どこに行くのも便利な、緑あふれる田園都市。横浜市緑区の魅力と不動産市況

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横浜市緑区は横浜市の北部に位置する横浜市18区のうちの1区です。その名の通り、市内には広大な公園や緑地が多く、横浜市でもっとも緑の多い街でとしても知られています。そして自然豊かでありながら、市内には4路線が乗り入れ交通の便も申し分なし。ららぽーとやこどもの国などお出かけスポットも多く、ファミリー層に人気の高い街です。

目次

1.横浜市緑区の人口は2%増、世帯数は10%増

そんな緑区の人口は、約18万人、世帯数は約8万5,000世帯。最近10年間の人口は2%増、世帯数は10%増となっています。年間の転入出者数は、転入者が約650人上回っています。

 

1-1.人口・世帯数(2024/1/31 現在)  

人口

181,629人

世帯数

85,179世帯

 

1-2.人口・世帯数の推移

 

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

人口

178,900

179,716

180,303

180,383

180,710

181,712

182,252

181,966

181,485

181,629

世帯数

77,749

78,624

79,529

80,119

80,906

82,111

83,196

83,720

84,306

85,179

※各年 1月31日現在(緑区ホームページ)

 

1-3.転入・転出(2023年中)

転入者数

8,875人

転出者数

8,227人

※出典:2023年 住民基本台帳人口移動報告(総務省)

2.横浜市緑区の不動産情報

 

2-1. 土地の価格は㎡あたり24~25万円台。直近10年間で約25%の大幅上昇

土地の価格(地価)については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。緑区における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては、㎡あたり24~25万円前後で、最近10年間は緩やか上昇が続いており、10年間では約25%の大きな上昇となっています(基準地価ベース)。なお、前年からの上昇率は+3.55%、横浜市18区の中で11位です。

 

■公示地価、基準地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づき、国(国土交通省)が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

 

緑区全体の地価平均(㎡あたり)

公示地価(2024年)

245,696円

基準地価(2024年)

254,833円

 

公示・基準地価の推移(平均/㎡)

 

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

公示

地価

226,076円

226,875円

223,878円

225,636円

228,030円

230,878円

231,727円

234,696円

238,878円

245,696円

基準

地価

231,500円

232,000円

232,666円

233,666円

235,250円

243,166円

245,416円

248,750円

254,833円

289,153円

 

 

マップでご覧いただけるように、緑区で地価が高いのは、JR横浜線と東急田園都市線のクロスターミナルである長津田駅周辺で、25~30万円/㎡台くらい、JR横浜線と横浜市営地下鉄のクロスターミナルである中山駅周辺で、20~25万円/㎡くらい、単独駅の鴨居駅、十日市場駅周辺では15~20万円/㎡くらいが相場となっています。

 

2-2.新設住宅着工戸数は約1,000戸。賃貸住宅と分譲住宅で全体の8割超

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。横浜市緑区で2023年中に新築された建物は984戸でした。内訳としては、持ち家(注文住宅)が15%、貸家(賃貸住宅)が40%、分譲住宅が45%と、分譲と賃貸で全体の8割を超えています。分譲住宅の内訳としては、一戸建が347戸(79%)、マンションが94戸(21%)と、一戸建がメインとなっています。

 

■緑区の新設住宅着工戸数(2023年)

持ち家

144戸

貸家

399戸

給与住宅

0戸

分譲住宅

441戸

984戸

 

2-3.緑区の住宅着工数は10年間で1%増。注文住宅の減少が目立つ

緑区の住宅着工数は最近10年間でプラス1%とほぼ横ばいです。内訳としては、注文住宅がマイナス41%、分譲住宅がプラス7%、賃貸住宅がプラス27%と、注文住宅が大きく減少しており、分譲住宅が増加しています。一戸建メインのエリアですが、地価の上昇にともない注文住宅から分譲住宅へのシフトが見られます。

緑区の新設着工戸数

 

