都心アクセスは抜群!自然豊かな子育ての街、江戸川区の魅力と不動産市況

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江戸川区は東京都の東端に位置する区で、都心部へのアクセスの良さ、子育て支援の充実などから若いファミリー層に人気が高く、ベッドタウンとして発展を続けています。また大きな公園が多い区としても知られており、区民1人当たりの公園面積は23区内で1位となっています。

目次

1.江戸川区の人口は緩やかな増加傾向、世帯数は9%増

そんな江戸川区の人口は、約69万人、世帯数は約34万5,000世帯。最近10年間の人口は2%増。2019年に70万人を超えた後やや減少している一方、世帯数は9%増となっています。年間の転入出者数は、約3,300人の転出超過となっています。

1-1.人口・世帯数(2022/1/1 現在)

人口689,739人
世帯数345,803世帯

1-2.人口・世帯数の推移

1-3.転入・転出(2021年中)

転入者数29,782人
転出者数33,112人

※出典:2021年人口移動報告(総務省)

2.東京都江戸川区の不動産情報

2-1.土地の価格は㎡あたり40万円台前半。直近10年で20%上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。江戸川区における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり40~44万円で、最近10年間は上昇傾向が続いており10年で約20%の上昇となっています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

江戸川区全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2021年)413,252円
基準地価(2021年)443,097円

マップでご覧いただけるように、江戸川区は南北に長い形状で、北部にはJR総武線と京成線、中央部には都営新宿線、南部には東京メトロ東西線とJR京葉線が走っています。駅が多くバスの便もよいため、エリアによる価格差はそれほど大きくありませんが、各沿線の駅近エリアの住宅地で30万円台半ば~後半/㎡、駅から離れたエリアだと20万円台後半~30万円台前半/㎡くらいが目安となります。

2-2.江戸川区の新設住宅着工は注文住宅と分譲住宅で約9割

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。江戸川区で2021年中に新築された建物は5,420戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が9%、貸家(賃貸住宅)が45%、分譲住宅が46%と、分譲住宅と賃貸住宅で全体の9割以上を占めます。分譲住宅の内訳としては一戸建が920戸(37%)、マンションが1,581戸(63%)です。2021年は新築分譲マンションが多かったのですが、平均的には一戸建・マンションそれぞれ900~1,000戸程度がバランスよく供給されています。

■江戸川区の新設住宅着工戸数(2021年)

持ち家462戸
貸家2,423戸
給与住宅24戸
分譲住宅2,511戸
5,420戸

2-3.江戸川区の住宅着工数は10年で11%増。注文住宅から分譲住宅に大きくシフト

江戸川区の住宅着工数は最近10年間でプラス11%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス45%、分譲住宅がプラス36%、賃貸住宅がプラス11%と、注文住宅が大きく減少し分譲が伸びています。江戸川区に限らず、初めて家を買う若いファミリー層が多い都市部では、注文住宅から分譲へのシフトが見られます。

2-4.江戸川区の不動産相場は4,000~5,000万円くらいが中心。一戸建・マンションとも物件の流通量は多い

江戸川区の新築マンションは4,000~6,000万円台を中心に幅広く供給されており、㎡単価は80万円前後が相場のようです。

中古マンションは、築15年以内で平均4,723万円(72.4万円/㎡)、築15~25年で平均4,445万円(61.3万円/㎡)、築25年超で平均3,323万円(51.8万円/㎡)前後です。

一戸建については、新築で5,203万円、中古は築15年以内で平均5,680万円、築25年以内で4,578万円、築25年超は2,510万円となっています。マンション・一戸建ともに流通している物件はとても多いので、最初からあまり絞り込まず、幅広く探していくことをおすすめします。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均66.9万円/㎡、徒歩20分以内なら45.7万円/㎡、徒歩20分超で37.4万円/㎡となっています。

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3. 江戸川区は待機児童ゼロを達成。都内への通学も十分可能

江戸川区には、69校の公立小学校、34校の公立中学校、7校の公立高校と5校の私立高校があります。市内には愛国短期大学など2つのキャンパスがありますが、都内に通学する方が多いようです。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 公立私立
幼稚園・保育園・認定こども園等35施設188施設
小学校69校1校
中学校34校2校
高等学校7校5校
大学・短大0校2校

3-2. 待機児童数(2022年4月現在)

待機児童数(国基準)0人

江戸川区は、待機児童ゼロを達成します。区によれば、今後も保育需要を見極めながら、様々な保育ニーズへの対応や「保育の質」の維持・向上に努めていくということです。

4. 江戸川区の住まい探しは、沿線ごとの特徴をつかみながら進めよう。小岩駅の再開発にも注目!

