データで見る不動産購入 【埼玉県川越市】

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川越市は埼玉県の南西部、都心から約30kmに位置する中核市です。首都圏のベッドタウンでありながら、市内には歴史的な街並みも多く残り、「小江戸」と言われるほど歴史情緒あふれる観光の街でもあります。最近、住みたい街ランキングでも人気上昇中の川越。そんな川越の不動産購入について見ていきましょう。

1、川越市の人口は埼玉県3位の35万人。人口・世帯数ともに増加傾向

川越市の人口は、さいたま市、川口市に次ぐ県内第3位の約35万人、世帯数は15万世帯。最近10年間で、人口は約15,000人(約5%)の増加、世帯数は19,000世帯(約14%)となっています。年間の転入出者数は年12,000人前後でほぼ均衡しています。

 

1-1.人口・世帯数(2018/1/1 現在)    

人口 352,433人
世帯数 156,029世帯

 

1-2.人口・世帯数の推移

1-3.転入・転出(2017年中)

転入者数 12,051人
転出者数 11,635人

※出典:川越市ホームページ(https://www.city.kawagoe.saitama.jp/)

 

2、川越市の不動産情報       

2-1.土地の価格は㎡あたり16~17万円台で上昇傾向

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。川越市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、約16~17万円台/㎡となっており、最近10年間では、2013年まで下落した後、金融緩和の影響を受け2014年から上昇に転じています。

基準地価が2017年に急上昇しているのは、新河岸駅、本川越駅近くの地価が高いエリアに、この年から新たに基準地点が2点追加されたためです。

 

■公示地価、基準地価とは? 
公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

 

川越市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2018年) 163,514円
基準地価(2018年) 174,914円

 

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

マップでご覧いただけるように、川越市にはJR川越線(埼京線直通)、東武東上線、西武新宿線の3路線が乗り入れています。市の中心である川越駅(JR・東武)、川越市駅(東武)、本川越駅(西武)から徒歩圏内のエリアだと20~30万円/㎡となる地点があるものの、それ以外の駅や徒歩15分を超えるエリアでは10万円台/㎡となっています。

 

2-2.新設住宅着工戸数は賃貸が約4割。分譲住宅は一戸建がマンションの2倍以上

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。川越市で2017年中に新築された建物は3,098戸でした。内訳としては、貸家(賃貸住宅)が最も多く1,282戸(41%)、分譲住宅(分譲マンション・分譲戸建)が1070戸(35%)、持ち家(注文住宅)が745戸(24%)となっています。また分譲住宅の内訳としては、一戸建745戸、マンション325戸となっており、一戸建の新築分譲が多く供給されているエリアだということが分かります。

 

2-3.住宅着工戸数の推移。注文住宅は7年間で3割減。分譲戸建てへのシフトが進む

川越市の最近7年間の住宅着工数は、全体でプラス5%となっています。

2014年の消費税増税前に一時的な駆け込み需要がありましたが、増税後は反動減が見られ、2016年以降は貸家と分譲住宅の着工が再び増加しています。一方で注文住宅は、2011年からの7年間で30%減少しており、増税による需要の先食いと、分譲住宅へのシフトが見て取れます。

※出典:国土交通省 住宅着工統計

 

2-4.川越市の不動産価格相場。中古マンションなら新築より4割ほど安く購入できるかも

川越市で販売されている新築マンションの販売価格は4,000万円台後半から5,000万円台前半、㎡単価は70~75万円くらいが相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均2,777万円(42.6万円/㎡)、築15~25年で平均1,928万円(27.0万円/㎡)、築25年超で平均976万円(17.5万円/㎡)前後が相場です。専有面積は築15~25年の物件がもっとも広く(平均72.8㎡)となっています。近年、新築マンションの価格が高騰している影響もあり、中古マンションとの価格差が際立っています。築15年以内の比較的築浅の物件でも、新築より4割近くも安く購入できる可能性もありますので、マンション購入を検討している方は、新築と中古を並行して検討してみるとよいかも知れません。

一戸建については、新築で3,000万円弱、中古は築15年以内で平均2,573万円、築25年以内で2,434万円となっており、マンションほど新築と中古の価格差はないようです。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内なら平均16.3万円/㎡、徒歩20分以内なら13.4万円/㎡です。徒歩20分を超えると平均6.5万円/㎡と半額近くまで下がりますが、通勤・通学や生活便などを考慮すると、駅から徒歩圏の住宅地をまず検討してみるべきでしょう。

 

(1)中古マンション

平均販売価格 平均専有面積 平均㎡単価
築15年以内 2,777万円 66.8㎡ 42.6万円
築15~25年 1,928万円 72.8㎡ 27.0万円
築25年 超 976万円 60.7㎡ 17.5万円

 

(2)一戸建

平均販売価格 平均土地面積 平均建物面積
新築 2,966万円 128.7㎡ 99.25㎡
築15年以内 2,573万円 145.5㎡ 103.27㎡
築15~25年 2,434万円 168.1㎡ 111.78㎡
築25年 超 1,620万円 127.2㎡ 90.71㎡

