であった東海圏に至っては、「一戸建て」派が71%から77%に増加しているのに対し、「マンション」派は17%から10%まで減少している結果となりました。

 

1-3. 「通勤時間が伸びても、住まいは郊外で」の傾向が強まっている

最後に通勤時間に関する結果を見てみましょう。通勤頻度が減ったことにより、長い通勤時間を許容できる人の割合が増えています。

出典:第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)

 

特にその傾向が強いのが首都圏です。コロナ禍前では「徒歩・自転車で15分以内」が35%あったのに対し、コロナ禍以降は29%に減少しており、「公共 交通機関利用で 60 分以内/ 60 分越え」が24%から37%に上昇しています。これまで顕著だった「職住接近」の志向が弱まってきていることがうかがえます。関西圏でも同様の傾向が見られており、コロナ禍前では「徒歩・自転車で15分以内」が37%から32%に減少し、「車で15分以内/車で30分超」が14%から19%に上昇しています。車文化が根付いている東海圏でもその傾向は顕著で、「徒歩・自転車で15分以内」が38%から23%に減少、「車で15分以内/車で30分超」が28%から31%に上昇に上昇しています。

このような結果から、コロナ禍をきっかけに、自宅に仕事専用スペースが必要になり、感染対策の観点からも、人口密度の高い都心部が敬遠され、郊外の広い一戸建ニーズが高まっていることがわかります。では、実際に一戸建の供給は伸びているのでしょうか。

 

 

2、建売住宅の供給数は全国的に減少傾向が続く。注文住宅が新たな選択肢に

上記の通り、一戸建のニーズは高まっているものの、2020年の供給数は減少に転じました。

 

2-1. 建売住宅の供給は全国で11%減少。買いたくても買えない状況に

2020年における全国の建売住宅(新築分譲一戸建)の着工数は、新型コロナによる景気悪化の懸念から、前年の147,522戸から130,753戸へと約11%減少しました。 エリア別にどのように変化したか見てみましょう。

 

■ 建売住宅(新築分譲一戸建)のエリア別着工戸数

出典:2020年 建築着工統計より作成

 

グラフのように、首都圏と東海圏で減少幅が大きいことがわかります。そしてこの傾向は2021年も続くと見込まれていますので、ここ1~2年は希望エリアに物件が見つからず、買いたくても買えない状況が続くかも知れません。

そこで、今注目されているのが「注文住宅」です。初めて家を買う人には、やや敷居が高かった注文住宅ですが、このような背景もあり「販売中の物件を探す」のではなく「土地を買って建てる」ことを積極的に検討する人が増えています。

 

2-2. 建売住宅と注文住宅、それぞれのメリットとは

ここで改めて、建売住宅と注文住宅の違いを整理しておきましょう。

まず建売住宅は、土地と建物がセットで販売されるため、周辺環境や建物を実際に見て購入できること、価格が決まっているので予算が組みやすいこと、完成物件であればすぐに入居できるなどのメリットがあります。一方、建物のプラン(間取りや仕様)は決まっているので、どちらかと言えば万人に受け入れられる無難なデザインや間取りが多くなります。

一方、注文住宅は自由設計なので、好きな土地に、細部までこだわった自分だけの家を建てられるのが最大のメリットです。その反面、建売住宅と比べて価格は高めになり、打ち合わせ回数や検討に要する時間も増えてしまいます。また、プラン次第で見積り金額が変わってしまうというデメリットもあります。

 

■ 建売住宅と注文住宅の比較

建売住宅 注文住宅
土地 建物とセットで販売 土地を探して購入(または所有土地)
間取り・仕様 決まっていて変更できない 自由に決められる
入居までの期間 完成物件なら即入居可能。未完成物件でも購入から数ヶ月程度 土地探しから入居まで、1年以上かかることも多い
価格 一般的に注文住宅より安い 一般的に建売住宅より高い
予算管理 土地+建物の総額が決まっているので予算を組みやすい プランが決まらないと価格がわからないので予算を組みにくい

服に例えれば、建売住宅はお店で販売されている既製服、注文住宅は職人さんが仕立てるオーダーメイドというイメージです。

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3、建売住宅と注文住宅のいいとこ取り?! セミオーダー(規格型)注文住宅とは

この建売住宅と注文住宅それぞれのメリットを合わせ持つのがセミオーダー注文住宅です。

 

3-1. セミオーダー(規格型)注文住宅とは

セミオーダー注文住宅は規格型住宅とも言われ、注文住宅のひとつの形態です。好きな土地に建てられるのは注文住宅と同じですが、間取りはフルオーダーではなく、あらかじめ作られた標準プランの中から選びます。デザインや設備などの仕様は、一定の範囲内で自由に組み合わせて建てることができます。

先の例えで言えば、生地選びから採寸、仕立てまで、すべて着る人に合わせて仕上げるのがフルオーダー注文住宅。生地や品質はそのままに、サイズやデザインは決められたパターンから選び、着る人に合わせて調整しながら作るのがセミオーダー注文住宅です。

 

