家を買いたいと考えていても、「住宅価格が下がるまで待つべきか」「金利が上がる前に購入すべきか」など、購入するタイミングに迷う人は少なくありません。

今回の調査では、住宅を購入した時期について「絶好の買い時だった」と回答した人は35.1%でした。一方で、63.9%は、価格や金利などの市場環境が必ずしも理想的ではないと感じながら住宅を購入しています。
また、住宅購入を具体的に検討し始めてから、68.0%が1年以内に契約していました。さらに、検討開始から契約までに3か月以上、契約から入居までにも3か月以上かかった人は59.8%となっています。
そこで今回は、実際に5年以内に住宅を購入した関東圏在住者97名を対象に、住宅購入のきっかけや購入時期に対する評価、検討開始から契約・入居までにかかった期間などを調査しました。
実際に住宅を購入した人の回答から、家を買うタイミングを考える際に、どのような点が判断材料になっているのかを紹介します。
■調査概要
| 調査名称 | 住宅の購入タイミングに関するアンケート |
| 調査対象 | 調査時点で、5年以内に住宅を購入した関東圏(1都6県)在住者かつ、調査時点で20代~50代の方 |
| 有効回答数 | 97件 |
| 調査期間 | 2026年6月~7月 |
| 調査方法 | インターネットによる選択式・記述式回答 |
■回答者の属性(調査時点)



※割合は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や、本文中の合算値とグラフ上の表示値の合計が一致しない場合があります。
※複数回答の設問では、回答割合の合計が100%を超える場合があります。
目次
調査結果のまとめ|市場環境が理想的でなくても住宅を購入した人が6割以上
今回の調査から、住宅購入のタイミングについて、主に次の結果が得られました。
l 63.9%が、価格や金利などの市場環境が理想的ではないと感じながら住宅を購入
l 68.0%が、住宅購入の検討開始から1年以内に契約
l 59.8%が、検討開始から入居まで少なくとも半年を要した
住宅価格や金利は、住宅購入のタイミングを考えるうえで重要な要素です。しかし今回の調査では、市場環境が理想的になるまで待つのではなく、自分や家族にとって住宅が必要な時期を踏まえて購入した人も多いことがうかがえます。
また、購入を具体的に検討し始めてから契約までは1年以内だった人が約7割を占める一方、実際に新しい住まいへ入居するまでには一定の期間が必要です。
今回の結果からは、市場環境だけでなく、住宅を必要とする時期や、契約から入居までにかかる期間も、購入タイミングを考えるうえで関係していることがうかがえます。
63.9%が、価格や金利などの市場環境が理想的ではないと感じながらも住宅を購入
「絶好の買い時だった」と回答した人は約3人に1人
住宅を購入した当時の金利や物件価格について尋ねたところ、「絶好の買い時だった」と回答した人は35.1%でした。
一方、「価格や金利は高めだが、買い時だった」が39.2%、「買い時とは言えないが、やむを得ず購入した」が24.7%となっています。
後者2つを合わせると、価格や金利などの市場環境が理想的ではないと感じながら住宅を購入した人は63.9%でした。
■住宅購入時の市場環境に対する評価

住宅購入では価格や金利の動向も重要ですが、今回の回答を見ると、市場環境が理想的になることだけを待って購入時期を決めているわけではないことが分かります。
生活環境や家族の予定なども含めて、自分たちにとって住宅が必要な時期を優先した人もいると考えられます。
では、実際に住宅を購入した人は、どのようなことをきっかけに家を買おうと考え始めたのでしょうか。
住宅購入のきっかけは、将来の住まいや家族の予定などさまざま
住宅購入のきっかけは複数の項目に分散
住宅購入のきっかけを尋ねたところ、「老後の住まいを考えた」24.7%、「年齢的に早めに購入した方がよいと考えた」23.7%、「子どもの進学や学区を考えた」20.6%、「金利が上がる前に購入したいと考えた」19.6%、「家賃の負担が大きいと感じた」17.5%など、回答は複数の項目に分かれました。
また、「結婚を機に考えた」は16.5%、「昇給・昇格を機に考えた」は14.4%、「在宅勤務の増加により住環境を見直した」は12.4%、「妊娠・出産を機に考えた」は11.3%でした。
■住宅購入のきっかけ(複数回答可)

