「ほぼ東京」で住みやすい街NO.1。埼玉県川口市の魅力と不動産市況

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川口市は、埼玉県ではさいたま市に次ぐ2番目に大きな市です。東京からJR京浜東北線で荒川を超えた最初の駅が川口駅で、都心へのアクセスもよく、非常に人気の高いエリアです。また川口駅周辺の再開発により、近年ではタワーマンションなども多く供給され、ショッピング施設やスーパーなども充実しているためファミリー層の流入が増えています。

目次

1.川口市の人口は10年で4%増、世帯数は14%増

そんな川口市の人口は約60万人、世帯数は30万世帯で、最近10年間で人口は17%増、世帯数は25%増となっています。年間の転入・転出者数は、転入者が約1,500人上回っています。

1-1.人口・世帯数(2023/1/1 現在)

人口604,715人
世帯数298,203世帯

1-2.人口・世帯数の推移

 2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
人口583,989589,205592,684595,495600,050603,838607,105607,373605,545604,715
世帯数262,302266,902270,957274,870280,069285,043290,037293,582295,628298,203

※各年 1月1日現在(川口市ホームページ)

1-3.転入・転出(2022年中)

転入者数32,405人
転出者数30,881人

※出典:2022年 川口市ホームページ

2.埼玉県川口市の不動産情報

2-1.土地の価格は㎡あたり約26~29万円。10年で21%の大幅上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。川口市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり約26~29万円となっており、最近10年間は上昇傾向が続き、10年で21%の大きな上昇となっています(公示地価ベース)。

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

川口市全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2023年)287,532円
基準地価(2022年)269,404円

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

 2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
公示 地価238,485円241,104円239,110円241,633円246,091円252,559円267,458円269,844円272,293円287,532円
基準 地価230,869円233,086円236,782円237,872円242,787円254,340円260,489円263,276円269,404円

マップでご覧いただけるように、中心駅であるJR京浜東北線の川口駅に近いエリアの地価がもっとも高く30~40万円/㎡、西川口駅、蕨駅、南浦和駅の周辺では、やや相場が下がって20万円台半ば~30万円台/㎡、JR武蔵野線沿線の東浦和駅、東川口駅周辺では、20万円台前半/㎡、東京メトロ南北線に接続する埼玉高速鉄道の沿線では20万円/㎡を切るエリアも見られます。

2-2.新設住宅着工戸数は約4,900戸。分譲住宅が4割以上を占める供給数の多いエリア

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。川口市で2022年中に新築された建物は4,887戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が15%、貸家(賃貸住宅)が39%、分譲住宅が46%と、ほぼ半数が分譲住宅となっています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が1,512戸(68%)、マンションが711戸(32%)と一戸建の比率が高くなっています。川口市は、年4,000~5,000戸以上がコンスタントに供給され、マンション、一戸建、新築、中古と、物件の選択肢が多いエリアだと言えます。

■川口市の新設住宅着工戸数(2022年)

持ち家736戸
貸家1,928戸
給与住宅0戸
分譲住宅2,223戸
4,887戸

2-3.川口市の住宅着工数は10年間でマイナス12%

川口市の住宅着工数は最近10年間でマイナス12%となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス41%、賃貸住宅がプラス6%、分譲住宅がマイナス10%となっています。注文住宅が4割以上減少する一方で、分譲住宅はコンスタントに供給されており、中でも分譲一戸建は年1,500戸前後供給されています。

川口市の新設着工戸数

2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
持ち家1,242戸1,029戸958戸832戸892戸713戸841戸913戸756戸736戸
貸家1,817戸1,943戸2,072戸1,900戸2,754戸2,125戸1,485戸1,908戸1,279戸1,928戸
給与住宅5戸112戸28戸22戸13戸76戸12戸5戸48戸0戸
分譲住宅2,481戸1,650戸2,130戸2,459戸2,629戸2,182戸2,077戸3,133戸2,405戸2,223戸
総計5,545戸4,734戸5,188戸5,213戸6,288戸5,096戸4,415戸5,959戸4,488戸4,887戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

2-4.埼玉県川口市の不動産価格。新築は4,000~5,000万円台が相場

川口市の新築マンションは4,000万円~6000万円台が中心で、㎡単価は80万円前後となっています。

中古マンションは、築15年以内で平均3,898万円(68.1万円/㎡)、築15~25年で平均4,428万円(60.8万円/㎡)、築25年超で平均2,364万円(44.3万円/㎡)前後が相場です。ただし、沿線・駅などによっても価格がかなり変わりますので、個別の物件をしっかり確認してください。