3-2. セミオーダー注文住宅の仕組み

一般的にセミオーダー注文住宅は、あらかじめ用意された「標準プラン」から基本となる間取りを選びます。そしてデザインや設備は、標準仕様の中から、施主の要望に合わせて決め、こだわりたいポイントについてはグレードアップや追加・変更(オプション工事)を加え、最終的なプランを確定していきます。

フルオーダー注文住宅がゼロから図面を引いて設計していくのに対して、パターンの「組み合わせ」で設計するのがセミオーダー注文住宅で、より短期間でプランを確定できるのが特徴です。

 

3-3. セミオーダー注文住宅のメリット・デメリット

セミオーダー注文住宅の具体的なメリット・デメリットを見ていきましょう。まずメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

 

①エリアの選択肢が広い

建売住宅のように、物件の場所から選ぶのではなく、自由に土地を探して建てることができるので、エリアの選択肢が大きく広がります。また子どもの学区等の関係から、狭いエリアに限定して探している方にとっては、建売住宅の供給がなくても一戸建を購入できるチャンスが広がります。

 

②組み合わせやオプションでオリジナリティを出せる

セミオーダー注文住宅では、あらゆる形状の土地に合わせられるよう、土地の向きや広さによって数十種類~数百種類もの標準プランが用意されています。また水廻りや内装なども、デザインやカラーの組み合わせ、オプションの追加等で、世界にひとつしかないオリジナルの家を建てることも可能です。

 

③あらかじめ高い品質が担保されている

セミオーダー注文住宅の標準プランは、住宅性能(耐震性、耐久性、断熱性など)についても、あらかじめ計算されているので、どのプランを選んでも一定の品質が担保されているというメリットがあります。住宅性能評価で一定の等級を取得できれば、金利や税制面でも優遇を受けられますので、経済面でも大きなメリットとなります。

 

④価格がリーズナブルでコストパフォーマンスが高い

セミオーダー注文住宅は、使用する建材や設備が決められているため、住宅メーカーは大量仕入れによってコストを抑えることができます。また、同じ部材を使うことにより施工の手間も軽減されますので、結果的にコストパフォーマンスの高い家を建てることができます。

 

⑤打ち合わせ期間と工期を短縮できる

セミオーダー注文住宅は、間取りと仕様が標準化されているため、打ち合わせや見積もりの工程を大幅に短縮できます。また、建築部材も標準化されたものを使うことによって、短い工期で完成することができます。

 

このようにメリットの多いセミオーダー注文住宅ですが、デメリットもあります。

 

①設計の自由度が低い

フルオーダー注文住宅のように完全自由設計ではないので、原則として間取り変更はできません。またデザインや設備も、限られた範囲から選ぶことになりますので、設計の自由度は低くなります。

 

②土地の形状に合わないことがある

土地が道路に面した整形地の場合はほとんど問題になりませんが、極端に細長い土地や、変形地の場合には、標準プランで対応できない可能性があります。

 

セミオーダー注文住宅は、ある程度のこだわりを叶えながら、高品質の家をリーズナブルに建てたい方に向いていると言えるでしょう。

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4、セミオーダー注文住宅を建てる時のポイント

最後にセミオーダー注文住宅を建てる時に気をつけるポイントについて知っておきましょう。

 

4-1. 土地探しと建築はできるだけ同じ会社に依頼する

セミオーダー注文住宅を検討する際には、土地探しから始める方がほとんどだと思いますが、土地探しと建築は、できるだけ同じ会社で行うことをおすすめします。理由のひとつは、土地を検討する段階で、希望の建物が建てられるかどうかをチェックする必要があるからです。土地の仲介だけを行う不動産会社は、通常、建築関連のチェックはしませんので、最悪の場合、土地を買った後に希望通りの建物が建てられない、ということにもなりかねません。

2つ目の理由は資金計画です。資金計画では、土地と建物を合わせた総予算をもとに、諸費用を加味して、ローン借入額などを検討します。その際、土地探しと建築の会社が別々だと煩雑になりますし、責任の所在が曖昧になります。

 

4-2. 選べるパターンが多い会社を選ぼう

前述のように、セミオーダー注文住宅は標準プランとオプションの組み合わせで作られるため、標準プランが少ない会社だと、希望通りの家を建てにくくなります。選べる間取りや仕様のパターンが多い会社を選ぶことがポイントです。

 

4-3. 住宅性能評価が取得できる会社を選ぼう

セミオーダー注文住宅を扱う会社の中でも、住宅性能評価を標準仕様にしているかオプションにしているかは会社によって異なります。住宅性能評価は、住宅の基本性能を証明するものとして、今後ますます重要になってくることが見込まれますし、金利や税制面でも優遇が受けられますので、住宅性能評価の取得が標準仕様に含まれている会社を選ぶことをおすすめします。

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注文住宅は「価格が高い・・」、「打ち合わせ等が大変・・」というイメージを持たれる方が多いようですが、セミオーダー注文住宅であれば、建売住宅とさほど変わらない価格で「好きな土地に」・「希望通りの家」を建てられる可能性が増えそうです。

「なかなか希望の物件が見つからない・・」という方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

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