この結果を見ると、住宅購入を考え始めるきっかけは、特定のライフイベントや一つの事情に集中しているわけではありません。
現在の住まいに対する課題、子どもの予定、将来の暮らし方、家賃や金利への意識など、さまざまな事情が住宅購入を具体的に考え始めるきっかけになっています。
世帯構成によって、住宅購入を考え始めた理由にも違い
今回の回答者を世帯構成別に見ると、住宅購入のきっかけにも違いがみられました。
子どもがいる世帯では、「子どもの進学や学区を考えた」が38.0%で最も多くなりました。一方、単身世帯や夫婦のみの世帯では、将来の住まいや現在の住環境、家賃負担など、複数の理由が挙がっています。
■世帯構成別に見た住宅購入の主なきっかけ(複数回答可)



このように、住宅購入を考え始める理由は一つではありません。
自分や家族にとって住まいを見直す必要が生じた時期が、住宅購入を具体的に考え始めるタイミングの一つになっていると考えられます。
購入のきっかけによって「買い時」の捉え方にも違い
住宅購入のきっかけとして選ばれた項目と、購入時期に対する評価を組み合わせると、購入のきっかけによって「買い時」の捉え方に違いがみられました。
「結婚」をきっかけにした人のうち68.8%、「妊娠・出産」をきっかけにした人のうち54.5%が、「絶好の買い時だった」と回答しています。
また、「子どもの進学や学区」をきっかけにした人では、「価格や金利は高めだが、買い時だった」が50.0%で最も多く、「絶好の買い時だった」も45.0%でした。
■住宅購入のきっかけ別に見た購入時期の評価

※住宅購入のきっかけは複数回答です。各行は、その項目を選択した回答者を100%として実際に購入した時期の評価を集計しています。
この結果からも、市場全体にとっての「買い時」と、それぞれの家庭にとって住宅が必要な時期が必ずしも一致するとは限らないことが分かります。
子どもの入学など時期を動かしにくい予定がある場合は、価格や金利の状況だけではなく、家族にとって必要なタイミングも踏まえて購入を検討していることがうかがえます。
68.0%が住宅購入の検討開始から1年以内に契約
最も多い検討期間は「6か月~1年未満」
住宅購入の検討を始めてから契約までにかかった期間は、「6か月~1年未満」が25.8%で最も多くなりました。
次いで「3~6か月未満」が21.6%、「1~3か月未満」が13.4%となっています。「1か月未満」の7.2%も含めると、68.0%が検討開始から1年以内に契約しています。
一方、契約までに1年以上かかった人は32.0%でした。
■住宅購入の検討開始から契約までの期間

住宅購入には長期間の準備が必要というイメージもありますが、今回の調査では、住宅購入を具体的に検討し始めてから1年以内に契約した人が約7割を占めています。
ただし、約3人に1人は契約までに1年以上かかっています。希望条件や購入する住宅の種類、物件との出会いなどによっては、長期的な検討が必要になる場合もあると考えられます。
見学・内覧した物件数は「2~5件」が61.9%
住宅購入を考え始めてから見学・内覧した物件数は、「2~3件」が33.0%、「4~5件」が28.9%でした。
両者を合わせると、61.9%が2~5件を見学して住宅を購入しています。
「1件で即決した」は11.3%、「6件以上」は21.6%、「見学・内覧をしていない」は5.2%でした。
■見学・内覧した物件数

今回の回答では、何十件もの物件を見学してから決める人ばかりではなく、数件程度を見学して購入した人が多くなっています。
事前に物件情報を比較し、予算やエリア、間取りなどの条件から見学候補をある程度絞り込んでいた人もいると考えられます。
これから物件を探す方は、希望するエリアや住宅の種類、価格などの条件から候補を比較してみましょう。
検討期間が長い人は、見学件数も多い傾向
検討開始から契約までの期間が3か月未満だった人では、「1件で即決」が20.0%でした。一方、契約まで1年以上かかった人では、「1件で即決」は9.7%にとどまっています。
また、「11件以上」を見学した人は、検討期間3か月未満では5.0%だったのに対し、1年以上では16.1%でした。
■検討期間別に見た見学・内覧件数

