交通アクセス抜群で自然豊かなベッドタウン。東京都 町田市の魅力と不動産市況

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町田市は東京都の南部に位置し、神奈川県に隣接する人口約43万人の市です。1960年代からベッドタウンとして発展してきた町田市には、小田急線・JR横浜線・東急田園都市線、京王相模原線の4線が乗り入れており、都心へのアクセスは抜群。神奈川県北部と南多摩地区の中心となる商業都市となっています。

目次

1.町田市の人口はほぼ横ばい、世帯数は10%増

そんな町田市の人口は、約43万人、世帯数は約20万5,000世帯。最近10年間の人口はほぼ横ばい、世帯数は10%増となっています。年間の転入出者数は、転入者が約2,900人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2023/1/1 現在)

人口 430,831人
世帯数 205,310世帯

1-2.人口・世帯数の推移

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
人口 426,222 426,648 426,937 428,572 428,742 428,685 428,821 429,152 430,385 430,831
世帯数 186,820 188,406 190,100 192,320 194,121 195,643 197,711 200,182 202,985 205,310

※各年1月1日 現在(町田市ホームページ)

1-3.転入・転出(2022年中)

転入者数 19,900人
転出者数 16,995人

※出典:町田市ホームページ

2.東京都町田市の不動産情報

2-1.土地の価格は、㎡あたり22~25万円。緩やかな上昇傾向が続く

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。町田市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり22~25万円で、最近10年間では、コロナ禍での一時的な下落はあったものの緩やかな上昇傾向が続いています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

町田市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2023年) 248,905円
基準地価(2022年) 224,232円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
公示

地価

238,381円 240,914円 240,519円 238,535円 241,347円 244,625円 248,437円 245,703円 245,450円 248,905円
基準

地価

211,233円 213,503円 216,569円 219,500円 222,296円 225,460円 225,237円 223,935円 224,232円

マップでご覧いただけるように、中心駅である町田駅の周辺では30万円台/㎡の地点も見られますが、その他の駅では徒歩圏で20万円台/㎡、市の北部や少し駅から離れた場所には10万円台/㎡の地点も多くあり、選択肢の多い街だと言えそうです。

2-2.新設住宅着工戸数は約2,100戸。分譲住宅が全体の約4割を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。 町田市で2022年中に新築された建物は2,122戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が30%、貸家(賃貸住宅)が29%、分譲住宅が41%と、分譲住宅が約4割を占めています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が740戸(86%)、マンションが125戸(14%)と、2022年はマンションの供給が少なかったこともあり、一戸建の割合が高くなっています。

■町田市の新設住宅着工戸数(2022年)

持ち家 640戸
貸家 616戸
給与住宅 0戸
分譲住宅 866戸
2,122戸

2-3.町田市の住宅着工数は10年間でマイナス34%。

町田市の住宅着工数は最近10年間でマイナス34%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス24%、分譲住宅がマイナス39%、賃貸住宅がマイナス35%となっています。しかし、分譲住宅の減少は2022年に新築マンションの供給が少なかったためで、一戸建は年700~900戸くらい安定して供給されています。一方、マンションは年100~700戸と年により供給数に幅があります。

町田市の新設着工戸数

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
持ち家 843戸 649戸 638戸 670戸 615戸 624戸 705戸 639戸 705戸 640戸
貸家 954戸 786戸 730戸 986戸 770戸 1,036戸 709戸 973戸 849戸 616戸
給与住宅 14戸 3戸 8戸 0戸 2戸 11戸 4戸 0戸 8戸 0戸
分譲住宅 1,410戸 1,304戸 1,413戸 1,091戸 1,271戸 1,118戸 1,582戸 1,424戸 1,408戸 866戸
総計 3,221戸 2,742戸 2,789戸 2,747戸 2,658戸 2,789戸 3,000戸 3,036戸 2,970戸 2,122戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-4.東京都町田市の不動産価格。新築は4,000万円代後半~5,000万円台が相場

町田市で販売されている新築マンションの販売価格は4,000万円台~5,000万円台が中心で、㎡単価は70万円台が相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均3,738万円(63.5万円/㎡)、築15~25年で平均3,961万円(50.8万円/㎡)、築25年超で平均2,122万円(32.6万円/㎡)前後が相場です。

一戸建については、新築で4,768万円、築15年以内で平均4,978万円、築25年以内で3,989万円、築25年超で3,843万円となっており、新築よりも中古の方が、価格が高くなるケースもありますが、土地面積は広くなります。一般的に、築年数が古くなるほど価格に占める土地の割合が大きくなる(建物の価値が低減していく)ため、中古の一戸建を購入する場合は土地面積と価格の関係をよく考慮するようにしましょう。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内なら平均26.8万円/㎡、徒歩20分以内なら22.5万円/㎡、徒歩20分超で平均16.9万円/㎡となっています。市の北部より南部の方が人気が高く、相場も高めになっています。

町田市は、鉄道路線が集中する市の南部と、それ以外のエリアで相場が大きく異なるので、平均価格だけでなくエリアごとの相場を確認するようにしましょう。

(1)中古マンション

販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
築15年以内 6,880万円 1,730万円 3,738万円 100㎡ 25㎡ 62㎡ 63.5万円
築15~25年 6,770万円 2,000万円 3,961万円 111㎡ 34㎡ 79㎡ 50.8万円
築25年 超 4,630万円 450万円 2,122万円 127㎡ 15㎡ 66㎡ 32.6万円

