昭島市は東京都の多摩エリア中部に位置する市で、北に昭和記念公園、南に多摩川と豊かな自然に囲まれた街です。中心となるJR青梅線の昭島駅からは、青梅線特快で新宿まで約40分、東京まで約50分とアクセスも良好で、ファミリー層に人気がある街です。

 

1.昭島市の人口はほぼ横ばい、世帯数は10％増

そんな昭島市の人口は、約11万人、世帯数は約5万7,000世帯。最近10年間の人口はほぼ横ばい、世帯数は10％増となっています。また年間の転入出者数は、転入者が約600人上回っています。

 

1-1.人口・世帯数（2024/1/1 現在）   

人口	114,516人
世帯数	56,875世帯

 

1-2.人口・世帯数の推移

	2015年	2016年	2017年	2018年	2019年	2020年	2021年	2022年	2023年	2024年
人口	112,727	112,897	112,789	113,244	113,215	113,397	113,552	113,829	114,259	114,516
世帯数	51,878	52,517	52,807	53,490	53,827	54,324	55,010	55,690	56,276	56,875

※各年1月1日現在（昭島市ホームページ）

 

1-3.転入・転出（2023年中）

転入者数	5,467人
転出者数	4,806人

※出典：2023年 住民基本台帳人口移動報告（総務省）

 

 

2.東京都昭島市の不動産情報

 

2-1. 土地の価格は㎡あたり約21万円。直近10年間は緩やかな上昇が続く

土地の価格（地価）については、毎年1月1日を基準とした「公示地価」と7月1日を基準とした「基準地価」が発表されています。昭島市における公示地価と基準地価の平均は以下の通りです。直近の平均地価としては約21万円/㎡で、直近10年間は緩やかな上昇が続いており、10年間で約11％の上昇となっています（基準地価ベース）

■公示地価、基準地価とは？

公示地価とは、地価公示法に基づき、国（国土交通省）が、毎年1月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。基準地価とは、国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を判定して、1㎡あたりの単価として公表するものです。

同年の価格を比較した場合、公示地価よりも基準地価の方が半年遅れで公表されるため、より直近の取引価格を反映していると見ることができます。なお公示地価、基準地価はともに一般の土地の取引価格の指標等として使われていますが、あくまで指標であり、実際の取引価格とは異なりますのでご注意ください。

昭島市全体の地価平均（㎡あたり）

公示地価（2024年）	212,136円
基準地価（2024年）	211,571円

 

公示・基準地価の推移（平均/㎡）

	2015年	2016年	2017年	2018年	2019年	2020年	2021年	2022年	2023年	2024年
公示 地価	188,857円	192,043円	194,130円	197,043円	200,130円	202,478円	200,739円	201,521円	204,652円	212,136円
基準 地価	196,357円	198,285円	200,785円	203,571円	206,714円	204,857円	204,142円	206,000円	211,571円	217,928円

 

 

マップでご覧いただけるように、市内にはJR青梅線が東西に走っており、駅から徒歩圏の住宅地で20～25万円/㎡前後、駅から少し離れたエリアでは16～20万円/㎡前後が相場となります。市の南部では12～13万円/㎡前後のエリアも見られますが、駅による価格差はさほど大きくなく、駅からの距離によって相場が変わってくるようです。

 

2-2.新設住宅着工戸数は、約1,100戸。分譲住宅が全体の7割

国土交通省が発表している新設住宅着工戸数について見てみましょう。昭島市で2023年中に新築された建物は1,125

戸でした。内訳としては、持ち家（注文住宅）が13％、貸家（賃貸住宅）が17％、分譲住宅が70％と、分譲住宅が全体の7割を超える珍しいエリアですが、これは2023年に約500戸の新築マンションの供給があったためです。

分譲住宅の内訳としては、一戸建が305戸（39％）、マンションが487戸（61％）と、マンションが多いように見えますが、年によりバラツキが大きく、供給がゼロの年もあります。一方、分譲一戸建は年200～300戸ほど安定供給されており、どちらかと言えば、一戸建メインのエリアと言えるでしょう。

 

■昭島市の新設住宅着工戸数（2023年）

持ち家	140戸
貸家	193戸
給与住宅	0戸
分譲住宅	792戸
計	1,125戸

 

 

