都心アクセス抜群で緑豊かな田園都市。横浜市港南区の魅力と不動産市況

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横浜市港南区は横浜市の南部に位置する横浜18区のうちのひとつで、1970年代から大規模団地や住宅地が開発され、横浜・東京のベッドタウンとして発展を続けている街です。丘陵地に開発された広大なニュータウンは、緑豊かで街並みも美しく、まさに田園都市と呼ぶにふさわしい人気の街です。

目次

1.港南区の人口は2%増、世帯数は6%増

そんな港南区の人口は、約21万人、世帯数は約10万3,000世帯。最近10年間の人口は2%減、世帯数は6%増となっています。年間の転入出者数は、転入が約200人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2023/1/末 現在)

人口213,922人
世帯数103,009世帯

1-2.人口・世帯数の推移

 

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

人口

218,775

217,659

216,676

215,655

215,129

215,086

214,827

214,796

214,868

213,922

世帯数

96,969

97,314

97,719

98,256

98,842

99,735

100,672

101,622

102,605

103,009

※各年1月末日 現在(横浜市ホームページ)

1-3.転入・転出(2022年中)

転入者数8,953人
転出者数8,751人

※出典:2022年人口移動報告(総務省)

2.横浜市港南区の不動産情報

2-1.土地の価格は、㎡あたり約22~25万円。緩やかな上昇傾向が続く

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。港南区における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約22~25万円で、最近10年間は緩やかな上昇傾向となっており、10年で約7%上昇しています。(基準地価ベース)

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

港南区全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2023年)257,372円
基準地価(2023年)225,117円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

 

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

公示

地価

241,837円

246,135円

241,488円

244,232円

247,325円

250,511円

253,813円

252,046円

254,023円

257,372円

基準

地価

211,294円

215,647円

217,588円

219,294円

221,941円

224,294円

220,764円

222,352円

225,117円

230,588円

マップでご覧いただけるように、市内にはJR根岸線、京急本線、横浜市営地下鉄(ブルーライン)の3線が乗り入れています。地価が高いのは、京急本線とブルーラインのクロスターミナルである上大岡駅の周辺とブルーライン沿線で25~30万円/㎡前後、JR根岸線沿線の駅近エリアで20万円/㎡くらい、少し駅から離れた住宅地では20万円/㎡を切るエリアも見られます。

2-2.新設住宅着工戸数は約1,000戸。分譲住宅が約4割を占める

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。港南区で2022年中に新築された建物は1,016戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が21%、貸家(賃貸住宅)が38%、分譲住宅が41%と、分譲住宅の割合が高くなっています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が399戸(96%)、マンションが15戸(4%)とほとんどが一戸建ですが、年によってはマンションが200戸以上分譲されることもあります。分譲一戸建は年300~500戸コンスタントに供給されています。

■港南区の新設住宅着工戸数(2022年)

持ち家215戸
貸家386戸
給与住宅1戸
分譲住宅414戸
1,016戸

2-3.港南区の住宅着工数は10年間でマイナス16%。

港南区の住宅着工数は最近10年間でマイナス16%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス33%、分譲住宅がマイナス28%、賃貸住宅がプラス24%となっています。

港南区の新設着工戸数

 

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

持ち家

322戸

253戸

251戸

225戸

229戸

239戸

216戸

217戸

240戸

215戸

貸家

311戸

355戸

454戸

609戸

661戸

381戸

304戸

287戸

307戸

386戸

給与住宅

7戸

0戸

0戸

99戸

0戸

0戸

0戸

0戸

1戸

1戸

分譲住宅

572戸

327戸

411戸

559戸

650戸

1,266戸

754戸

500戸

634戸

414戸

総計

1,212戸

935戸

1,116戸

1,492戸

1,540戸

1,886戸

1,274戸

1,004戸

1,182戸

1,016戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-4.横浜市港南区の不動産価格。新築は6,000~7,000万円台

