子どもの転入超過数は全国トップクラス!さいたま市の魅力と不動産市況

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さいたま市は、埼玉県南東部に位置する政令指定都市で、全国で9番目に人口の多い関東の中核都市です。

さいたま市には10の行政区がありますが、中でも県庁所在地である浦和区や、東北・上越新幹線、東北本線、京浜東北線、埼京線など多くの路線が乗り入れる大宮区、南区は東京に通勤する会社員のベッドタウンとして特に人気が高く、年少者(0-14歳)の転入超過数は、8年連続(2015~2023年)で全国1位。子育て世代の転入が続く街です。

目次

1.さいたま市の人口は6%増、世帯数は16%増

そんなさいたま市の人口は、約135万人、世帯数は約65万世帯。最近10年間で、人口は約6%増、世帯数は16%増となっています。年間の転入出者数は、転入が約7,200人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2025/1/1 現在)

人口

1,350,500人

世帯数

649,585世帯

1-2.人口・世帯数の推移

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

人口

1,270,476

1,281,414

1,292,016

1,302,256

1,314,146

1,324,589

1,332,226

1,339,333

1,345,012

1,350,500

世帯数

560,075

570,042

580,221

590,645

602,397

613,242

622,491

631,465

640,263

649,585

※各年 1月1日現在(さいたま市ホームページ)

1-3.転入・転出(2024年中)

転入者数

76,900人

転出者数

69,741人

※出典:2024年人口移動報告(総務省)

2.埼玉県さいたま市の不動産情報

2-1. 土地の価格は㎡あたり約31~36万円。10年間で約4割の上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。さいたま市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約31~36万円。最近10年間は大幅な上昇傾向が続いており、10年で約39%の上昇となっています。(公示地価ベース)。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

さいたま市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2025年)

359,421円

基準地価(2024年)

318,844円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

公示

地価

258,486円

266,523円

274,785円

291,788円

306,301円

304,843円

310,525円

325,072円

340,177円

359,421円

基準

地価

229,296円

256,202円

266,062円

278,678円

283,690円

284,152円

293,311円

304,847円

318,844円

 

マップでご覧いただけるように、さいたま市は、10の区によって構成されており、エリアによって地価水準が大きく変わりますので注意しましょう。区ごとの平均地価は以下の通りです。

■さいたま市 行政区ごとの平均地価

順位

行政区

平均地価(㎡当り)

変動率

1位

大宮区

799,484円

5.3%

2位

浦和区

541,625円

4.4%

3位

中央区

356,000円

3.0%

4位

南区

349,304円

2.9%

5位

北区

201,915円

2.7%

6位

緑区

196,510円

1.8%

7位

桜区

174,500円

1.6%

8位

見沼区

127,676円

1.3%

9位

西区

113,930円

2.2%

10位

岩槻区

103,094円

2.2%

出典:2025年公示地価(変動率は、各地点の変動率の平均)

2-2.新設住宅着工戸数は約11,300戸。分譲住宅は一戸建が約8割を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。 さいたま市で2024年中に新築された建物は11,292戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が18%、貸家(賃貸住宅)が50%、分譲住宅が32%と、賃貸住宅が半数を占めています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が2,888戸(80%)、マンションが733戸(20%)と、一戸建が多く供給されています。エリアにもよりますが、マンション、一戸建ともコンスタントに供給されており、選択肢は多いと言えるでしょう。

■さいたま市の新設住宅着工戸数(2024年)

持ち家

2,027戸

貸家

5,625戸

給与住宅

19戸

分譲住宅

3,621戸

11,292戸

2-3.さいたま市の住宅着工数は、10年でマイナス13%

さいたま市の住宅着工数は最近10年間でマイナス13%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス21%、分譲住宅がマイナス17%、賃貸住宅がマイナス6%と、注文住宅と分譲住宅が大きく減少しています。東京都内へのアクセスが良好なさいたま市は、もともと賃貸需要が高いエリアで、住み慣れた地域で購入を希望する方向けの分譲住宅が多く販売されています。

