データで見る不動産購入 【栃木県 宇都宮市】

不動産売買_関連 市場/相場_関連 暮らし/法律/その他

宇都宮市は栃木県中部に位置する県庁所在地で、群馬県高崎市と並ぶ北関東の中心都市です。東北新幹線の停車駅でもある宇都宮駅からは、新幹線で東京までわずか50分。都心通勤者向けのマンションも多数供給されています。また、「餃子の街」としても全国的に有名で、市内には200を超える餃子店が出店しています。

目次

1、宇都宮市の人口はほぼ横ばい、世帯数は10年で8%増

そんな宇都宮市の人口は、約51万6,000人、世帯数は約23万世帯。最近10年間の人口は横ばい、世帯数は8%増となっています。年間の転入出者数は転出者が550人ほど上回っています。

1-1、人口・世帯数(2022/1/1 現在)

人口 516,498人
世帯数 232,346世帯

1-2、人口・世帯数の推移

1-3、転入・転出(2021年中)

転入者数 18,006人
転出者数 18,553人

※出典:宇都宮市ホームページ

2、栃木県宇都宮市の不動産情報

2-1、土地の価格は㎡あたり8万円前後。2017年から緩やかな上昇傾向

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。

宇都宮市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり8万円前後、最近10年間は、2016年まで下落傾向でしたが2017年以降は緩やかに上昇し、直近2年は上げ幅を拡大しています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

宇都宮市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2022年) 81,535円
基準地価(2022年) 79,354円

マップでご覧いただけるように、宇都宮市で地価が高いのは、中心駅である宇都宮駅周辺エリアで、10~15万円/㎡前後、それ以外の駅周辺では、5~7万円/㎡台、市街地では駅から離れてもそれほど価格は下がりませんが、北部の山間地域では、3~4万円/㎡台も見られます。

2-2、新設住宅着工戸数は約3,600戸。注文住宅が約半数を占める

交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。宇都宮市で2021年中に新築された建物は3,613戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が46%、貸家(賃貸住宅)が30%、分譲住宅が24%と、注文住宅が約半数を占めます。分譲住宅は一戸建が493戸(57%)、マンションが376戸(43%)とバランスよく供給されています。全体としては一戸建の比率が高いものの、マンションも年300戸前後コンスタントに供給されているので、選択肢は比較的多いと言えるでしょう。

■宇都宮市の新設住宅着工戸数(2021年)

持ち家 1,640戸
貸家 1,091戸
給与住宅 13戸
分譲住宅 869戸
3,613戸

2-3、宇都宮市の住宅着工数は10年間で24%減るも、2021年はプラス転換

宇都宮市の住宅着工数は最近10年間でマイナス24%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス22%、分譲住宅がマイナス9%、賃貸住宅がマイナス34%と、賃貸の減少が目立ちます。2018年以降は3年連続の減少となっていましたが、2021年は増加に転じており、今後の推移が注目されます。

2-4、栃木県宇都宮市の不動産価格はマンション・一戸建ともに3,000万円台が中心

宇都宮市の新築マンションは、3,000万円台後半~4,000万円台が中心で、㎡単価は50万円台半ばくらいが相場のようです。

中古マンションは、築15年以内で平均3,647万円(47.9万円/㎡)、築15~25年で平均2,261万円(31.1万円/㎡)、築25年超で平均894万円(17.6万円/㎡)前後が相場となっています。

一戸建については、新築で3,176万円、中古は築15年以内で平均2,977万円、築25年以内で2,530万円、築25年超は1,850万円となっています。ここ数年、一戸建・マンションともに新築~築浅の物件で価格が上昇しています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均6.2万円/㎡、徒歩20分以内なら8.8万円/㎡、徒歩20分超で3.2万円/㎡となっています。

~栃木県宇都宮市の物件を見る~物件を見る

3、宇都宮市は待機児童ゼロを達成。「共働き・子育てしやすい街」として全国2位を獲得

宇都宮市には、69校の公立小学校、25校の公立中学校、10校の公立高校と5校の私立高校があります。大学は市内に宇都宮大学(国立)、作新学院大学、帝京大学など8校のキャンパスがあります。

