人口増加率が全国トップ!つくば市の魅力と不動産市況

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つくば市は茨城県の南部に位置する市で、1960年代から筑波研究学園都市として開発が進められてきましたが、2005年のつくばエクスプレス(TX)開通により、住宅地としての人気が高まり、現在では日本最大の学術都市、都心で働く人のベッドタウン、また日本百名山のひとつ「筑波山」を擁する観光地と様々な顔をもつ人気の街へと変貌しました。

 

目次

1.つくば市の人口は15%増、世帯数は25%増。人口増加率は全国1位

そんなつくば市の人口は、約25万人、世帯数は約11.4万世帯。最近10年間の人口は15%増、世帯数は25%増と大幅な伸びとなっています。また2022年中の人口増加率は2.3%で、市区部(町村部は除く)において全国1位(※)。年間の転入出者数は、転入者数が約3,800人上回っています。

※「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」(総務省)

 

1-1.人口・世帯数(2023/1/1 現在)   

人口

252,217人

世帯数

114,692世帯

 

1-2.人口・世帯数の推移

 

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

人口

218,864

220,633

223,750

227,135

230,370

233,816

237,663

241,813

246,549

252,217

世帯数

91,853

93,109

95,167

97,345

99,397

101,604

104,462

107,282

110,543

114,692

※各年1月1日 現在(つくば市ホームページ)

 

1-3.転入・転出(2022年中)

転入者数

15,534人

転出者数

11,716人

※出典:2022年人口移動報告(総務省)

 

2.茨城県つくば市の不動産情報

 

2-1.土地の価格は、㎡あたり約7~9万円。10年間で17%の大幅上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。つくば市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約7~9万円で、最近10年間でプラス17%と大きく上昇しています。(基準地価ベース)

 

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

つくば市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2023年)

71,790円

基準地価(2023年)

92,202円

 

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

 

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

公示

地価

62,762円

63,635円

62,505円

65,866円

66,364円

66,980円

68,116円

68,473円

69,748円

71,790円

基準

地価

72,309円

75,347円

74,945円

75,281円

76,872円

79,098円

79,461円

80,901円

84,303円

92,202円

 

 

マップでご覧いただけるように、中心駅であるTXつくば駅と研究学園駅の駅近エリアでは、15万円/㎡を超える地点も見られるものの、住宅地の多くは8~12万円/㎡、駅から離れたエリアでは5万円/㎡を切るエリアもあり、価格的には非常にリーズナブルだと言えそうです。

 

2-2.新設住宅着工戸数は約3,300戸。注文住宅と分譲住宅がバランスよく供給

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。つくば市で2022年中に新築された建物は3,298戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が32%、貸家(賃貸住宅)が30%、分譲住宅が38%と、バランスよく供給されています。多くの街で注文住宅から分譲一戸建てへのシフトが進む中、地価が安いつくば市では、土地を買って注文住宅を建てても3,000万円台から十分検討できるため、注文住宅の人気も維持されていると思われます。分譲住宅の内訳としては一戸建が508戸(41%)、マンションが735戸(59%)と、2022年はマンションの比率が高くなっていますが、平均的に見れば一戸建が多く、年400~500戸安定して供給されています。

 

■つくば市の新設住宅着工戸数(2022年)

持ち家

1,057戸

貸家

978戸

給与住宅

10戸

分譲住宅

1,253戸

3,298戸

 

 

2-3.つくば市の住宅着工数は10年間10%増

つくば市の住宅着工数は最近10年間でプラス10%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス7%、分譲住宅がプラス71%、賃貸住宅がマイナス13%と、分譲住宅が大きく伸びています。

 

つくば市の新設着工戸数

 