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

持ち家

244戸

212戸

205戸

163戸

155戸

181戸

178戸

189戸

173戸

144戸

貸家

314戸

403戸

360戸

466戸

418戸

369戸

446戸

284戸

428戸

399戸

給与住宅

0戸

0戸

0戸

0戸

0戸

0戸

0戸

1戸

0戸

0戸

分譲住宅

413戸

669戸

852戸

669戸

441戸

529戸

368戸

643戸

386戸

441戸

総計

971戸

1,284戸

1,417戸

1,298戸

1,014戸

1,079戸

992戸

1,117戸

987戸

984戸

※出典:国土交通省 住宅着工統計

 

2-4.横浜市緑区の不動産価格。新築住宅は4,000~5,000万円台が中心

緑区の新築マンションは4,000万円台後半~5,000万円台が中心で、㎡単価は70万円台が相場のようです。

中古マンションは、築15年以内で平均4,091万円(69.0万円/㎡)、築15~25年で平均3,950万円(53.1万円/㎡)、築25年超で平均1,957万円(30.9万円/㎡)前後が相場で、築浅物件は新築並みに価格が上昇しています。

一戸建については、新築で5,796万円、中古は築15年以内で平均5,255万円、築25年以内で4,809万円、築25年超は4,076万円となっています。マンション・一戸建ともに流通物件は多く選択肢の多いエリアです。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均19.1万円/㎡、徒歩20分以内なら21.1万円/㎡、徒歩20分超で17.5万円/㎡となっています。土地は駅からの距離による価格差はそれほど大きくありません。

(1)中古マンション

  販売価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

築15年以内

6,480万円

2,980万円

4,091万円

81㎡

41㎡

61㎡

69.0万円

築15~25年

7,360万円

2,300万円

3,950万円

105㎡

46㎡

74㎡

53.1万円

築25年 超

5,480万円

400万円

1,957万円

117㎡

16㎡

63㎡

30.9万円

(2)一戸建

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) 建物面積(㎡)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

最大

最小

平均

新築

7,880万円

3,980万円

5,796万円

193㎡

50㎡

125㎡

118㎡

58㎡

98㎡

築15年以内

7,880万円

3,280万円

5,255万円

257㎡

7㎡

132㎡

143㎡

64㎡

102㎡

築15~25年

7,980万円

3,680万円

4,809万円

200㎡

103㎡

160㎡

156㎡

90㎡

118㎡

築25年 超

7,500万円

680万円

4,076万円

355㎡

72㎡

167㎡

261㎡

56㎡

108㎡

(3)土地

  販売価格(万円) 土地面積(㎡) ㎡単価(万円)

最大

最小

平均

最大

最小

平均

平均

徒歩10分以内

4,980万円

2,300万円

3,672万円

334㎡

98㎡

211㎡

19.1万円

徒歩10分~20分

6,080万円

280万円

3,592万円

992㎡

86㎡

217㎡

21.1万円

徒歩20分超・バス

7,800万円

320万円

3,348万円

2,616㎡

97㎡

332㎡

17.5万円

※REINS(不動産流通標準情報システム) 2024年9月のデータをもとに集計

 

~横浜市緑区の物件を見る~

物件を見る

3.横浜市緑区は待機児童ゼロを達成。都心への通学も十分可能

緑区には、15校の公立小学校、6校の公立中学校、2校の公立高校と3校の私立高校があります。大学は市内に昭和大学、東京工業大学など5つのキャンパスがありますが、都内への通学も十分可能です。

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

 

公立

私立

幼稚園・保育園・認定こども園等

3施設

79施設

小学校

15校

1校

中学校

6校

4校

高等学校

2校

3校

大学・短大

1校

4校

 

3-2. 待機児童数(2024年4月現在)

待機児童数(国基準)

0人

横浜市緑区は、前年に引き続き、待機児童ゼロを達成しています。

 