3-1、幼稚園・保育園・学校の数

公立 私立
幼稚園・保育園・認定こども園等 10施設 204施設
小学校 69校 1校
中学校 25校 4校
高等学校 10校 5校
大学・短大 1校 7校

3-2、待機児童数(2022年4月現在)

待機児童数(国基準) 0人

宇都宮市は2022年4月現在、待機児童ゼロを達成しています。

宇都宮市は、「日経xwoman DUAL」(日経BP社)の「共働き子育てしやすい街ランキング2021」において、全国総合2位を獲得しています。

(参考)共働き子育てしやすい街2021 総合編

4、栃木県宇都宮市の住まい探しは、再開発や新路線の開業などに注目

宇都宮市は、人口約51万人の北関東最大の都市です。東北新幹線を利用すれば東京まで約50分。東北自動車、北関東自動車道を使って、東京方面はもちろん、前橋市、高崎市、水戸市など北関東の各都市へも1時間ほどでアクセスできる、まさに交通の要衝となっています。また大都市でありながら、日光や那須、鬼怒川温泉などの景勝地にも近く、自然に恵まれた街でもあります。中心となる宇都宮駅には「パセオ」、「トナリエ」「東武百貨店」などの大型商業施設が立ち並び、少し足を伸ばせば、「福田屋ショッピングプラザ」、「インターパークFKD」など大型ショッピングモールもあり、日常の買い物や週末のお出かけなどは、ほとんど市内で済ませることができます。

■福田屋ショッピングプラザ

出典:福田屋公式サイト

宇都宮市はその暮らしやすさから、いわゆる「街ランキング」の常連となっています。東洋経済新報社の「都市データパック」によると、人口50万人以上の市を対象とした「住みよさランキング2022」で、2年連続の3位に選ばれています。

また、日経xwomanDUALが公表している「共働き子育てしやすい街ランキング」では、2021年に全国2位に選出されるなど、共働きファミリーにとっても住みやすい街として高評価を得ています。住みよさランキングでは、「20歳〜39歳女性人口当たり0歳〜4歳児数」や「子供医療費助成」、「人口当たり大規模小売店店舗面積」といった指標で高い数値を獲得。子育てしやすい街ランキングでは、余裕のある認可保育所定員や、95%に達する保育所の園庭保有率、高校生までの医療費無料化などが高評価につながっています。

宇都宮市は「2050年においても人口50万人を維持する」という将来ビジョンを掲げ、様々な街づくりを行っています。

2022年8月には、宇都宮駅東口の2万6,000㎡におよぶ再開発で、商業施設、ホテル、オフィスなどを備えた複合施設「Utsunomiya Terrace(宇都宮テラス)」がオープンしました。

■宇都宮テラス

出典:宇都宮テラス公式サイト

また、宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの14.6キロを結ぶ、次世代型路面電車システム「LRT(Light Rail Transit)」が2023年の開業を目指して試運転を開始しています。

宇都宮市での不動産購入を検討する際には、こうした再開発や新路線の開業など、情報をしっかりつかんでおくことが重要です。

■次世代型路面電車システムLRT

■LRTの運行ルート

出典:宇都宮市ホームページ 「芳賀・宇都宮LRT

将来的にはLRTを宇都宮駅の西側まで伸延し、西口周辺を中心とした計4.5ヘクタールに及ぶエリアでの再開発事業も検討されています。新しい交通機関や、再開発は街の発展に大きくかかわりますし、不動産価格にも影響を与えます。ぜひ地域をよく知る不動産会社から最新の情報を入手しながら検討を進めてください。

北関東最大の都市で将来の発展も楽しみな宇都宮市。東京まで新幹線で50分、週末は世界遺産の日光や鬼怒川温泉の名湯にも1時間ほどで行くことができる、子育てファミリーにもおすすめの街です。ぜひ情報収集を兼ねて、現地の不動産会社を訪ねてみてはいかがでしょうか。

~栃木県宇都宮市の物件を見る~

物件を見る