
木更津市は千葉県中西部に位置する人口約14万人の街で、東京湾アクアラインの玄関口としても知られています。 「三井アウトレットパーク」、「コストコ」、「イオン」など大型商業施設が充実。海と山に囲まれた自然が豊かな街で、潮干狩りシーズンには、県外からも多くに人が訪れます。
目次
1. 木更津市の交通アクセス
1-1. 木更津市の鉄道路線とアクセス
木更津市には、南北にJR内房線東西にJR久留里線が走っています。中心駅はこの2線が乗り入れる木更津駅で、快速を使えば東京駅まで約80分、特急なら約55分でアクセスできます。また、蘇我駅でJR京葉線に乗り換えれば、幕張メッセや東京ディズニーリゾートなどにも1時間前後でアクセスすることができます。
1-2. 高速道路、車でのアクセス
木更津市の大きな特徴は、車でのアクセスがよいことです。木更津駅や木更津金田バスターミナルからは、都心方面に向けた高速バスが多く発着しており、東京駅まで約40分、新宿駅まで約55分、羽田空港にはわずか20分でアクセスできます。毎日座って通勤できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
高速バス.png)
2. 木更津市の不動産情報
2-1. 土地の価格は㎡あたり4万円前後とリーズナブル。10年間で約3割の上昇
土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。
木更津市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、約4万円/㎡と、非常にリーズナブルです。2009年のアクアラインの料金値下げをきっかけにじわじわと人気が高まり、最近10年間で28%の上昇となっています。
| ■公示地価、基準地価とは? 公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。 同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。 |
木更津市全体の地価平均(㎡あたり)
| 公示地価(2025年) | 43,273円 |
| 基準地価(2025年) | 43,112円 |
公示・基準地価の推移(平均/㎡)
| 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 公示 地価 | 34,242円 | 34,264円 | 35,313円 | 36,355円 | 37,372円 | 37,919円 | 38,589円 | 39,700円 | 41,094円 | 43,273円 |
| 基準 地価 | 33,704円 | 34,586円 | 34,978円 | 35,821円 | 36,504円 | 37,045円 | 38,125円 | 39,970円 | 41,520円 | 43,112円 |

マップでご覧いただけるように、地価が高いのは木更津駅の周辺エリアで、5~7万円/㎡前後、大型商業施設とバスターミナルのある金田エリアも7万円/㎡前後、内房線の他の駅と久留里線沿線は、3~4万円台/㎡となっています。
2-2. 木更津市で販売中の不動産価格相場。新築戸建が3,000万円台から購入可能
木更津市の新築マンションは、3,000~4,000万円台が中心で、㎡単価は40~50万円台が相場のようです。ただし、供給数は少ないので、マンション希望の方は中古も合わせて検討してみましょう。
中古マンションは、築15年以内で平均4,980万円(58.0万円/㎡)、築15~25年で平均2,300万円(39.1万円/㎡)くらいが相場です。なお調査時点で、築25年超の販売中の中古マンションはありませんでした。
一戸建については、新築が3,394万円、中古は築15年以内で平均3,565万円、築15~25年で3,680万円、築25年超で2,520万円となっています。
最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均9.2万円/㎡、徒歩20分超でも8.1万円となっており、住宅地は公示地価の平均よりも高い水準で取引されているようです。
2-3. 新設住宅着工戸数は約1,300戸。注文住宅と分譲住宅がバランスよく供給
国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。木更津市で2024年中に新築された建物は1,278戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が32%、貸家(賃貸住宅)が40%、分譲住宅が27%とバランスよく供給されています。分譲住宅の内訳は、一戸建が201戸(58%)、マンションが147戸(42%)とバランスよく供給されていますが、マンションはばらつきが大きく、供給がゼロの年もあります。
■木更津市の新設住宅着工戸数(2024年)
| 持ち家 | 402戸 |
| 貸家 | 512戸 |
| 給与住宅 | 16戸 |
| 分譲住宅 | 348戸 |
| 計 | 1,278戸 |

2-4.木更津市の住宅着工戸数は10年でマイナス10%
木更津市の住宅着工数は最近10年間でマイナス10%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス6%、分譲住宅がプラス77%、賃貸住宅がマイナス27%と分譲住宅が大きく伸びています。
木更津市の新設着工戸数


3. 木更津市の待機児童数は14人。高校生までの医療費助成、認可外保育の支援など子育て支援が充実
木更津市には、18校の公立小学校、12校の公立中学校、2校の公立高校、4校の私立高校があります。木更津総合高校と拓大紅陵高校は甲子園の常連校としても知られています。大学は市内に清和大学のキャンパスがありますが、高速バスを使って、都内への通学も可能です。未就学児については、幼稚園・保育園等あわせて50を超える施設があります。
3-1.幼稚園・保育園・学校の数
| 公立 | 私立 | |
| 幼稚園・保育園・認定こども園等 | 8施設 | 46施設 |
| 小学校 | 18校 | 1校 |
| 中学校 | 12校 | 2校 |
| 高等学校 | 2校 | 4校 |
| 大学・短大 | 0校 | 1校 |
3-2. 待機児童数(2025年4月現在)
| 待機児童数(国基準) | 14人 |
木更津市の2025年4月現在の待機児童数は14人でした。昨年の7人から増加していますので、小さな子どものいる方は、市役所等に確認してみるとよいでしょう。
3-3. 出産・子育て支援
木更津市では、出産予定の妊婦に対して「出産応援給付金」、出生後に「子育て応援給付金」として、各5万円が支給されます。また、0歳から高校生相当(18歳到達後の年度末)までの医療費助成や、認可外保育施設の保育料等助成など特徴ある子育て支援の制度があります。
3-4. 子どもと楽しめるレジャースポット
子どもと一緒に楽しめるスポットとしては、三井アウトレットパークに隣接する「木更津かんらんしゃパーク キサラピア」があります。高さ60mの大観覧車がある入場無料の遊園地。ジェットコースターや回転ブランコなども楽しめます。

