都心アクセス抜群で緑豊かな田園都市。横浜市港南区の魅力と不動産市況

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横浜市港南区は横浜市の南部に位置する横浜18区のうちのひとつで、1970年代から大規模団地や住宅地が開発され、横浜・東京のベッドタウンとして発展を続けている街です。丘陵地に開発された広大なニュータウンは、緑豊かで街並みも美しく、まさに田園都市と呼ぶにふさわしい人気の街です、

 

目次

1.横浜市港南区の人口は2%減、世帯数は7%増

そんな横浜市港南区の人口は、約21万人、世帯数は約10万世帯。最近10年間で、人口は約2%減、世帯数は7%増となっています。年間の転入出者数は、転出が約400人上回っています。

 

1-1.人口・世帯数(2025/1/1 現在)

人口

211,711人

世帯数

97,610世帯

 

1-2.人口・世帯数の推移

 

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

人口

215,476

214,519

213,956

213,891

213,751

215,099

215,222

214,312

213,410

211,711

世帯数

91,051

91,598

92,159

93,071

94,026

95,553

96,561

96,985

97,410

97,610

※各年 1月1日現在(横浜市港南区ホームページ)

1-3.転入・転出(2024年中)

転入者数

8,023人

転出者数

8,411人

※出典:2024年人口移動報告(総務省)

 

2.神奈川県横浜市港南区の不動産情報

 

2-1. 土地の価格は㎡あたり約28~31万円。10年間で約16%の上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。横浜市港南区における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約28~31万円。最近10年間は緩やかな上昇が続いており、10年で約16%の上昇となっています。(公示地価ベース)。なお、2024年の基準地価が急上昇しているのは、上大岡駅前の㎡あたり150万円の地点が追加されたためで、全体の相場が上昇したわけではありません。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

横浜市港南区全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2025年)

279,512円

基準地価(2024年)

310,833円

 

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

 

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

2025年

公示

地価

241,488円

244,232円

247,325円

250,511円

253,813円

252,046円

254,023円

257,372円

269,404円

279,512円

基準

地価

217,588円

219,294円

221,941円

224,294円

220,764円

222,352円

225,117円

230,588円

310,833円

 

 

マップでご覧いただけるように、区内にはJR根岸線、京急本線、横浜市営地下鉄(ブルーライン)の3線が乗り入れています。地価が高いのは、京急本線とブルーラインのクロスターミナルである上大岡駅の周辺とブルーライン沿線で25~30万円/㎡前後、JR根岸線沿線の駅近エリアで20万円/㎡くらい、少し駅から離れた住宅地では20万円/㎡を切るエリアも見られます

また横浜市は区によって相場が大きく変わります。港南区は平均地価で18区中9位、前年からの変動率は+3.10%で15位となっています。

 

■横浜市 行政区ごとの平均地価

順位

行政区

平均地価(㎡当り)

変動率

1位

西区

1,766,851

8.81%

2位

中区

746,232

8.23%

3位

神奈川区

512,527

6.79%

4位

港北区

445,901

4.42%

5位

鶴見区

379,386

4.53%

6位

青葉区

369,685

2.69%

7位

都筑区

340,882

3.73%

8位

南区

308,346

4.84%

9

港南区

279,512

3.10%

10位

戸塚区

269,381

3.18%

11位

緑区

253,727

2.89%

12位

保土ケ谷区

241,906

3.91%

13位

磯子区

229,271

3.14%

14位

泉区

227,517

3.87%

15位

旭区

227,384

3.69%

16位

金沢区

216,684

3.20%

17位

瀬谷区

209,703

3.58%

18位

栄区

186,034

2.98%

出典:2025年公示地価(変動率は、各地点の変動率の平均)

2-2.新設住宅着工戸数は約930戸。分譲住宅が全体の4割以上を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。 横浜市港南区で2024年中に新築された建物は933戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が20%、貸家(賃貸住宅)が34%、分譲住宅が46%と、分譲住宅が全体の約半数を占めています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が317戸(74%)、マンションが112戸(26%)と、一戸建が多く供給されています。

 

■横浜市港南区の新設住宅着工戸数(2024年)

持ち家

188戸

貸家

315戸

給与住宅

1戸

分譲住宅

429戸

933戸

2-3.横浜市港南区の住宅着工戸数は、10年でマイナス16%

横浜市港南区の住宅着工戸数は最近10年間でマイナス16%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス25%、分譲住宅がプラス4%、賃貸住宅がマイナス31%と、注文住宅と賃貸住宅が減少する一方、分譲住宅はわずかに増加しています。

