都市と郊外がほどよく調和した住みやすい街。千葉県八千代市の魅力と不動産市況

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都市と郊外がほどよく調和した住みやすい街。千葉県八千代市の魅力と不動産市況

八千代市は千葉県の北西部に位置する人口約20万人の市です。日本で始めて大規模団地が建設された市としても知られ、それ以来、東京のベッドタウンとして発展してきました。市内には京成本線と東葉高速鉄道が乗入れ、都心まで約40分とアクセスも良好。沿線では区画整理による新しい街づくりが進み、子育てファミリーの流入が続く人気の街となっています。

目次

1.八千代市の人口は5%減、世帯数は10年で9%増

そんな八千代市の人口は、約20万人、世帯数は約9万4,000世帯。最近10年間の人口は5%増、世帯数は15%増と大きく伸びています。また年間の転入出者数は、転入が約1,700人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2022/3/31 現在)

人口203,524人
世帯数93,968世帯

1-2.人口・世帯数の推移

千葉県八千代市の人口・世帯数
2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
人口192,951193,332194,438195,371196,144197,723198,965200,275202,561203,524
世帯数81,93082,63483,66684,85885,88487,46688,95090,54792,64993,968

出典:各年3月31日現在(八千代市ホームページ

1-3.転入・転出(2021年中)

転入者数10,144人
転出者数8,464人

※出典:2021年人口移動報告(総務省)

2.千葉県八千代市の不動産情報

2-1.土地の価格は㎡あたり12万円前後とリーズナブル。最近10年はほぼ横ばい

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。八千代市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり12万円前後で、最近10年間は、ほぼ横ばいの推移となっています。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

八千代市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2022年) 119,810円
基準地価(2021年) 123,142円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
公示地価107,077円114,939円115,000円111,569円112,490円113,125円117,247円118,675円118,975円119,810円
基準地価121,263円121,157円121,563円121,889円122,089円122,652円122,436円122,800円123,142円
千葉県八千代市の公示・基準地価の推移

マップでご覧いただけるように、市内には東京メトロ東西線に接続する東葉高速鉄道と、京成本線が乗入れています。東葉高速鉄道の沿線では徒歩圏の住宅地で10~15万円/㎡前後、京成本線の勝田台駅、八千代台駅の周辺では、同様に10~15万円/㎡前後となっています。他の駅や駅から少し離れたエリアでは8~10万円/㎡前後のエリアも見られます。

2-2.新設住宅着工戸数は約2,300戸。分譲住宅が半数以上を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。八千代市で2021年中に新築された建物は2,342戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が22%、貸家(賃貸住宅)が25%、分譲住宅が52%と、分譲住宅が全体の半分以上を占めます。これは、2021年に688戸のマンション供給があったためです。2021年の分譲住宅の内訳としては、一戸建が528戸、マンションが688戸でした。分譲一戸建が年500~700戸程度コンスタントに供給されているのに対し、マンションは2020年8戸、2019年38戸、2018年203戸というように年によりばらつきがあります。

■八千代市の新設住宅着工戸数(2021年)

持ち家522戸
貸家572戸
給与住宅32戸
分譲住宅1,216戸
2,342戸
八千代市住宅新設着工戸数

2-3.八千代市の住宅着工数は10年間でプラス44%。注文住宅と分譲住宅の伸びが顕著

八千代市の住宅着工数は最近10年間でプラス44%となっています。内訳としては、注文住宅がプラス46%、分譲住宅がプラス57%、賃貸住宅がプラス15%と、すべてのカテゴリでプラスとなっており、中でも注文住宅と分譲住宅の伸び率が高くなっています。東葉高速鉄道沿線の宅地開発で、一戸建を中心とする供給が続いているためと思われます。

八千代市の新設着工戸数

2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年
持ち家357戸564戸404戸345戸371戸378戸372戸446戸427戸522戸
貸家498戸594戸490戸457戸618戸537戸508戸445戸543戸572戸
給与住宅0戸6戸1戸0戸26戸18戸0戸0戸3戸32戸
分譲住宅773戸531戸615戸791戸617戸1,170戸769戸764戸606戸1,216戸
総計1,628戸1,695戸1,510戸1,593戸1,632戸2,103戸1,649戸1,655戸1,579戸2,342戸

出典:住宅着工統計|国土交通省

八千代市の住宅着工戸数の推移

2-4.千葉県八千代市の不動産相場は3,000万円台後半~4,000万円台

八千代市の新築マンションは3,000万円台後半~4,000万円台が中心で、㎡単価は50~60万円前後が相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均3,441万円(45.0万円/㎡)、築15~25年で平均2,877万円(37.5万円/㎡)、築25年超で平均1,148万円(17.3万円/㎡)前後が相場です。

一戸建については、新築で3,556万円、中古は築15年以内で平均3,829万円、築25年以内で3,384万円、築25年超は2,917万円となっています。一戸建は新築よりも中古の方が土地・建物とも広い物件が多いので、広めの一戸建を探す場合には中古も並行して探してみるとよいと思います。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均14.4万円/㎡、徒歩20分以内なら12.2万円/㎡、徒歩20分超で6.0万円/㎡となっています。

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
築15年以内 5,300万円 1,150万円 3,441万円 100㎡ 40㎡ 77㎡ 45.0万円
築15~25年 4,980万円 1,650万円 2,877万円 97㎡ 53㎡ 77㎡ 37.5万円
築25年超 3,490万円 250万円 1,148万円 101㎡ 16㎡ 64㎡ 17.3万円