4.横浜市緑区の住まい探しは、利用する路線と駅の特徴を踏まえて進めてみよう

横浜市の緑区は、横浜市の北部に位置する街で、港町横浜のイメージとは異なり、緑被率が市内1位、農地の栽培面積は市内2位と自然と緑に囲まれた田園都市です。市内には「四季の森公園」や「新治市民の森」、「三俣市民の森」、「玄海田公園」といった大きな公園が点在し、隣接する旭区の「ズーラシア(よこはま動物園)」や、青葉区の「こどもの国」には、市外からもたくさんの観光客が訪れます。

 

■よこはま動物園(ズーラシア)・アジアの熱帯林ゾーン

出典:ズーラシア公式サイト

 

そんなのどかな郊外都市のイメージのある緑区ですが、交通の便も抜群で、市内にはJR横浜線、東急田園都市線、横浜市営地下鉄(グリーンライン)の3線が乗り入れています。横浜線と田園都市線のクロスターミナルである長津田駅からは、横浜駅まで24分、渋谷まで約30分、田園都市線の東京メトロ(半蔵門線)との直通電車を使えば、表参道、大手町など都心部へもダイレクトアクセスが可能です。ます。また、横浜線と市営地下鉄のクロスターミナルである中山駅からは、横浜線で横浜駅まで約20分、市営地下鉄なら港北ニュータウンを経由して日吉駅で東急東横線と接続します。

沿線各駅の周辺には商業施設、地域のスーパー、ドラッグストアなども多く、日常の買い物にこまることはありません。少し足を伸ばせば「ららぽーと横浜」、「イケア港北」などの大型ショッピングモールや、隣接する町田市の「マルイ」、「小田急百貨店」、「ヨドバシカメラ」などのお買い物スポットも多く、思う存分ショッピングを楽しむことができます。

 

■IKEA港北

出典:IKEA港北 公式Facebookページ

 

緑区での住まい探しは、駅ごとの特徴を踏まえたエリア選びからスタートしてみてはいかがでしょうか。

中心駅となるのは長津田駅と中山駅です。渋谷~都心方面、町田~八王子方面へのアクセスを重視する方は長津田駅、港北ニュータウンや横浜市内へのアクセスを重視する方は中山駅を中心に物件探しを進めてみるとよいと思います。

両駅とも駅周辺には商業施設が多く、利便性の高いエリアですので、車を使わず駅前ですべてを済ませたいという方にはおすすめのエリアです。マンション、一戸建ともに物件の流通量が豊富ですが、他の駅よりも相場はやや高くなります。

 

またトピックとして、中山駅南口の再開発があります。南口駅前エリアの再開発により、商業施設2棟と、地上29階・地下2階の高層複合施設1棟を建築する計画が進んでおり、2029年の完成を目指しています。すでに再開発が完了している北口エリアに加え、この南口再開発が完了すれば、緑区のランドマークとして周辺エリアの価値は大きく向上することが期待できます。

 

鴨居駅は緑区でもっとも横浜寄りの駅で、徒歩圏に「ららぽーと横浜」があるので、日常の買い物は地域のスーパーで、休日のお出かけはららぽーとでという方に向いているでしょう。また、新横浜までわずか6分でアクセスできるので、新幹線をよく利用する方にもおすすめです。駅の南側には一戸建を中心とした良好な住宅地が広がっています。

十日市場駅は、中山駅と長津田駅の中間に位置する駅で、やや小ぢんまりした下町の雰囲気も残っています。横浜市の北部で唯一まとまって残された「奇跡の森」と呼ばれる「新治市民の森」の最寄駅でもあり、緑や自然をより感じられるエリアです。閑静な住宅街で静かにゆったり暮らしたいという方におすすめです。

 

■ こどもの国

出典:こどもの国公式サイト

 

自然が豊かで交通便、生活便とも申し分ない横浜市緑区。マンション・一戸建ともに物件も豊富で、子育てファミリーにおすすめの街です。ぜひ一度現地を訪れてみてはいかがでしたでしょうか。

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