 

横浜市港南区の新設着工戸数

 

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

持ち家

251戸

225戸

229戸

239戸

216戸

217戸

240戸

215戸

213戸

188戸

貸家

454戸

609戸

661戸

381戸

304戸

287戸

307戸

386戸

226戸

315戸

給与住宅

0戸

99戸

0戸

0戸

0戸

0戸

1戸

1戸

0戸

1戸

分譲住宅

411戸

559戸

650戸

1,266戸

754戸

500戸

634戸

414戸

560戸

429戸

総計

1,116戸

1,492戸

1,540戸

1,886戸

1,274戸

1,004戸

1,182戸

1,016戸

999戸

933戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-4.神奈川県横浜市港南区の不動産価格。新築と中古の価格差が大きい

港南区で販売されている新築マンションは、5,000万円台~7,000万円で、㎡単価は90~100万円台が相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均5,571万円(77.2万円/㎡)、築15~25年で平均4,125万円(51.7万円/㎡)、築25年超で平均2,024万円(32.7万円/㎡)前後となっています。マンションは築浅物件の価格が上昇する一方、築年数の古い物件は比較的リーズナブルなので、あえて築古の物件を購入してリノベーションという選択肢もあり得ます。

一戸建については、新築が4,951万円、中古は築15年以内で平均5,555万円、築25年以内で3,902万円、築25年超は3,842万円となっています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均26.2万円/㎡、徒歩20分以内なら23.5万円/㎡、徒歩20分超で16.9万円/㎡となっています。

 

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

築15年以内

8,580万円

3,680万円

5,571万円

87㎡

47㎡

73㎡

77.2万円

築15~25年

8,480万円

1,480万円

4,125万円

109㎡

55㎡

80㎡

51.7万円

築25年 超

4,480万円

340万円

2,024万円

126㎡

15㎡

62㎡

32.7万円

(2)一戸建

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

最大

最小

平均

新築

7,940万円

2,650万円

4,951万円

270㎡

41㎡

108㎡

128㎡

50㎡

96㎡

築15年以内

24,800万円

3,180万円

5,555万円

1,229㎡

51㎡

149㎡

221㎡

62㎡

103㎡

築15~25年

6,900万円

1,600万円

3,902万円

294㎡

50㎡

123㎡

143㎡

71㎡

99㎡

築25年 超

17,800万円

700万円

3,842万円

488㎡

61㎡

154㎡

317㎡

34㎡

108㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

徒歩10分以内

18,800万円

1,080万円

4,780万円

873㎡

70㎡

204㎡

26.2万円

徒歩10分~20分

24,500万円

80万円

4,105万円

711㎡

33㎡

182㎡

23.5万円

徒歩20分超・バス

6,000万円

700万円

2,821万円

811㎡

73㎡

194㎡

16.9万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2025年5月のデータをもとに集計

 

3.横浜市港南区は待機児童数ゼロを達成。横浜市内へも都内へも通学可能

港南区には、21校の公立小学校、10校の公立中学校、3校の公立高校があります。区内に大学はありませんが、横浜市内、都内への通学も十分可能です。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて約80を超える施設があります。

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 

公立

私立

幼稚園・保育園・認定こども園等

3施設

83施設

小学校

21校

0校

中学校

10校

0校

高等学校

3校

0校

大学・短大

0校

0校

 

3-2. 待機児童数(2025年4月現在)

 

待機児童数(国基準)

0人

 

横浜市港南区は2025年4月現在、待機児童ゼロを達成しています。また、横浜市全体でも12年ぶりに待機児童ゼロを達成しました。

 

4.横浜市港南区の住まい探しは、どの沿線・駅を選ぶかがポイント、

横浜市港南区は横浜市の南部に位置する区で、磯子区、戸塚区、栄区などと接しています。古くはのどかな農村が広がるエリアでしたが、1969年(昭和44年)に現在の港南区となってから、「野庭団地」や「港南台団地」といった大規模な団地や住宅地の開発により爆発的に人口が増加し、現在も東京・横浜のベッドタウンとして発展を続けています。

市内にはJR根岸線、京急本線、横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れており、京急とブルーラインのクロスターミナルである上大岡駅は、横浜駅の次に乗降客の多い駅で横浜市の主要生活拠点にも指定されています。上大岡駅からは、横浜駅まで約8分、品川駅まで約30分(快特利用)。根岸線の港南台駅からは、横浜まで約23分、品川まで約50分とアクセスも抜群です。また羽田空港にも乗換なしで行けるので旅行や出張にも便利な立地です。

