データで見る不動産購入 【神奈川県 厚木市】

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厚木市は神奈川県のほぼ中央部に位置する市です。小田急線の本厚木駅から新宿まで、特急ロマンスカーで約45分、急行でも約1時間でアクセスできます。東京メトロ千代田線、JR常磐線への直通運転もしているため、都内への通勤も十分可能ですが、市内にも多くの企業が誘致されており、昼間人口が夜間人口を30,000人ほど上回っているという、めずらしい市でもあります。
そんな厚木市の人口は、約22万人、世帯数は約10万世帯。最近10年間の人口はほぼ横ばい、世帯数は6%増となっています。年間の転入出者数は、転出者数が170人ほど上回っています。

目次

1、厚木市の人口・世帯数

 

1-1.人口・世帯数(2021/1/1 現在)

人口 223,710人
世帯数 100,261世帯

 

1-2.人口・世帯数の推移

 

1-3.転入・転出(2020年中)

転入者数 8,750人
転出者数 8,918人

※出典:2020年人口移動報告(総務省)

 

2、厚木市の不動産情報  

 

2-1.土地の価格  

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。厚木市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、約15~17万円/㎡で、直近10年間は緩やかな下落傾向が続いています

 

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

 

厚木市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2021年) 153,567円
基準地価(2021年) 170,439円

 

 

マップでご覧いただけるように、小田急線の本厚木駅の周辺が最も地価が高く、住宅地でも14~20万円/㎡くらい、隣の愛甲石田駅だと10~15万円/㎡くらいが相場ですが、駅から離れたエリアだと、10万円/㎡を切るエリアも見られます。ちなみに小田急線の厚木駅は、厚木市ではなく海老名市になります。

 

2-2.新設住宅着工戸数(2020年)

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。厚木市で2020年中に新築された建物は1,209戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が43%、貸家(賃貸住宅)が31%、分譲住宅が26%と、注文住宅の比率が高くなっています。これは、2020年に新型コロナの影響で分譲住宅の供給が大幅に減少したためで、コロナの落ち着きとともに、供給数も増加していくと見られます。また、分譲住宅の内訳としては、一戸建が199戸(62%)、マンションが120戸(38%)となっていますが、年によってマンションが上回ることもあります。

 

持ち家 521戸
貸家 369戸
給与住宅 0戸
分譲住宅 319戸

 

2-3.住宅着工戸数の推移

厚木市の住宅着工数は最近10年間でマイナス25%となっており、内訳としては、注文住宅がマイナス7%、分譲住宅がプラス7%、賃貸住宅がマイナス52%と、賃貸の落ち込みが大きくなっています。2020年は新型コロナという特殊要因で、一時的に供給が減少しましたが、コロナ禍により郊外の一戸建が人気となっていることもあり、2021年以降は回復が見込まれます。

 

2-4.厚木市の不動産価格相場

厚木市の新築マンションは、3,000万円台後半~4,000万円台が中心で、㎡単価は60万円台前半くらいが相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均3,282万円(51.0万円/㎡)、築25年以内で2,372万円(36.2/㎡)、25年超で1,081万円(18.5万円/㎡)となっています。
一戸建については、新築で平均3,481万円、中古は築15年以内で平均2,872万円、築25年以内で2,641万円、築25年超は2,016万円となっています。
最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内なら平均30.8万円/㎡、徒歩20分以内なら15.5万円/㎡、徒歩20分超で10.6万円/㎡となっています。ただし、駅近の土地には商業地が含まれているため、住宅地に限定してみると、20~25万円/㎡くらいが相場と思われます。

 

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3、厚木市の教育環境

厚木市には、23校の公立小学校、13校の公立中学校、6校の公立高校と1校の私立高校があります。大学は神奈川工科大学、松蔭大学など4つのキャンパスがありますが、神奈川県内や都内への通学も十分可能です。

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 4施設 89施設
小学校 23校 1校
中学校 13校
高等学校 6校 1校
大学・短大 4校

 

3-2.待機児童数(2021年4月現在)

 

待機児童数(国基準) 0人

 

厚木市は2021年4月現在、待機児童数ゼロを達成しています。市によると、現在の統計方法になってから、待機児童数がゼロになったのは初めてで、2017~2019年に集中的に行った施設整備による定員枠の拡充(15施設654人分)などが功を奏したと分析しています。また厚木市は、子育て支援に力を入れている市としても知られており、「日経DUAL共働き子育てしやすい街ランキング」で、2018年に全国3位、2019年に全国9位(ともに神奈川県では1位)にランクインしています。

 

4、厚木市の不動産市場と住宅購入について

 

厚木市は都心から約40キロとやや距離はあるものの、小田急線本厚木駅から新宿まで約1時間と十分通勤圏と言えます。また本厚木駅始発の電車も多くあるため、毎朝座って職場や学校に通えるのも大きな魅力です。また車での移動が中心の方も東名高速道路や圏央道のICに近く、とても便利な街です。

本厚木駅北口側の駅前には「本厚木ミロード」、シネコンなどを備えた複合施設「アミューあつぎ」、「小田急マルシェ本厚木」などの大型商業施設や、「OKストア」、「イオン厚木店」といったスーパーも多く、日常の買い物などは駅周辺で済ませることができます。

一方少し駅から離れると、雄大な自然を感じることができるのが、厚木の大きな魅力といえるでしょう。市内には七沢温泉、飯山温泉、広沢寺温泉などで日帰り温泉を楽しむこともできますし、相模川、中津川などではアユ釣りを楽しむこともできます。さらに少し足を伸ばせば小田急線で箱根まで約50分と週末の小旅行も手軽に楽しめます。
この利便性の高さと、雄大な自然を併せ持っているのが厚木の最大の魅力ではないでしょうか。

また、コロナ禍による郊外人気もあり、厚木市(本厚木駅)は、『LIFULLHOME’S住みたい街ランキング2021(首都圏版)』
で、「借りて住みたい街」 第1位、「買って住みたい街」第3位にランクインしています。このランキングは、単なる住みたい街ではなく、不動産情報サイトで実際に検索されている駅(エリア)をランキングしており、厚木市が準近郊・郊外に位置する街の代表格として注目されていると評価されています。

 

厚木市の不動産購入は、マンション、一戸建どちらも検討が可能ですが、マンションは本厚木駅周辺の供給が多く、新築の数も限られているため、マンションに絞って検討するなら厚木市だけでなく周辺の海老名市なども視野に入れて物件探しをしてみる方がよいでしょう。一戸建は毎年安定して供給されていて、マンションとの価格差もさほどないため、最初からあまり物件を絞り込まず、幅広く検討してみることをおすすめします。

また、都内でなく市内で働く方や、車での移動が中心の方は、少し駅から離れた住宅地なども検討してみるとよいでしょう。

 

都心に約1時間でアクセスできる立地でありながら、雄大な自然を感じることができる厚木市。都内に通勤する方はもちろん、神奈川県内にお勤めの方にもおすすめの街です。情報収集を兼ねてぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

 

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