 

(3)土地

平均販売価格 平均土地面積 平均㎡単価
徒歩10分以内 2,538万円 160.5㎡ 16.3万円
徒歩10分~20分 2,218万円 210.0㎡ 13.4万円
徒歩20分超・バス 1,383万円 293.4㎡ 6.5万円

※東日本REINS 2018/8月のデータをもとに集計

 

3、川越市の教育環境。 市内に4つの大学があり、都内への通学も可能。

川越市には、32校の公立小学校、22校の公立中学校、8校の公立高校、7校の私立高校があります(2018年5月現在)。その中でも県立川越女子高校は、埼玉県内屈指の進学校で、市外からの志願者も多い名門校です。また、大学については、市内に東京国際大学、尚美学園大学、東洋大学(工学部)などのキャンパスがあり、都内への通学も可能です。

未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて87施設がありますが、入園者の決定は先着や抽選ではなく、「保育の必要性が高い順」となっています。この「必要性」の判定は、川越市のホームページに「保育所入所基準指数表」が公開されており、申込者のうち、この指数の高い人から入所が決定する仕組みになっています。

(参考)川越市役所ホームページ 「子育て・教育」

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 20施設 67施設
小学校 32校 1校
中学校 22校 4校
高等学校 8校 7校
大学・短大 4校

 

3-2. 待機児童数(2018年4月1日)

待機児童数 73人

川越市における、2018年の待機児童数は73人で、残念ながら埼玉県ではさいたま市に次いで2番目に待機児童が多い市となっています。市の「子ども・子育て支援事業計画」によると、幼稚園と保育所に加え、両方の機能を併せ持つ「認定こども園」の普及を推進するとともに、待機児童の多い 2 歳児までを対象とした少人数の子どもを保育する地域型保育事業を創設するとしています。

 

4、川越市の不動産価格は県内でもかなりリーズナブル。まずは主要3駅を中心に検討を

川越市は「小江戸」とも言われる歴史的な街並みと、都心へのアクセスや充実した商業施設などを併せもつ魅力的な街で、近年人気が高まっている注目の街です。JR川越駅から徒歩15分ほどの場所にある「川越一番街」や「大正浪漫夢通り」「菓子屋横丁」などには、明治・大正・昭和期の建物も多く残っており、年間700万人近い観光客が訪れます。一方で、川越駅前には「ルミネ川越」「アトレ川越」などの商業施設や、「クレアモール」という関東有数の集客を誇る商店街もあり、地域に暮らすひとにとっても、とても便利な街です。そんな人気の街でありながら、川越駅の不動産価格はリーズナブルで、同じ埼玉県の大宮駅や川口駅と比べてかなり割安感があります。

 

■埼玉県主要駅の公示地価・基準地価の全平均(2018年)

㎡単価 坪単価
大宮駅 696,558円 2,302,671円
川口駅 551,181円 1,822,086円
浦和駅 499,592円 1,651,544円
所沢駅 302,238円 999,134円
川越駅 261,754円 865,302円

参考:https://tochidai.info/) ※ 1坪≒3.305785㎡

 

川越市の不動産探しは、まず市の中心である主要3駅、つまり川越駅(JR線・東武線)、川越市駅(東武線)、本川越駅(西武線)をメインに検討してみましょう。

東武線なら池袋まで約30分、「Fライナー」を使えば、渋谷・新宿はもちろん、横浜方面にも乗り換えなしで行くことができます。この主要3駅はそれぞれ徒歩10~15分圏内にあり、周辺の商業施設も充実していますので、どの駅を選んでも優劣はほとんどありません。通勤地などに合わせてどの路線にするか検討してみるとよいでしょう。

 

川越市は、平成2016年度に策定した「川越市立地適正化計画~次世代へ暮らしやすいまちを引き継ぐための都市戦略ビジョン~」の中で、「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」のまちづくりを提唱しています。これは今後の人口減少や高齢化に向けて、医療・福祉・商業などの都市機能を、交通の利便性が高い地域に誘導・集中させていこうという政策で、前述した3駅を中心とするエリアを「都心核」、周辺の霞が関駅(東武線)、南大塚駅(西武線)、新河岸駅(東武線)、南古谷駅(JR線)を「地域核」と位置づけています。今後は様々な都市機能が、この都心核と地域核に誘導・集中されていくと思われますので、資産価値の観点からも、住宅購入はこの都心核、地域核のエリアを中心に検討することをおすすめします。

(参考)川越市立地適正化計画

 

川越市は、年間700万人が訪れる観光地でありながら、住みたい街として人気急上昇の街でもあります。さらに東京オリンピックのゴルフ競技が、川越市の「霞ヶ関カンツリー倶楽部」で行われることが決まり、2020年に向けて、川越駅西口の再開発や、道路整備なども進められています。

このような人気の高まりやオリンピック期待などで、川越市の不動産価格は上昇傾向ですので、興味を持たれた方は、少し早めに動いた方がよいでしょう。小江戸観光と住まいの情報収集を兼ねて、一度川越を訪れてみてはいかがでしょうか。