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

持ち家

1,136戸

1,102戸

883戸

1,128戸

1,008戸

1,171戸

1,092戸

1,087戸

1,300戸

1,057戸

貸家

1,130戸

1,651戸

1,109戸

1,917戸

1,892戸

1,632戸

1,211戸

980戸

729戸

978戸

給与住宅

5戸

7戸

57戸

1戸

2戸

3戸

3戸

1戸

5戸

10戸

分譲住宅

732戸

1,509戸

475戸

496戸

644戸

1,169戸

544戸

635戸

928戸

1,253戸

総計

3,003戸

4,269戸

2,524戸

3,542戸

3,546戸

3,975戸

2,850戸

2,703戸

2,962戸

3,298戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

 

 

2-4.茨城県つくば市の不動産価格。新築は4,000~5,000万円台が相場

つくば市で販売されている新築マンションは、価格は4,000~5,000万円台が中心で、㎡単価は50~60万円台が相場のようです。

中古マンションは、築15年以内で平均3,922万円(45.2万円/㎡)、築15~25年で平均3,474万円(40.6万円/㎡)、築25年超で平均2,228万円(25.5万円/㎡)前後となっています。マンションは新築と中古の価格差が大きいので、築浅の中古を買って全面リフォームという選択肢も検討できると思います。

一戸建については、新築が3,270万円、中古は築15年以内で平均4,563万円、築25年以内で3,028万円、築25年超は1,458万円となっています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均14.3万円/㎡、徒歩20分以内なら8.9万円/㎡、徒歩20分超で2.9万円/㎡となっています。

 

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

築15年以内

6,280万円

1,680万円

3,922万円

120㎡

61㎡

87㎡

45.2万円

築15~25年

4,580万円

1,970万円

3,474万円

108㎡

64㎡

85㎡

40.6万円

築25年 超

3,348万円

1,380万円

2,228万円

100㎡

63㎡

86㎡

25.5万円

(2)一戸建

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

最大

最小

平均

新築

6,980万円

2,298万円

3,270万円

412㎡

142㎡

230㎡

163㎡

76㎡

109㎡

築15年以内

8,480万円

1,500万円

4,563万円

411㎡

139㎡

219㎡

174㎡

75㎡

113㎡

築15~25年

6,980万円

1,098万円

3,028万円

3,561㎡

150㎡

450㎡

384㎡

73㎡

133㎡

築25年 超

3,350万円

248万円

1,458万円

2,701㎡

108㎡

453㎡

233㎡

55㎡

118㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

徒歩10分以内

3,990万円

950万円

3,093万円

628㎡

182㎡

313㎡

14.3万円

徒歩10分~20分

24,000万円

390万円

5,439万円

5,018㎡

198㎡

1,021㎡

8.9万円

徒歩20分超・バス

12,700万円

50万円

1,490万円

8,011㎡

126㎡

841㎡

2.9万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2023年11月のデータをもとに集計

 

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3.つくば市の待機児童数は実質ゼロ。教育環境は国内トップレベル

つくば市には、31校の公立小学校、17校の公立中学校、4校の公立高校と3校の私立高校があります。つくば市は教育に力を入れている自治体として有名で、小中学生の学力は全国トップレベルです。また大学は国立筑波大学をはじめ3校のキャンパスがありますが、都内への通学も可能です。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて約130の施設があります。

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 

公立

私立

幼稚園・保育園・認定こども園等

38施設

90施設

小学校

31校

0校

中学校

17校

1校

高等学校

4校

3校

大学・短大

2校

1校

 

3-2. 待機児童数(2023年4月現在)

 

待機児童数(国基準)

5人

 

2023年4月のつくば市の待機児童数は、前年から3人減少し5人でした。ただし市の発表によると、待機児童5人全員が、医療的ケア児など特別な支援を必要とする児童であり、保育所不足による待機児童は実質ゼロとなっています。

 

 

4.茨城県つくば市の住まい探しは、つくばエクスプレス沿線のエリア選びから始めよう

 

つくば市は、筑波研究学園都市を中心とした日本最大の学術・科学都市、また名峰「筑波山」を擁する観光地として有名でしたが、つくばエクスプレス(TX)の開通により都心にアクセスしやすいベッドタウンとしても発展し、多くのファミリー層が流入する人気の街となりました。