さいたま市の新設着工戸数

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

持ち家

2,556戸

2,558戸

2,304戸

2,478戸

2,554戸

2,260戸

2,691戸

2,287戸

1,995戸

2,027戸

貸家

5,977戸

6,180戸

6,158戸

5,943戸

4,511戸

4,385戸

4,408戸

4,173戸

5,383戸

5,625戸

給与住宅

56戸

57戸

3戸

17戸

19戸

23戸

45戸

25戸

1戸

19戸

分譲住宅

4,346戸

4,997戸

5,081戸

6,037戸

5,381戸

4,969戸

4,723戸

4,668戸

5,074戸

3,621戸

総計

12,935戸

13,792戸

13,546戸

14,475戸

12,465戸

11,637戸

11,867戸

11,153戸

12,453戸

11,292戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-3.埼玉県さいたま市の不動産価格。新築・中古とも価格が大きく上昇

さいたま市で販売されている新築マンションの販売価格は4,000万円台後半~8,000万円台まで幅広く供給されており、㎡単価も70万円台から100万円を超えるものまでエリアによって様々です。

中古マンションは、築15年以内で平均6,238万円(90.2万円/㎡)、築15~25年で平均4,276万円(60.6万円/㎡)、築25年超で平均2,312万円(36.3万円/㎡)前後が相場で、築浅物件を中心に大きく値上がりしています。

一戸建については、新築で4,257万円、築15年以内で平均4,471万円、築15年~25年で4,840万円、築25年超で3,782万円となっています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内なら平均44.3万円/㎡、徒歩20分以内なら31.1万円/㎡、徒歩20分超で平均16.2万円/㎡となっています。

前述の通り、さいたま市はエリア(区)によって相場が大きく変わりますので、平均価格だけでなく、希望エリアの相場情報を個別にあたってみることをおすすめします。

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

築15年以内

12,300万円

1,500万円

6,238万円

84㎡

23㎡

69㎡

90.2万円

築15~25年

9,999万円

2,450万円

4,276万円

105㎡

38㎡

72㎡

60.6万円

築25年 超

5,480万円

500万円

2,312万円

98㎡

17㎡

64㎡

36.3万円

(2)一戸建

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

最大

最小

平均

新築

7,380万円

1,880万円

4,257万円

218㎡

40㎡

106㎡

160㎡

41㎡

100㎡

築15年以内

22,400万円

1,600万円

4,471万円

397㎡

50㎡

119㎡

221㎡

59㎡

101㎡

築15~25年

21,800万円

1,850万円

4,840万円

414㎡

57㎡

153㎡

216㎡

66㎡

116㎡

築25年 超

11,800万円

700万円

3,782万円

331㎡

34㎡

157㎡

331㎡

44㎡

126㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

徒歩10分以内

28,500万円

1,680万円

6,697万円

594㎡

61㎡

170㎡

44.3万円

徒歩10分~20分

15,500万円

900万円

4,696万円

1,833㎡

46㎡

202㎡

31.1万円

徒歩20分超・バス

108,000万円

230万円

3,592万円

20,683㎡

25㎡

497㎡

16.2万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2025年4月のデータをもとに集計

3.さいたま市は3年連続で待機児童数ゼロを達成。学校が多く、都内への通勤も可能で教育環境は良好

さいたま市には、104校の公立小学校、58校の公立中学校、24校の公立高校、9校の私立高校があります。大学も国立埼玉大学をはじめ6つのキャンパスがあり、近隣市や都内への通学もしやすいので、教育環境としては非常に恵まれています。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて600以上の施設があります。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

公立

私立

幼稚園・保育園・認定こども園等

59施設

560施設

小学校

104校

3校

中学校

58校

8校

高等学校

24校

9校

大学・短大

1校

5校

3-2. 待機児童数(2024年4月現在)