(2)一戸建

販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 最大 最小 平均
新築 8,640万円 2,880万円 4,768万円 235㎡ 46㎡ 139㎡ 131㎡ 74㎡ 100㎡
築15年以内 13,500万円 2,480万円 4,978万円 662㎡ 61㎡ 170㎡ 381㎡ 76㎡ 112㎡
築15~25年 16,900万円 1,850万円 3,989万円 493㎡ 59㎡ 154㎡ 174㎡ 8㎡ 106㎡
築25年 超 12,480万円 990万円 3,843万円 590㎡ 55㎡ 174㎡ 311㎡ 59㎡ 118㎡

(3)土地

販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
徒歩10分以内 11,650万円 1,730万円 4,970万円 469㎡ 70㎡ 199㎡ 26.8万円
徒歩10分~20分 94,800万円 1,400万円 5,392万円 9,012㎡ 75㎡ 316㎡ 22.5万円
徒歩20分超・バス 15,000万円 320万円 2,945万円 10,089㎡ 52㎡ 293㎡ 16.9万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2023年7月のデータをもとに集計

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3.町田市の待機児童数は30人。交通アクセスがよく多摩エリアや都内への通学も便利な環境

町田市には、42校の公立小学校、20校の公立中学校、7校の公立高校、5校の私立高校があります。また、市内に7校もの大学があるのも町田市の特徴です。バブル期に都心部から多くの私立学校が町田市に移転したことが背景にあり、小田急線玉川学園駅周辺は、一貫校である玉川学園を中心とした文教地区で人気の高いエリアになっています。都内はもちろん、大学の多い多摩エリアへの通学もしやすく、教育環境はよいと言えるでしょう。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて170以上の施設があります。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 5施設 166施設
小学校 42校 2校
中学校 20校 4校
高等学校 7校 5校
大学・短大 0校 7校

3-2. 待機児童数(2023年4月現在)

待機児童数(国基準) 30人

町田市の2023年4月現在の待機児童数は30人でした。前年の75人からは大きく減少したものの待機児童ゼロは達成できていません。中でも待機児童が多いのが1歳児で3歳以上の待機児童は解消されています。小さなお子様がいる方は、念のため市役所等に確認してみるとよいでしょう。

■町田市の待機児童数(2023年4月)

0歳児 1歳児 2歳児 3歳児 4歳児 5歳児
2人 24人 4人 0人 0人 0人 30人

4.東京都町田市の住まい探しは、小田急・東急・JRからどの沿線・駅を選ぶかがポイント

町田市は東京都の最南部(島しょ地域を除く)に位置し、神奈川県に大きく突き出した形で接しているため、どちらかというと東京都内よりも神奈川県相模原市、川崎市、横浜市などとのつながりの強いエリアです。町田市内には、小田急線、JR横浜線、東急田園都市線、京王相模原線が乗り入れており、町田駅からは都心にも横浜にも30~40分と非常に恵まれた立地にあります。

町田市の住まい探しは、町田駅を中心とする市の南部をメインに、どの沿線・駅を選ぶかがポイントです。

小田急線とJR横浜線のクロスターミナル駅である町田駅の周辺には、小田急百貨店、マルイ、ルミネ、町田東急ツインズ、ドン・キホーテなどたくさんのショッピング施設やスーパーがあり、非常に利便性の高いエリアです。この町田駅を起点として、小田急線であれば、玉川学園前駅、鶴川駅、JR横浜線であれば成瀬駅と、相模原市内の古淵駅~橋本駅間、東急田園都市線であれば、つくし野駅、すずかけ台駅、南町田駅まで。さらに広く検討するなら、相模大野駅や長津田駅あたりまで範囲を広げて検討してみるとよいでしょう。

出典:町田市ホームページ

町田市の「都市計画マスタープラン 将来のまちづくり構想」では、市全体を次の3つのゾーンに分けた上で、都市核、副次核という市内の核となる4つのエリアを定めています。

・第1ゾーン(町田駅周辺の中心市街地)

・第2ゾーン(一般住宅、住宅団地などの住宅市街地)

・第3ゾーン(水とみどりの広域拠点を中心としたみどり豊かな郊外部)

・都市核:町田駅周辺

・副次核::鶴川・南町田・多摩境駅周辺

今後はこの核となる4エリアを結ぶ市内交通網の整備なども予定されていますので、将来的にはこの4つの核となるエリアを中心に開発・発展が進んでいくものと思われます。利便性、資産性の観点からも、住宅購入はこのような将来性の高いエリアで検討することをおすすめします。

■町田市の土地利用計画図

出典:町田市都市計画マスタープラン

また、現在立川から多摩センターまでを運行している「多摩都市モノレール」を、町田まで伸延するプロジェクトも推進されています。もし、これが実現すれば多摩エリア中心部と町田市がダイレクトに結ばれ、さらなる発展が見込まれます。

■多摩都市モノレールの伸延プロジェクト

出典:多摩都市モノレール町田方面延伸促進パンフレット

町田市は前述の通り、東京都心にも横浜にもアクセスがよく、休日には箱根にも1時間程度で行くことができる、とても便利な街ですが、不動産価格は比較的リーズナブルで、4,000万円台から購入可能な物件も数多く流通しています。

ファミリー世代に人気が高く、これからの発展も楽しみな町田市。ぜひ住まい選びの選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

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