上尾市は埼玉県の中東部に位置する、埼玉県で8番目に人口の多い市です。中心となるJR高崎線の上尾駅からは、上野まで約35分、東京や品川まで乗換なしで約40分とアクセス良好で、ベッドタウンとして人気の高い街です。
そんな上尾市の人口は、約23万人、世帯数は約10万世帯。最近10年間の人口は微増、世帯数は11％増となっています。年間の転入出者数は、転入者数が1,400人ほど上回っています。

 

１、上尾市の人口・世帯数

１-１.人口・世帯数（2021/1/1 現在）

人口	229,517人
世帯数	103,709世帯

 

１-２.人口・世帯数の推移

 

１-３.転入・転出（2020年中）

転入者数	9,386人
転出者数	8,014人

※出典：2020年人口移動報告（総務省）

 

２、上尾市の不動産情報

 

２-１.土地の価格

土地の価格（地価）については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。上尾市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、約12～14万円/㎡で、直近10年間では、2015年まで緩やかに上昇した後、ほぼ横ばいとなっています。

 

■公示地価、基準地価とは？

公示地価とは、地価公示法に基づき、国（国土交通省）が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

 

上尾市全体の地価平均（㎡あたり）

公示地価（2021年）	120,500円
基準地価（2021年）	135,086円

マップでご覧いただけるように、市を縦断するJR高崎線の上尾駅と北上尾駅の周辺の人気が高く、13～16万円/㎡くらいが相場です。駅から離れた住宅地や、市の東部を走るJR宇都宮線と、埼玉新都市交通（ニューシャトル）の沿線では、10万円/㎡前後と、比較的リーズナブルな価格となっています。

 

 

２-２.新設住宅着工戸数（2020年）

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。上尾市で2020年中に新築された建物は1,288戸でした。内訳としては、持ち家（注文住宅）が39％、貸家（賃貸住宅）が23％、分譲住宅が38％と、比較的バランスよく供給されています。2020年の分譲住宅の内訳は、482戸すべてが一戸建でマンションの供給はありませんでした。しかし、新築マンションも2019年に226戸、2018年に244戸と、一定の供給はされています。

 

持ち家	505戸
貸家	300戸
給与住宅	1戸
分譲住宅	482戸

 

２-３.住宅着工戸数の推移

上尾市の住宅着工数は最近10年間でマイナス18%となっており、内訳としては、注文住宅がマイナス10％、分譲住宅がマイナス13％、賃貸住宅がマイナス34%と、賃貸の落ち込みが大きくなっています。
2020年は新型コロナという特殊要因で、分譲住宅の供給が大幅に減少しましたが（800戸 → 482戸）、コロナ前には新築一戸建が毎年600戸前後コンスタントに供給されていましたので、コロナの落ち着きとともに、戸数は回復していくものと思われます。

 

 

２-４.上尾市の不動産価格相場

上尾市の新築マンションは、3,000万円台後半～4,000万円台が中心で、㎡単価は60万円くらいが相場のようです。中古マンションは、築15年以内で平均3,540万円（52.2万円/㎡）、築25年以内で2,871万円（39.1/㎡）、25年超で1,619万円（26.0万円/㎡）となっています。

一戸建については、新築で平均3,474万円、中古は築15年以内で平均3,383万円、築25年以内で2,249万円、築25年超は1,924万円となっています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内なら平均15.5万円/㎡、徒歩20分以内なら14.0万円/㎡、徒歩20分超で10.5万円/㎡となっています。

上尾市は、年により新築マンションの供給にバラツキがあるため、マンションを検討する場合には中古も並行して探す方がよいでしょう。また、マンションと一戸建の価格差が小さく、土地もリーズナブルなので、土地を買って注文住宅という選択も十分可能です。最初からあまり絞り込まず、選択肢を広く持って検討してみることをおすすめします。

 

 

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３、上尾市の教育環境

上尾市には、22校の公立小学校、11校の公立中学校、4校の公立高校と1校の私立高校があります。大学は市内に聖学院大学がありますが、埼玉県内や都内への通学も十分可能です。

 

３-１.幼稚園・保育園・学校の数

	公立	私立
幼稚園・保育園・認定こども園等	13施設	50施設
小学校	22校	－
中学校	11校	－
高等学校	4校	1校
大学・短大	－	1校

 

３-２.待機児童数（2021年4月現在）

 

待機児童数（国基準）

14人

 

上尾市における待機児童数は14人で、前年の15人から1人減少しました。年齢別に見ると、1歳児が13人、2歳児が1人で、それ以外は0人となっています。市によると、認可保育所等への入所申込者数は増加が続いており、2021年4月の新規申込者数は1,266人で、前年と比べると192人の増（約18％増）となっています。こうした保育ニーズの高まりに対し、認可保育所の整備や企業主導型保育事業の活用などで受入枠を増やし、待機児童ゼロを目指すとしています。

 

４、上尾市の不動産市場と住宅購入について

上尾市にはJR高崎線が南北に縦断しており、中心となる上尾駅からは、上野まで約35分、東京や品川まで乗換なしで約40分、湘南新宿ラインを使えば渋谷、新宿までも40～50分と、都心へのアクセスは良好です。また、高崎線は埼玉県の中心部を通っているため、大宮駅まで7分、浦和駅まで14分と、埼玉県内に通勤・通学する方にとっても、非常に便利な路線となっています。
ショッピング施設も充実しており、2020年12月には、イオンモール上尾がオープン。他にもイト―ヨーカ堂、丸広百貨店、上尾ショーサンプラザ、北上尾駅にはPAPA上尾、駅からは離れますがアリオ上尾など、たくさんの商業施設があり、日常の買い物に困ることはありません。
上尾市での住宅購入を検討する際には、通勤地やライフスタイルからエリアや物件を絞り込んでいくとよいと思います。
例えば、東京都内に通勤する方、車を持たずに生活する方は、高崎線を軸に駅から徒歩圏を選ぶのがよいと思います。都内に通勤する方でも車での移動ができれば駅から少し離れてもいいかもしれません。大宮、浦和など埼玉県内に通勤する方は、高崎線沿線に加え、ニューシャトル沿線の2駅（原市駅、沼南駅）も視野に入ってきます。さらに通勤を含めて移動が車中心になる方は、幹線道路や高速のインターに近く、価格もリーズナブルな市の西側エリアも検討できます。
上尾市は、都心への通勤圏でありながら自然環境にも恵まれ、子育てファミリーにはとても魅力的な街です。子育て世代の転入も増えており、転入超過数が、さいたま市、川口市に次いで埼玉県3位となっています。

 

また、2021年3月には、JR上尾駅にすべての快速が停車するようになり、自動車専用道路（新大宮上尾道路）が上尾南ICまで事業化されるなど、交通利便性の更なる向上が期待されます。子育て世代の流入が続き、これからの発展が楽しみな上尾市。ぜひ一度、情報収集を兼ねて、現地を訪れてみてはいかがでしょうか。

 

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