江戸川区は東京都の最東端に位置し、江戸川を挟んで千葉県浦安市・市川市と接する街です。東に江戸川、西に荒川南側には東京湾と、まさに海と川に囲まれた街で水辺をテーマにした施設や公園も多くあります。また江戸川区は「子ども医療費助成制度」を、全国で初めて導入するなど、子育て支援の手厚さでも知られ、若いファミリー層が多く流入したため、区民の平均年齢は44.2歳(2021年1月現在)と23区で8番目に若い区となっています。

また、江戸川区は交通アクセスがよいのも大きな魅力です。区内にはJR総武線・京葉線、東京メトロ東西線、都営新宿線、京成本線といった多くの路線が走っており、東京(大手町)、秋葉原、上野、新宿などの主要駅に20~40分前後でアクセスすることができます。こうした交通便のよさもあり、都心に通勤する人のベッドタウンとして発展してきました。区全体が市街地となっており、駅ごとにドラッグストアやスーパー、クリニックなどがありますので、どこに住んでもとても暮らしやすい街です。

出典:江戸川区ホームページ

そんな江戸川区の住まい探しは、沿線・エリア選びからスタートしてみてはいかがでしょうか。大きく以下の3つに分けて検討してみるとよいと思います。

  • JR総武線・京成線沿線の「北部エリア」

このエリアは、江戸川区の中でも古くからの住宅街が広がる歴史あるエリアです。小岩駅からは都心部まで30分前後と、アクセスの非常によいエリアですが、よく言えば下町風情の残る、悪く言えばどこか古臭いイメージのエリアでした。

しかし、このイメージを一気に変えそうなのが小岩駅の再開発です。現在、JR小岩の北口~南口の広い範囲で再開発が進んでおり、2022年~2030年ごろにかけて、ショッピング施設やマンションなどが続々と完成する予定です。

■小岩駅前広場と一体化した複合施設「COIWA PARKs」 イメージ

出典:KOITTO公式サイト

この再開発により今までの小岩のイメージは一新され、人の流れも大きく変わるものと思われます。江戸川区では今最もホットなエリアと言えるかも知れません。このエリアでの住まい探しは小岩駅を中心に、隣の新小岩駅(葛飾区)、平井駅まで範囲を広げて物件探しを進めてみるとよいと思います。

②都営新宿線沿線の「中央エリア」

都営新宿線は区内に5つの駅がありますが、利便性が高いのは急行停車駅でもある船堀駅で、新宿駅までは21分。駅周辺には多くの商業施設もあり、生活便も申し分ありません。またこれまで駅から遠く不便だった江戸川区役所が、2028年に船堀駅前に移転することが決まっており、区庁舎の建設にともない再開発ビルなどが新築される予定です。

このエリアには大きな公園が点在しているのも特徴で、船堀駅と西葛西駅の中間に位置する「行船公園」には、無料で動物と触れ合うことができる自然動物園や、大きな釣り堀なども併設されています。また、「新川千本桜」と呼ばれる3キロにわたる川沿いの遊歩道や、無料でポニーの乗馬体験ができる「篠崎ポニーランド」、魚や昆虫、水生植物の観察や水遊びができる「一之江境川親水公園」など、たくさんの公園や施設があり子育てファミリーの憩いの場となっています。

■新川千本桜

出典:江戸川区ホームページ
 
このエリアでの住まい探しは、マンション希望なら船堀駅~一之江駅を中心に、一戸建を希望なら瑞江駅~篠崎駅まで広げて進めてみるとよいと思います。どの駅も生活利便性が高く、新宿方面に通勤する方には特におすすめです。なお都営新宿線とJR総武線の中間に位置するエリアはバス便になるため、車がない方にはやや不便です。

 
③東京メトロ東西線・JR京葉線沿線の「南部エリア」
最後に南部エリアです。このエリアは東京メトロ東西線の葛西駅・西葛西駅が中心となります。どちらも日本橋・大手町まで20分弱でアクセスできるので、都心に通勤する方にはおすすめですが、人気のエリアだけに、ラッシュ時にはかなり混雑しますので注意が必要です。
東西線の北側は古くからの住宅地が広がり、南側は区画整理で生まれた比較的新しい街並みが特徴のエリアです。
中央エリアと同様、スーパーや商業施設も点在し生活便は申し分ありません。また、東西3km、約22ヘクタールという広大な面積を誇る「総合レクリエーション公園」には、乗馬体験ができる「なぎさポニーランド」や、四季の花が咲きほこる「フラワーセンター」、バーベキュー場、野球場などあらゆる施設が揃っています。
 
■総合レクリエーション公園 フラワーセンター

出典:江戸川区ホームページ

さらに南側は埋立地で、JR京葉線の葛西臨海公園駅を最寄りとするエリアがあります。駅周辺の賑やかさはありませんが、東京駅まで約13分というアクセスのよさと、東京ドーム約16個分の広さを誇る葛西臨海公園が大きな魅力です。葛西臨海公園には、マグロが回遊する水槽で有名な「葛西臨海水族園」や日本最大級の大観覧車、バーベキュー広場なども併設されており、区外からも多くの方が訪れます。場所によっては東京ディズニーリゾートの花火も見えるなど、他のエリアとはちょっと違った雰囲気の漂うエリアです。

江戸川区は都心へのアクセスが抜群であると同時に、子どもと一緒に一日中の楽しめる大型公園が街中に点在しています。また子育て支援も手厚く、価格もリーズナブルで、これから家を買おうという子育て世帯の方にはおすすめの街です。

ぜひ3つのエリアをご自身の目で見比べながら検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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