どこに行くのも便利な、緑あふれる田園都市。横浜市緑区の魅力と不動産市況

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どこに行くのも便利な、緑あふれる田園都市。横浜市緑区の魅力と不動産市況

横浜市緑区は横浜市の北部に位置する横浜市18区のうちの1区です。その名の通り、市内には広大な公園や緑地が多く、横浜市でもっとも緑の多い街でとしても知られています。そして自然豊かでありながら、市内には4路線が乗り入れ交通の便も申し分なし。ららぽーとやこどもの国などお出かけスポットも多く、ファミリー層に人気の高い街です。

目次

1.緑区の人口は5%減、世帯数は10年で9%増

そんな緑区の人口は、約18万人、世帯数は約8万4,000世帯。最近10年間の人口は3%増、世帯数は10%増となっています。年間の転入出者数は、転入者が約500人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2022/4/1 現在)

人口182,016人
世帯数84,107世帯

1-2.人口・世帯数の推移

横浜市緑区の人口・世帯数
2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
人口177,516178,617179,221179,902180,237180,250180,887182,022182,448182,016
世帯数76,59677,51678,16879,03279,76380,33281,30482,61483,67284,107

※各年4月1日現在(緑区ホームページ

1-3.転入・転出(2021年中)

転入者数9,018人
転出者数8,539人

※出典:緑区ホームページ

2.横浜市緑区の不動産情報

2-1.土地の価格は㎡あたり20万円台前半。最近10年は緩やかな上昇基調

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。緑区における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり24万円前後で、最近10年間は、緩やかな上昇基調が続き、10年で約10%の上昇となっています。

なお2022年9月に発表された基準地価によると、緑区は横浜市18区の中で平均地価・上昇率(1.28%)ともに10位となっています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

緑区全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2022年)234,696円
基準地価(2022年)248,750円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
公示地価210,527円223,653円226,076円226,875円223,878円225,636円228,030円230,878円231,727円234,696円
基準地価226,333円229,666円231,500円232,000円232,666円233,666円235,250円243166円245,416円248,750円
横浜市緑区の公示・基準地価の推移

マップでご覧いただけるように、緑区で地価が高いのは、JR横浜線と東急田園都市線のクロスターミナルである長津田駅周辺で、24~26万円/㎡台くらい、JR横浜線と横浜市営地下鉄のクロスターミナルである中山駅周辺で、20~24万円/㎡くらい、単独駅の鴨居駅、十日市場駅周辺では15~20万円/㎡くらいが相場となっています。

2-2.新設住宅着工戸数は約1,100戸。分譲住宅が全体の約6割を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。緑区で2021年中に新築された建物は1,117戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が17%、貸家(賃貸住宅)が25%、分譲住宅が58%と、圧倒的に分譲住宅の割合が高くなっています。2021年の分譲住宅の内訳としては、一戸建が238戸(37%)、マンションが405戸(63%)と、マンションの割合が高くなっていますが、新築マンションは年によるばらつきが大きく、平均的には一戸建とマンションが2:1くらいの比率で供給されています。

■緑区の新設住宅着工戸数(2021年)

持ち家189戸
貸家284戸
給与住宅1戸
分譲住宅643戸
1,117戸
横浜市緑区住宅新設着工戸数

2-3.緑区の住宅着工数は10年間でプラス7%。分譲住宅が40%の伸び

緑区の住宅着工数は最近10年間でプラス7%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス8%、分譲住宅がプラス40%、賃貸住宅がマイナス25%と、分譲住宅の伸び率が高くなっています。ただし、分譲住宅はマンションの戸数に大きく影響を受けており、2021年は約400戸のマンションが供給されたため伸び率が高くなっています。

緑区の新設着工戸数

横浜市緑区の住宅着工戸数の推移
2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年
持ち家206戸259戸244戸212戸205戸163戸155戸181戸178戸189戸
貸家378戸390戸314戸403戸360戸466戸418戸369戸446戸284戸
給与住宅0戸0戸0戸0戸0戸0戸0戸0戸0戸1戸
分譲住宅459戸555戸413戸669戸852戸669戸441戸529戸368戸643戸
総計1,043戸1,204戸971戸1,284戸1,417戸1,298戸1,014戸1,079戸992戸1,117戸

出典:住宅着工統計|国土交通省

2-4.横浜市緑区の不動産価格はマンション・一戸建ともに4,000~5,000万円台が相場

緑区の新築マンションは4,000万円台後半~5,000万円台が多く、㎡単価は65万円前後となっています。

中古マンションは、築15年以内で平均4,719万円(66.4万円/㎡)、築15~25年で平均3,796万円(51.9万円/㎡)、築25年超で平均2,004万円(33.2万円/㎡)前後が相場で、築浅物件は新築並みに価格が上昇しています。

一戸建については、新築で5,317万円、中古は築15年以内で平均5,058万円、築25年以内で4,677万円、築25年超は3,528万円となっています。マンション・一戸建ともに流通物件は多く選択肢の多いエリアです。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均22.1万円/㎡、徒歩20分以内なら21.3万円/㎡、徒歩20分超で23.2万円/㎡となっています。土地は駅からの距離にあまり関係なく、20万円台前半で取引されているようです。

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
築15年以内 6,480万円 3,280万円 4,719万円 82㎡ 61㎡ 71㎡ 66.4万円
築15~25年 5,980万円 2,799万円 3,796万円 101㎡ 35㎡ 75㎡ 51.9万円
築25年超 4,980万円 398万円 2,004万円 104㎡ 16㎡ 60㎡ 33.2万円