港南区で販売されている新築マンションは、6,000万円台~7,000万円と高額で、㎡単価は90万円前後が相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均5,187万円(72.3万円/㎡)、築15~25年で平均4,123万円(51.0万円/㎡)、築25年超で平均2,167万円(34.9万円/㎡)前後となっています。マンションは築年数による価格差が大きいので、あえて築古の物件を購入してリノベーションという選択肢もあり得ます。

一戸建については、新築が4,758万円、中古は築15年以内で平均5,425万円、築25年以内で4,125万円、築25年超は3,290万円となっています。中古は2億円を超える一部の高額物件が平均を押し上げていますので、平均だけでなく個々の物件情報をあたってみることをおすすめします。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均28.7万円/㎡、徒歩20分以内なら24.4万円/㎡、徒歩20分超で19.5万円/㎡となっています。

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

築15年以内

7,840万円

2,080万円

5,187万円

88㎡

47㎡

72㎡

72.3万円

築15~25年

8,350万円

2,780万円

4,123万円

101㎡

69㎡

81㎡

51.0万円

築25年 超

4,730万円

580万円

2,167万円

126㎡

16㎡

63㎡

34.9万円

(2)一戸建

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

最大

最小

平均

新築

6,999万円

3,380万円

4,758万円

272㎡

50㎡

105㎡

131㎡

54㎡

97㎡

築15年以内

24,800万円

3,180万円

5,425万円

1,229㎡

48㎡

156㎡

171㎡

68㎡

98㎡

築15~25年

7,180万円

2,180万円

4,125万円

254㎡

63㎡

131㎡

151㎡

75㎡

103㎡

築25年 超

21,000万円

550万円

3,290万円

485㎡

50㎡

150㎡

241㎡

47㎡

100㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

徒歩10分以内

6,980万円

190万円

4,057万円

692㎡

6㎡

178㎡

28.7万円

徒歩10分~20分

10,000万円

350万円

3,583万円

304㎡

60㎡

158㎡

24.4万円

徒歩20分超・バス

4,680万円

800万円

3,043万円

230㎡

63㎡

158㎡

19.5万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2023年9月のデータをもとに集計

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3. 港南区の待機児童数は2人。横浜市内へも都内へも通学可能

港南区には、21校の公立小学校、10校の公立中学校、4校の公立高校があります。大学は市内に横浜女子短期大学のキャンパスがありますが都内への通学も十分可能です。未就学児については、幼稚園・保育園・認定こども園等あわせて約75施設があります。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 公立私立
幼稚園・保育園・認定こども園等4施設71施設
小学校21校0校
中学校10校0校
高等学校4校0校
大学・短大0校1校

3-2. 待機児童数(2023年4月現在)

待機児童数(国基準)2人

港南区の2023年4月現在の待機児童数は2人でした。前年の3人から1人減少しています。

4.横浜市港南区の住まい探しは、どの沿線・駅を選ぶかがポイント

横浜市港南区は横浜市の南部に位置する区で、磯子区、戸塚区、栄区などと接しています。古くはのどかな農村が広がるエリアでしたが、1969年(昭和44年)に現在の港南区となってから、「野庭団地」や「港南台団地」といった大規模な団地や住宅地の開発により爆発的に人口が増加し、現在も東京・横浜のベッドタウンとして発展を続けています。

市内にはJR根岸線、京急本線、横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れており、京急とブルーラインのクロスターミナルである上大岡駅は、横浜駅の次に乗降客の多い駅で横浜市の主要生活拠点にも指定されています。上大岡駅からは、横浜駅まで約8分、品川駅まで約30分(快特利用)。根岸線の港南台駅からは、横浜まで約23分、品川まで約50分とアクセスも抜群です。また羽田空港にも乗換なしで行けるので旅行や出張にも便利な立地です。

丘陵地の多い港南区では、市街地にも大きな都市公園や自然が残っており、中でも磯子区にまたがる「久良岐(くらき)公園」は、東京ドーム約5個分の広さに、日本庭園、能舞台、芝生広場、散策路、大池、展望台などを備えた、横浜市でも有数の都市公園で、子育てファミリーが多く訪れます。