契約までに時間がかかった人ほど、複数の物件を比較していた傾向がみられます。
ただし、見学件数の多さが検討期間を長期化させたとは限りません。
希望に合う物件が見つかりにくかったことや、土地・建築会社まで含めて比較していたことなど、購入方法や希望条件による違いも考えられます。
契約から入居までの期間は住宅種別によって異なる
86.6%が契約から1年以内に入居
契約から入居までにかかった期間は、「3~6か月未満」が27.8%で最も多く、次いで「1~3か月未満」が25.8%、「6か月~1年未満」が23.7%でした。
「1か月未満」の9.3%を含めると、86.6%が契約から1年以内に入居しています。
一方、1年以上かかった人も13.4%いました。
■契約から入居までの期間

契約後すぐに入居できるとは限らず、選ぶ住宅によっては、完成や引き渡しまで一定の期間が必要です。
中古マンションは比較的早く、新築マンションでは1年以上かかるケースも
住宅種別と契約から入居までの期間を組み合わせると、違いがみられました。
中古マンションでは、66.7%が契約から3か月未満で入居しています。
一方、新築マンションでは、契約から入居まで1年以上かかった人が38.5%でした。新築マンションは建物の完成前に契約するケースもあり、購入したタイミングによっては、実際に入居できるまで長期間待つことがあります。
注文住宅では、67.9%が3か月~1年未満で入居しており、14.3%は1年以上かかっていました。
規格住宅・セミオーダー住宅でも、50.0%が3か月~1年未満、16.7%が1年以上となっています。
■住宅種別ごとの契約から入居までの期間

このように、契約から実際に入居するまでの期間は住宅の種類によって異なり、中古マンションでは比較的早い一方、新築マンションや注文住宅などでは一定の期間が必要になるケースがあります。
世帯構成によって選ばれる住宅の種類も変わる
今回の回答では、世帯構成によって購入した住宅の種類にも違いがみられました。
子どもがいる世帯では82.0%が戸建てを購入しています。
一方、夫婦のみの世帯では、戸建てが38.9%、マンションが61.1%となり、マンションを選んだ人の方が多くなりました。
単身世帯では、戸建てが53.3%、マンションが40.0%、その他が6.7%でした。
■世帯構成別に見た購入住宅の種類

子どもがいる世帯では戸建てを選んだ割合が8割を超えている一方、夫婦のみの世帯ではマンションが6割を超えるなど、今回の回答では世帯構成によって住宅種別の選択に違いがみられました。
約6割が購入検討開始から入居まで少なくとも半年
検討開始から契約までに3か月以上かかり、契約から入居までにも3か月以上かかった人は、全体の59.8%でした。
約6割が、購入を具体的に考え始めてから入居まで、少なくとも半年を要したことになります。
特に注文住宅などを希望する場合は、土地探しや住宅会社の比較、間取りの検討に加え、契約後の設計・建築期間も必要になります。
子どもの入学や賃貸住宅の更新など、入居したい時期が決まっている場合には、契約までの検討期間と契約後の期間の両方を見込んでおく必要があります。
今回の調査結果からも、住宅購入のタイミングは「いつ契約するか」だけではなく、「いつ入居したいか」から考えることが一つのポイントといえそうです。
まとめ|市場の買い時だけでなく、入居時期から逆算する
今回、5年以内に住宅を購入した関東圏在住者97名を対象にアンケートを実施し、住宅購入のタイミングについて調査しました。
住宅を購入した当時について「絶好の買い時だった」と回答した人は35.1%でした。
一方、63.9%は、価格や金利などの市場環境が必ずしも理想的ではないと感じながら住宅を購入しています。
住宅購入のきっかけを見ると、将来の住まい、年齢、子どもの進学・学区、金利、家賃負担など、さまざまな理由が挙げられました。
つまり、住宅を購入する時期は、市場環境だけではなく、現在の住環境や家族の予定、今後どのように暮らしたいかといった事情も踏まえて判断されていることがうかがえます。
また、68.0%が住宅購入の検討開始から1年以内に契約していました。一方で、検討開始から契約までに3か月以上、契約から入居までにも3か月以上かかった人は59.8%でした。
さらに、中古マンションのように契約後比較的早く入居できる住宅がある一方、新築マンションや注文住宅などでは、入居まで一定の期間が必要になる場合があります。
これから住宅の購入を考える方は、価格や金利の動向だけではなく、「いつから新しい住まいで暮らしたいのか」から逆算して、住宅購入の準備を始めることが大切です。
住宅情報館では、一戸建て、マンション、注文住宅といった幅広い選択肢から、あなたに合う住まい選びを一緒に考えます。住まい選びや購入時期にお悩みの方は、ぜひ一度住宅情報館の店舗でご相談ください。