(2)一戸建て

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 最大 最小 平均
新築 7,380万円 2,885万円 5,317万円 312㎡ 50㎡ 137㎡ 153㎡ 40㎡ 100㎡
築15年以内 7,990万円 2,580万円 5,058万円 500㎡ 45㎡ 151㎡ 155㎡ 56㎡ 102㎡
築15~25年 8,280万円 2,980万円 4,677万円 208㎡ 69㎡ 134㎡ 170㎡ 71㎡ 104㎡
築25年超 5,490万円 980万円 3,528万円 209㎡ 79㎡ 148㎡ 148㎡ 56㎡ 101㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
徒歩10分以内 12,000万円 650万円 5,735万円 1,020㎡ 83㎡ 434㎡ 22.1万円
徒歩10分~20分 8,600万円 280万円 3,833万円 1,067㎡ 97㎡ 233㎡ 21.3万円
徒歩20分超・バス 6,380万円 1,200万円 3,548万円 1,735㎡ 108㎡ 265㎡ 23.2万円

出典:REINS(不動産流通標準システム)2022年9月のデータをもとに集計

~横浜市緑区の物件を見る~

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3. 横浜市緑区は待機児童ゼロを達成。市内には大学が5校、都内への通学も可能

緑区には、15校の公立小学校、6校の公立中学校、2校の公立高校と3校の私立高校があります。大学は市内に昭和大学、東京工業大学など5つのキャンパスがありますが、都内への通学も十分可能です。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 公立私立
幼稚園・保育園・認定こども園等3施設76施設
小学校15校1校
中学校6校4校
高等学校2校3校
大学・短大0校5校

3-2. 待機児童数(2022年4月現在)

待機児童数(国基準)0人

緑区は2022年4月現在、待機児童ゼロを達成しています。

4.横浜市緑区の住まい探しは、利用する路線と駅の特徴を踏まえて進めてみよう

横浜市の緑区は、横浜市の北部に位置する街で、港町横浜のイメージとは異なり、緑被率が市内1位、農地の栽培面積は市内2位と自然と緑に囲まれた田園都市です。市内には「四季の森公園」や「新治市民の森」「三俣市民の森」「玄海田公園」といった大きな公園が点在し、隣接する旭区の「ズーラシア(よこはま動物園)」や、青葉区の「こどもの国」には、市外からもたくさんの観光客が訪れます。

■よこはま動物園(ズーラシア)・アジアの熱帯林ゾーン

よこはま動物園(ズーラシア)・アジアの熱帯林ゾーン

出典:ズーラシア公式サイト

そんなのどかな郊外都市のイメージのある緑区ですが、交通の便も抜群で、市内にはJR横浜線、東急田園都市線、横浜市営地下鉄(グリーンライン)の3線が乗り入れています。横浜線と田園都市線のクロスターミナルである長津田駅からは、横浜駅まで24分、渋谷まで約30分、田園都市線の東京メトロ(半蔵門線)との直通電車を使えば、表参道、大手町など都心部へもダイレクトアクセスが可能です。ます。また、横浜線と市営地下鉄のクロスターミナルである中山駅からは、横浜線で横浜駅まで約20分、市営地下鉄なら港北ニュータウンを経由して日吉駅で東急東横線と接続します。

沿線各駅の周辺には商業施設、地域のスーパー、ドラッグストアなども多く、日常の買い物にこまることはありません。少し足を伸ばせば「ららぽーと横浜」、「イケア港北」などの大型ショッピングモールや、隣接する町田市の「マルイ」、「小田急百貨店」、「ヨドバシカメラ」などのお買い物スポットも多く、思う存分ショッピングを楽しむことができます。

■IKEA港北

IKEA港北

出典:IKEA港北 公式Facebookページ

緑区での住まい探しは、駅ごとの特徴を踏まえたエリア選びからスタートしてみてはいかがでしょうか。

中心駅となるのは長津田駅と中山駅です。渋谷~都心方面、町田~八王子方面へのアクセスを重視する方は長津田駅、港北ニュータウンや横浜市内へのアクセスを重視する方は中山駅を中心に物件探しを進めてみるとよいと思います。

両駅とも駅周辺には商業施設が多く、利便性の高いエリアですので、車を使わず駅前ですべてを済ませたいという方にはおすすめのエリアです。マンション、一戸建ともに物件の流通量が豊富ですが、他の駅よりも相場はやや高くなります。

またトピックとして、中山駅南口の再開発があります。南口駅前エリアの再開発により、商業施設2棟とタワーマンション1棟を建築する計画が進んでおり、2023年の着工、2029年の完成を目指しています。まだ計画段階ではありますが、物件探しの際には考慮しておくとよいでしょう。

鴨居駅は緑区でもっとも横浜寄りの駅で、徒歩圏に「ららぽーと横浜」があるので、日常の買い物は地域のスーパーで、休日のお出かけはららぽーとでという方に向いているでしょう。また、新横浜までわずか6分でアクセスできるので、新幹線をよく利用する方にもおすすめです。駅の南側には一戸建を中心とした良好な住宅地が広がっています。

十日市場駅は、中山駅と長津田駅の中間に位置する駅で、やや小ぢんまりした下町の雰囲気も残っています。横浜市の北部で唯一まとまって残された「奇跡の森」と呼ばれる「新治市民の森」の最寄駅でもあり、緑や自然をより感じられるエリアです。閑静な住宅街で静かにゆったり暮らしたいという方におすすめです。

■ こどもの国

こどもの国

こどもの国公式サイト

自然が豊かで交通便、生活便とも申し分ない横浜市緑区。マンション・一戸建ともに物件も豊富で、子育てファミリーにおすすめの街です。ぜひ一度現地を訪れてみてはいかがでしたでしょうか。

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