また「空と大地の丘 森本農園」では、大自然の中で果物狩り、各種野菜の収穫体験、バーベキューなどが楽しめます。
そして木更津と言えば「潮干狩り」。市内5か所の海岸で潮干狩りが楽しめ、春~夏のシーズンには県外からも多くの人が訪れます。採ったアサリやハマグリはもちろん持ち帰ることができます。

4. 木更津市の治安
4-1.刑法犯認知件数は減少傾向。治安状況は比較的よい
次に木更津市の治安情報です。警察が発表している犯罪認知件数を見ると、凶悪犯や粗暴犯などの割合は低く、空き巣などの窃盗犯の割合が高くなっています。また全体として件数は減少傾向にあり、人口1,000人あたり約6件と、全国平均と比較しても治安状況はよいと言えます。


5. 木更津市は、東京湾沿岸と河川の近くに浸水リスク
住まいを購入する上で必ず確認しておきたいのが災害リスクです。木更津市のハザードマップ等を確認してみましょう。
5-1. 浸水・土砂災害などのリスク(ハザードマップ情報)
木更津市は東京湾に面する沿岸部と、市内を流れる小櫃川、矢那川などで、1,000年に一度起こり得る高潮や洪水などで浸水するリスクがあります。地域によって浸水深度などが異なりますので、詳しくは木更津市のハザードマップをご確認ください。
5-2. 地震リスク
木更津市では、市北部エリアと木更津東インターチェンジ付近で地盤が揺れやすく、液状化のリスクがあります。詳しくは木更津市のハザードマップをご確認ください。
木更津市ハザードマップ:https://www.city.kisarazu.lg.jp/section/hazardmap/index.html
6. 木更津市の人口は2%増、世帯数は13%増
木更津市の人口は、約13万6,000人、世帯数は約6万7,000世帯。最近10年間で、人口は約2%増、世帯数は13%増となっています。年間の転入出者数は、転入が約1,000人上回っています。
6-1.人口・世帯数(2025/1/1 現在)
| 人口 | 136,843人 |
| 世帯数 | 66,950世帯 |
6-2.人口・世帯数の推移
| 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 人口 | 134,002 | 134,646 | 135,174 | 135,318 | 135,617 | 136,034 | 136,047 | 136,303 | 136,611 | 136,843 |
| 世帯数 | 59,196 | 60,091 | 60,885 | 61,569 | 62,400 | 63,496 | 64,057 | 65,004 | 66,015 | 66,950 |

6-3.転入・転出(2024年中)
| 転入者数 | 6,079人 |
| 転出者数 | 5,039人 |
7. 木更津市の住まい探しは、木更津駅周辺と金田エリアを比較検討してみよう
木更津市は都心から40~50キロに位置する、東京湾アクアラインの玄関口です。1997年のアクアライン開通をきっかけに移住者が増え、今では価格がリーズナブルで自然豊かなベッドタウンとして人気が高まっています。
木更津市の魅力をシンプルに言えば、「高速バス」、「ショッピング」、「自然」です。
木更津金田バスターミナルにはアクアライン経由の高速バスが多数運行されており、東京・横浜にはわずか40分、品川まで50分、新宿駅にも60分でアクセスできます。しかも高速バスなので乗り換えなしで毎日座って通勤できるのは大きな魅力といえるでしょう。
また、バスターミナルのある金田エリアには、イオンモール、コストコ、三井アウトレットパークなどの大型商業施設をはじめ、日常の買い物に便利なスーパーやドラッグストアなどが多くあり、生活利便性の高いエリアです。「かずさアクアシティ」に代表される、先進的で美しい街づくりがおこなわれています。さらに、商業施設や飲食店、医療施設などが入る複合施設「木更津ゲートウェイビレッジ」の開発も進んでおり、2025年以降順次開業予定となっています。
そして、木更津市は西を海に東を山に囲まれており、市街地のすぐ近くに豊かな自然があることも大きな魅力です。中の島公園、鳥居崎海浜公園、潮浜公園など、東京湾に面した公園がいくつもあり、シーズンには潮干狩りを楽しむこともできます。
■中の島公園から望む中の島大橋

そんな木更津市の住まい探しは、エリア選びからスタートしてみましょう。
JR木更津駅の周辺エリアと、バスターミナルやショッピング施設のある木更津金田エリアのどちらを選ぶかがポイントとなります。
木更津駅周辺エリアは、電車での移動がメインの方や車を持たずに暮らしたい方におすすめです。駅近エリアなら、交通、買い物、医療施設など、日常生活に必要なものはすべて揃っています。金田バスターミナルより少し時間はかかりますが、木更津駅から都心方面の高速バスも発着しています。駅の周辺には成熟した戸建の住宅地が広がっており、数は少ないですがマンションも流通しています。
一方、金田エリアはアクアライン開通後に開発された新しい街です。駅からは距離があるので、移動はバスか車がメインになりますが、バスターミナルや商業施設が近いので、都心アクセスや週末のレジャーを重視する方にはおすすめです。
新たな住宅地の開発や複合施設の開業など、これからの発展が楽しみなエリアです。
「駅近・公共交通」を重視する方は木更津駅周辺、「車移動・都心アクセス」を重視する方は金田エリアを中心に物件探しを進めてみましょう。
高速バスで都心まで約40分なのに、価格は3,000万円台ととてもリーズナブル。木更津市は大自然に囲まれてゆったり子育てしたいファミリーにおすすめしたい街です。ぜひ一度現地を訪れてみてはいかがでしょうか。