■久良岐公園の能舞台

出典:Wikipedia

そんな港南区での住まい探しは、どの沿線・駅を選ぶかからスタートしてみましょう。

まず検討したいのは、京急本線とブルーラインが乗り入れる横浜駅に次ぐ巨大ターミナル、上大岡駅です。上大岡駅は京急でも数少ない特快の停車駅で、都心アクセスが抜群な上、屋内に巨大なバスターミナルがあり、市内外へのバス路線が集中しています。港南区は坂道の多いエリアなので、このバス路線の充実は利便性にとても大きな影響があります。

上大岡駅周辺では1980年代から再開発が進められており、タワーマンションやオフィス、「京急百貨店」や「ウイング上大岡」、「camio(カミオ)」、「mioka(ミオカ)」といった大型商業施設が建ち並んでいます。現在進行中のC北地区と言われるエリアでは、地上39階建ての商業施設とマンションの複合施設が2031年に完成予定となっており、これから大きく発展することが期待されています。都心アクセスと買い物などの利便性を重視したい方、高層のマンションなどをご希望の方におすすめしたいエリアです。

■上大岡駅前の商業施設「mioka(ミオカ)」

出典:mioka公式サイト

2つ目は市営地下鉄ブルーライン沿線です。ブルーライン沿線は一帯が丘陵地を開発した閑静な住宅地となっており、上大岡駅前の賑やかな雰囲気とは一転、一戸建中心の落ち着いた街並みが広がっています。

港南中央駅、上永谷駅、下永谷駅の3つの駅がありますが、上永谷駅からは、横浜駅まで約20分、新横浜まで約30分、品川まで約40分とアクセスも良好。特に新幹線をよく使う方にはとても便利な路線です。

ブルーラインは、上大岡駅から離れるほどローカルな雰囲気になっていきます。港南中央駅は、区役所などの行政施設が多く上大岡にも近いため利便性の高いエリア、上永谷駅もイトーヨーカドーやベルセブンなどの商業施設やスーパーなどが多く、日常の買い物に困ることはありません。一方、下永谷駅は一戸建の住宅中心のエリアとなるため、落ち着いている反面、商業施設などの数は少なくなります。利便性重視の方、マンションをご希望の方は上永谷駅、一戸建で落ち着いた雰囲気をお好みの方は下永谷駅というイメージになります。

■上永谷駅前のイトーヨーカドー

出典:イトーヨーカドー公式サイト

3つ目はJR根岸線の港南台駅です。

港南台駅からは、横浜駅まで約23分、品川駅まで約50分、いずれも乗り換えなしで行くことができます。また、2つ先の大船駅でJR東海道線、JR湘南新宿ライン、JR横須賀線、湘南モノレールに乗り継ぐことができるので、都心方面はもちろん、鎌倉や江ノ島へのお出かけにもとても便利です。

港南台は1950年代から始まった都市開発により、大規模団地や宅地が広がるエリアです。駅前にはイオンフードスタイル、港南台バーズといった大型ショッピングモールがあり、日常の買い物は駅前でほとんど済ませることができます。

駅から少し離れると自然豊かで閑静な街並みが広がっており、学校や保育施設、大きな公園や病院・クリニックなど、子育てに必要なものがすべて揃っているので、子育てファミリーには特に人気があります。

このエリアでの住まい探しは、隣接する洋光台駅(磯子区)と本郷台駅(栄区)まで範囲を広げて物件探しを進めて見るとよいと思います。

■子ども達が自由にのびのび遊べる「生き生きプレイパーク」

出典:港南台生き生きプレイパーク公式サイト

住みたい街ランキングでも常に上位に入る横浜市。その中でも港南区は横浜を代表する田園都市で、都市の利便性と豊かな自然が調和した暮らしやすい街です。ぜひ一度現地を訪れてみてはいかがでしょうか。

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