待機児童数(国基準)

0人

さいたま市は2024年4月現在、3年連続で待機児童ゼロを達成しています。

4.さいたま市の住まい探しは、10区の中からどのエリアを選ぶかがポイント

さいたま市での住宅購入は、まずどのエリアを中心に物件を探すかというところからはじめましょう。

さいたま市は、旧浦和市、大宮市、与野市、岩槻市が合併してできた市であるためかなり広く、またエリアによって街並みも価格も大きく変わります。その中でも中心となるのは、やはり浦和エリアと大宮エリアです。どちらも都心へのアクセス、生活利便性ともに申し分なく、大手メディアが発表する「住みたい街ランキング」等でも常に上位に入る人気のエリアです。

浦和エリアの中心駅である「浦和駅」には、京浜東北線、高崎線、宇都宮線、上野東京ライン、湘南新宿ラインなど多くの路線が乗り入れており、東京にも新宿にも30分以内でアクセスできます。また駅周辺には伊勢丹、パルコ、アトレなど数多くの商業施設や飲食店があります。浦和エリアでの住まい探しは、この浦和駅を中心に、東北本線沿線では南浦和(南区)、北浦和、武蔵野線沿線では、武蔵浦和(南区)、東浦和(緑区)、中浦和、西浦和(桜区)あたりまで検討してみるとよいでしょう。

大宮エリアの中心駅である「大宮駅」は、関東最大級のターミナル駅で、東北・上越新幹線、京浜東北線、高崎線、宇都宮線、上野東京ライン、湘南新宿ライン、埼京線、川越線、東武線など非常に多くの路線が乗り入れているため、池袋、新宿、渋谷、東京、品川など都内の主要駅には乗り換えなしで30~40分。浦和より少し時間はかかりますが、利便性という面では大宮の方が上かも知れません。そして浦和駅と同様、駅周辺にはecute大宮、LUMINE、そごう、ビックカメラなどの商業施設や飲食店も充実しており、埼玉県一の繁華街となっています。そんな大宮エリアでの住まい探しは、大宮駅を中心に、さいたま新都心、北大宮、与野、北与野(中央区)あたりまで広げて検討してみるとよいと思います。

出典:さいたま市(大宮区)ホームページ

おおよそのエリアが決まったら、どのような物件を探すかということになりますが、さいたま市は戦後の高度成長期から人口が急激に増加し、多くの住宅が供給されてきため、新築はもちろん中古物件の流通も多く、選択肢が非常に多いエリアです。しかし逆に言えば、選択肢が多すぎて物件探しが難しい面もありますので、まずは、ご自身と家族の住まいに求めるものや優先順位を整理してみるとよいと思います。例えば、多少価格が高くても、都心への通勤・通学や都会的な雰囲気を重視するのか、適度に便利でありながら自然もあり、価格もリーズナブルなエリアを狙うのかなどを決めると、おのずとターゲットになるエリア(区)が決まってきます。

なお不動産価格はここ数年大きく上昇しているため、浦和区や大宮区といった高価格のエリアから、比較的リーズナブルな緑区、見沼区などの郊外エリアに子育て世帯のニーズが広がっています。2024年の年少者(0~14歳)の区ごとの転入超過数は以下の通りで、利便性の高い大宮区や浦和区よりも、緑区、見沼区、北区といった郊外エリアが上位となっていることが注目されます。

■年少者(0~14歳)の転入超過数ランキング

転入超過数(人)

緑区

331

見沼区

270

北区

131

大宮区

97

桜区

46

岩槻区

46

南区

24

西区

7

中央区

-41

浦和区

-52

出典:2024年人口移動報告(総務省)

浦和、大宮、与野などで再開発も多く行われており、今後ますます発展が期待できるさいたま市。まずは、街の雰囲気や価格相場を知るためにも、一度地域の不動産会社にご相談してみてはいかがでしょうか。

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