丘陵地の多い港南区では、市街地にも大きな都市公園や自然が残っており、中でも磯子区にまたがる「久良岐(くらき)公園」は、東京ドーム約5個分の広さに、日本庭園、能舞台、芝生広場、散策路、大池、展望台などを備えた、横浜市でも有数の都市公園で、子育てファミリーが多く訪れます。

 

■久良岐公園の能舞台

出典:Wikipedia

 

そんな港南区での住まい探しは、どの沿線・駅を選ぶかからスタートしてみましょう。

まず検討したいのは、京急本線とブルーラインが乗り入れる横浜駅に次ぐ巨大ターミナル、上大岡駅です。上大岡駅は京急でも数少ない特快の停車駅で、都心アクセスが抜群な上、屋内に巨大なバスターミナルがあり、市内外へのバス路線が集中しています。港南区は坂道の多いエリアなので、このバス路線の充実は利便性にとても大きな影響があります。

上大岡駅周辺では1980年代から再開発が進められており、タワーマンションやオフィス、「京急百貨店」や「ウィング上大岡」、「camio(カミオ)」、「mioka(ミオカ)」といった大型商業施設が建ち並んでいます。現在進行中のC北地区と言われるエリアでは、地上39階建ての商業施設とマンションの複合施設が2031年に完成予定となっており、これからの発展が期待されています。都心アクセスと買い物などの利便性を重視したい方、高層のマンションなどをご希望の方におすすめしたいエリアです。

 

■上大岡駅前の商業施設「mioka(ミオカ)」

出典:mioka公式サイト

 

2つ目は市営地下鉄ブルーライン沿線です。ブルーライン沿線は一帯が丘陵地を開発した閑静な住宅地となっており、上大岡駅前の賑やかな雰囲気とは一転、一戸建中心の落ち着いた街並みが広がっています。

港南中央駅、上永谷駅、下永谷駅の3つの駅がありますが、上永谷駅からは、横浜駅まで約20分、新横浜まで約30分、品川まで約40分とアクセスも良好。特に新幹線をよく使う方にはとても便利な路線です。

ブルーラインは、上大岡駅から離れるほどローカルな雰囲気になっていきます。港南中央駅は、区役所などの行政施設が多く上大岡にも近いため利便性の高いエリア、上永谷駅もイトーヨーカドーやベルセブンなどの商業施設やスーパーなどが多く、日常の買い物に困ることはありません。一方、下永谷駅は一戸建の住宅中心のエリアとなるため、落ち着いている反面、商業施設などの数は少なくなります。利便性重視の方、マンションをご希望の方は上永谷駅、一戸建で落ち着いた雰囲気をお好みの方は下永谷駅というイメージになります。

 

■上永谷駅前のイトーヨーカドー

出典:イトーヨーカドー公式サイト

 

3つ目はJR根岸線の港南台駅です。

港南台駅からは、横浜駅まで約23分、品川駅まで約50分、いずれも乗り換えなしで行くことができます。また、2つ先の大船駅でJR東海道線、JR湘南新宿ライン、JR横須賀線、湘南モノレールに乗り継ぐことができるので、都心方面はもちろん、鎌倉や江ノ島へのお出かけにもとても便利です。

港南台は1950年代から始まった都市開発により、大規模団地や宅地が広がるエリアです。駅前にはイオンフードスタイル、港南台バーズといった大型ショッピングモールがあり、日常の買い物は駅前でほとんど済ませることができます。

駅から少し離れると自然豊かで閑静な街並みが広がっており、学校や保育施設、大きな公園や病院・クリニックなど、子育てに必要なものがすべて揃っているので、子育てファミリーには特に人気があります。

このエリアでの住まい探しは、隣接する洋光台駅(磯子区)と本郷台駅(栄区)まで範囲を広げて物件探しを進めて見るとよいと思います。

 

■子ども達が自由にのびのび遊べる「生き生きプレイパーク」

出典:港南台生き生きプレイパーク公式サイト

住みたい街ランキングでも常に上位に入る横浜市。その中でも港南区は横浜を代表する田園都市で、都市の利便性と豊かな自然が調和した暮らしやすい街です。ぜひ一度現地を訪れてみてはいかがでしょうか。

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