2022年中の人口増加率が全国トップであるとともに、東洋経済新報社が発表した「住みよさランキング2023」では、全国815市の中で総合7位、関東エリアでは東京都武蔵野市、文京区に次ぐ3位にランクイン。また、「SUUMO住みたい自治体ランキング2023首都圏版」では茨城県トップの24位。住みたい駅としても、つくば駅が茨城県トップの29位にランクインしています。

 

■つくば市の人口増加率

調査年

人口増加率

順位(全国)

2020年

1.64%

9位

2021年

1.75%

4位

2022年

1.96%

2位

2023年

2.30%

1位

出典:つくば市ホームページ

 

このように、年を追うごとに人口増加率が高まっている、つくば市の大きな魅力のひとつは利便性の高さです。つくば駅からはTXで秋葉原まで最速45分。都心の主要駅に1時間前後でアクセスが可能です。つくば駅はTXの始発駅なので、ほぼ確実に座って通勤できるのも大きな魅力でしょう。また、駅の周辺やロードサイドには、「トナリエつくばスクエア」、「イーアスつくば」、「イオンモールつくば」、「コストコ」など多くのショッピングモールや地域密着のスーパーがあり、日常の買い物に困ることはありません。また、近年のファミリー世帯の流入により、おしゃれなカフェやベーカリーなども増え、週末のお出かけが楽しみな街でもあります。

 

■イーアスつくば

出典:つくばスタイル

 

そして、つくば市が子育て世帯を惹きつけるもうひとつの理由が教育環境です。

つくば市は「教育日本一のまち」をスローガンに、2012年から小中一貫学校を推進しており、現在市内には4つの義務教育学校があります。また、市内全域の小中学校では全国に先駆けてコンピュータを導入した、ICT(情報通信技術)教育が推進されています。さらに、市内にある約50の研究施設を見学できる「つくばサイエンスツアー」や、研究所のスタッフが学校に来て講義や実験をおこなう「つくば科学出前レクチャー」、など、世界最先端の研究や技術を身近で感じて体験できる機会も多く、こうした充実した教育環境が、子育て世代から広く支持を受けています。

 

■研究所の一般公開

出典:つくばスタイル

 

そんなつくば市での住まい探しは、TX沿線を中心にエリア選びからはじめてみてはいかがでしょうか?

つくば市には、TXの始発駅であるつくば駅のほか、研究学園駅、万博記念公園駅、みどりの駅の、合わせて4つの駅があります。市の中心部は、つくば駅~研究学園駅の周辺で、街全体が計画的に作られており、電線の地中化、全長48キロにもおよぶ歩行者専用道路(ペデストリアンデッキ)などが特徴的な美しい街並みが広がっています。中でも研究学園駅は、徒歩10分圏内に住宅地が形成されており、とても暮らしやすいエリアです。

 

■研究学園駅の街並み(奥に見えるのは筑波山)

出典:つくばスタイル

 

万博記念公園駅とみどりの駅は、中心地から少し離れる分、のどかで落ち着いた雰囲気が残っているエリアです。現在でも駅近くの宅地開発がおこなわれているので、街並みが新しく同世代のファミリーが多く暮らしているのも魅力のひとつだと思います。みどりの駅には、「鹿島アントラーズつくばアカデミーセンター」があり、地域の少年サッカー選手の育成に力を入れています。子どもに本格的にサッカーを教えたいという親御さんはみどりの駅周辺をメインに探してみるのもよいかも知れません。

 

都心へのアクセスが抜群で教育環境も全国トップレベル、計画的に整備されたきれいな街並みと自然環境。これらすべてが調和した暮らしやすい街、それがつくば市です。そして新築一戸建が3,000万円台からと価格もリーズナブル。子育てファミリーの流入が続いており、これからの発展がとても楽しみな街です。ぜひ一度情報収集を兼ねて、現地を訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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