一戸建については、新築で4,407万円、中古は築15年以内で平均4,199万円、築25年以内で3,944万円、築25年超は2,925万円となっています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均38.7万円/㎡、徒歩20分以内なら33.8万円/㎡、徒歩20分超で20.2万円/㎡となっています。都心から近い川口市では、都内の不動産価格の高騰を受け大きく値上がりしています。

(1)中古マンション

 

販売価格(万円)

専有面積(㎡)

㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

築15年以内

6,480万円

1,380万円

3,898万円

90㎡

20㎡

60㎡

68.1万円

築15~25年

6,990万円

2,880万円

4,428万円

95㎡

56㎡

72㎡

60.8万円

築25年 超

6,980万円

550万円

2,364万円

95㎡

13㎡

53㎡

44.3万円

(2)一戸建

 

販売価格(万円)

土地面積(㎡)

建物面積(㎡)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

最大

最小

平均

新築

12,000万円

2,850万円

4,407万円

181㎡

32㎡

84㎡

157㎡

52㎡

100㎡

築15年以内

16,800万円

2,280万円

4,199万円

248㎡

37㎡

96㎡

260㎡

46㎡

100㎡

築15~25年

13,200万円

1,680万円

3,944万円

329㎡

43㎡

121㎡

245㎡

64㎡

107㎡

築25年 超

9,300万円

440万円

2,925万円

559㎡

29㎡

112㎡

230㎡

39㎡

90㎡

(3)土地

 

販売価格(万円)

土地面積(㎡)

㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

徒歩10分以内

24,300万円

600万円

5,059万円

1,084㎡

44㎡

144㎡

38.7万円

徒歩10分~20分

43,600万円

410万円

5,098万円

4,636㎡

32㎡

187㎡

33.8万円

徒歩20分超・バス

12,800万円

500万円

2,846万円

993㎡

37㎡

151㎡

20.2万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2023年3月のデータをもとに集計

3. 川口市は都内へも埼玉県内へも通学しやすく教育環境は良好

川口市には、52校の公立小学校、28校の公立中学校、9校の公立高校があります。川口市内に私立の小中高校はありませんが、隣接するさいたま市への通学が可能です。大学については、川口市内に埼玉学園大学、川口短期大学の2校、さいたま市には、埼玉大学、人間総合科学大学、浦和大学、芝浦工業大学、日本大学法学部などのキャンパスがありますが、都内への通学も十分可能です。

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 公立私立
幼稚園・保育園・認定こども園等27施設214施設
小学校52校0校
中学校28校0校
高等学校9校0校
大学・短大0校2校

3-2. 待機児童数(2022年4月現在)

待機児童数(国基準)19人

2022年4月現在、川口市の待機児童数は19人で、前年の30人から大きく減少しています。

4.埼玉県川口市の住まい探しは、京浜東北線か武蔵野線か、沿線選びからスタートしてみよう

川口市は埼玉県の南部に位置する街で、荒川をはさんで東京都(北区)と接しています。かつては鋳物や植木などの産業が盛んな街でしたが、現在では、人口は60万人を抱える東京のベッドタウンとして大きく発展しています。

川口市の一番の魅力は、東京、新宿、池袋、渋谷など都内の主要エリアに30分以内というアクセスのよさに加え、大型のデパートやショッピングモールなどの商業施設が充実している「利便性」でしょう。また都心だけでなく、大宮にも20分、武蔵野線を使えば所沢~多摩エリアや東京ディズニーリゾートのある舞浜駅にもアクセスできます。

■川口駅前の大型商業施設「川口キュポラ」

出典:Wikipedia

こうした利便性の高さから、「本当に住みやすい街大賞」(アルヒ株式会社)では、2020年、2021年と2年連続で関東エリア1位を獲得。2022年には惜しくも2位となりましたが、子育て世帯の流入が続く住みやすい街として、様々な「住みたい街ランキング」の常連となっています。

一方で、不動産価格は比較的リーズナブルで、一戸建、マンションとも3,000万円台から検討可能です。土地についても川口市の平均公示地価(2023年)は約29万円/㎡と、隣接する東京都北区(約76万円/㎡)のほぼ半分です。

そんな川口市での住まい探しは、沿線選びから始めてみてはいかがでしょうか。都心に通勤する方は、川口駅を軸としたJR京浜東北線沿線を中心に、また越谷や所沢、多摩方面などへの移動が多い方は、JR武蔵野線沿線を中心に物件探しを進めてみるとよいと思います。また、車での移動が多い方や予算を抑えたい方は、埼玉高速鉄道沿線や首都高・外環道の周辺を狙ってみるともよいかも知れません。

川口駅東口では、大規模な再開発により、2023年4月から大型ショッピング施設、オフィス、タワーマンションなどの複合施設が順次オープンする予定です。利便性は抜群で、今後の発展も楽しみな川口市。子育てファミリーにぜひおすすめしたい街です。ぜひ住まい探しの選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

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