(2)一戸建て

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 最大 最小 平均
新築 4,960万円 1,990万円 3,556万円 198㎡ 82㎡ 133㎡ 113㎡ 78㎡ 101㎡
築15年以内 13,500万円 2,280万円 3,829万円 1,164㎡ 99㎡ 194㎡ 420㎡ 83㎡ 119㎡
築15~25年 7,480万円 1,000万円 3,384万円 308㎡ 96㎡ 170㎡ 202㎡ 80㎡ 131㎡
築25年超 9,000万円 750万円 2,917万円 1,063㎡ 82㎡ 218㎡ 257㎡ 50㎡ 136㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)
最大 最小 平均 最大 最小 平均 平均
徒歩10分以内 13,500万円 580万円 3,208万円 709㎡ 50㎡ 232㎡ 14.4万円
徒歩10分~20分 10,822万円 1,100万円 3,271万円 2,385㎡ 85㎡ 366㎡ 12.2万円
徒歩20分超・バス 3,980万円 200万円 1,357万円 2,314㎡ 70㎡ 332㎡ 6.0万円

出典:REINS(不動産流通標準システム)2022年9月のデータをもとに集計

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3. 千葉県八千代市の待機児童は119人で千葉県最多。市内に高校が多く、千葉市内、都内への通学も可能

八千代市には、20校の公立小学校、10校の公立中学校、3校の公立高校と3校の私立高校があります。市内には秀明大学と東京成徳大学の2つのキャンパスがありますが、千葉市内や都内への通学も可能です。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 公立私立
幼稚園・保育園・認定こども園等8施設64施設
小学校20校0校
中学校10校2校
高等学校3校3校
大学・短大0校2校

3-2. 待機児童数(2022年4月現在)

待機児童数(国基準)119人

八千代市の2022年4月現在の待機児童数は119人で県内ワーストとなりました。2020年31人、2021年48人から大きく増加しており、保育需要の高まりに追いついていない状況が予想されます。小さなお子様のいる方は、念のため市役所等に確認してみることをおすすめします。

4.千葉県八千代市の住まい探しは、京成本線と東葉高速鉄道のどちらを選ぶかがポイント

八千代市は、千葉県の北西部に位置し、船橋市、千葉市、佐倉市、印西市などと接する人口20万人の市です。日本で始めての大型住宅団地ができた市として知られ、1950年代に「八千代台団地」を始めとする大規模団地が建設されると東京のベッドタウンとして人口が爆発的に増加しました。また、1996年に東葉高速鉄道が開通すると、それまで農地だった沿線エリアに続々と宅地が開発され、多くのマンション、一戸建が建ち並ぶ街へと変貌しました。

市内には京成本線と東葉高速鉄道が乗入れており、勝田台駅で相互乗り換えが可能です。都心へは、京成八千代台駅から京成上野駅まで約45分、都営浅草線直通の電車を使えば、日本橋駅まで乗り換えなしで約50分。また東葉高速鉄道も東京メトロ東西線と直通運転されており、八千代緑が丘駅から大手町まで約40分とアクセスは良好です。また、京成本線には、成田空港・羽田空港に直通運転する車両もあり、出張や旅行などにもとても便利な路線です。

そして八千代市は交通アクセスだけでなく、買い物などの利便性も高く、八千代緑が丘駅前には、100店舗以上の専門店が入る「イオンモール八千代緑が丘」、村上駅前には「フルルガーデン八千代」、八千代台駅前の「ユアエルム八千代台店」などの商業施設のほか、地域のスーパーや飲食店なども多く、日常の買い物に困ることはありません。

一方、市の北部には、八千代市名産の「梨」を始めとする農地や、1,600品種10,000株を超えるバラが咲き誇る「京成バラ園」や、子どもと遊べる広い公園なども多く、都市の利便性と郊外の自然がほどよくミックスした暮らしやすい街となっています。

■京成バラ園

京成バラ園

出典:京成バラ園公式サイト

八千代市での住まい探しは、まず京成本線と東葉高速鉄道のどちらを選ぶか検討を進めてみましょう。

1950~1960年代に大規模団地の開発とともに発展した京成沿線は、昭和レトロな街並みが残る成熟したベッドタウンとなっています。この沿線では特急停車駅である八千代台駅を中心に、環境や予算に合わせて京成大和田駅、勝田台駅方面へと物件探しを進めてみるとよいでしょう。この沿線に新築~築浅のマンションは少ないので、一戸建をご希望で、成田方面へのお出かけが多い方におすすめしたいエリアです。また、広めの一戸建を求める方は、隣接する印西市や佐倉市まで範囲を広げて探してみるのもよいと思います。

一方、東葉高速鉄道沿線は、平成に入ってから開発が進んだエリアで、計画的に作られた美しい街並みが魅力です。八千代緑が丘駅は、駅直結の「イオンモール」や「TOHOシネマズ」などの商業施設が充実しており、八千代中央駅は市役所や大学病院、総合運動公園などの公共施設へのアクセスが便利です。この両駅は、駅前に中高層のマンション、少し離れると閑静な一戸建の住宅地が広がっており、新築・中古、マンション・一戸建と選択肢が多く、子育てファミリーに人気のエリアです。

■イオンモール八千代緑が丘

イオンモール八千代緑が丘

出典:Wikipedia

村上駅と東葉勝田台駅は、往年の大規模団地と一戸建が混在するエリアで、分譲一戸建の供給はありますが、新築マンションはあまり多くありません。なお勝田台は京成と東葉高速鉄道の両線が使える上、東葉勝田台駅は始発駅ですので、毎日座って通勤できるという大きなメリットがあります。

船橋市や柏市などに比べるとちょっと知名度の低い八千代市ですが、都市と郊外がほどよくミックスしたとても暮らしやすい街です。昭和レトロな京成沿線、新しい街づくりが進む東葉高速鉄道沿線のどちらを選ぶか。ぜひ現地を訪れて、検討を進めていただければと思います。

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