2-3.昭島市の住宅着工数は10年間で6％減。新築マンションの供給で大きく戸数が変動

昭島市の住宅着工数は最近10年間でマイナス6％となっています。内訳としては、注文住宅がマイナス4％、分譲住宅がプラス198％、賃貸住宅がマイナス55％と、分譲住宅が大きく伸びていますが、前述の通り新築マンションの供給に左右される傾向があります。

 

昭島市の新設着工戸数

	2014年	2015年	2016年	2017年	2018年	2019年	2020年	2021年	2022年	2023年
持ち家	146戸	164戸	195戸	158戸	190戸	141戸	180戸	180戸	142戸	140戸
貸家	425戸	227戸	288戸	518戸	219戸	261戸	251戸	376戸	530戸	193戸
給与住宅	355戸	0戸	0戸	0戸	0戸	1戸	0戸	0戸	1戸	0戸
分譲住宅	266戸	259戸	557戸	465戸	241戸	265戸	763戸	234戸	282戸	792戸
総計	1,192戸	650戸	1,040戸	1,141戸	650戸	668戸	1,194戸	790戸	955戸	1,125戸

※出典：国土交通省 住宅着工統計

 

2-3.東京都昭島市の不動産価格。郊外人気の高まりで値上がり傾向が続く

昭島市の新築マンションは、概ね5,000万円台、㎡単価は70万円前後が相場のようです。

中古マンションは、築15年以内で平均3,720万円（55.1万円/㎡）、築15～25年で平均3,886万円（45.7万円/㎡）、築25年超で平均2,373万円（32.0万円/㎡）前後が相場です。

一戸建については、新築で4,065万円、中古は築15年以内で平均4,693万円、築25年以内で3,960万円、築25年超は3,397万円となっています。近年の郊外人気もあり、マンション、一戸建ともに値上がり傾向が続いています。

最後に土地の相場については、最寄駅から徒歩10分以内で平均30.3万円/㎡、徒歩20分以内なら20.7万円/㎡、徒歩20分超で17.6万円/㎡となっています。

 

（1）中古マンション

	販売価格（万円）			専有面積（㎡）			㎡単価（万円）
	最大	最小	平均	最大	最小	平均	平均
築15年以内	4,690万円	1,750万円	3,720万円	76㎡	43㎡	66㎡	55.1万円
築15～25年	6,480万円	2,280万円	3,886万円	105㎡	55㎡	86㎡	45.7万円
築25年 超	5,780万円	695万円	2,373万円	173㎡	40㎡	76㎡	32.0万円

（2）一戸建

	販売価格（万円）			土地面積（㎡）			建物面積（㎡）
	最大	最小	平均	最大	最小	平均	最大	最小	平均
新築	5,990万円	2,780万円	4,065万円	166㎡	45㎡	109㎡	140㎡	69㎡	90㎡
築15年以内	7,980万円	2,380万円	4,693万円	209㎡	60㎡	122㎡	155㎡	75㎡	101㎡
築15～25年	9,490万円	2,180万円	3,960万円	317㎡	82㎡	151㎡	282㎡	79㎡	119㎡
築25年 超	15,500万円	870万円	3,397万円	457㎡	66㎡	155㎡	450㎡	45㎡	103㎡

（3）土地

	販売価格（万円）			土地面積（㎡）			㎡単価（万円）
	最大	最小	平均	最大	最小	平均	平均
徒歩10分以内	12,800万円	145万円	4,017万円	331㎡	25㎡	134㎡	30.3万円
徒歩10分～20分	19,000万円	390万円	3,522万円	1,008㎡	33㎡	180㎡	20.7万円
徒歩20分超・バス	4,480万円	1,680万円	2,423万円	403㎡	100㎡	145㎡	17.6万円

※REINS（不動産流通標準情報システム） 2024年9月のデータをもとに集計

 

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3.昭島市の待機児童数は16人。多摩エリアや都心への通学も可能

昭島市には、13校の公立小学校、6校の公立中学校、2校の公立高校と1校の私立高校があります。市内に大学はありませんが、大学の多い多摩エリアに近く、都心への通学も十分可能です。

 

3-1.幼稚園・保育園・学校の数

	公立	私立
幼稚園・保育園・認定こども園等	0施設	44施設
小学校	13校	1校
中学校	6校	1校
高等学校	2校	1校
大学・短大	0校	0校

 

3-2. 待機児童数（2024年4月現在）

 

待機児童数（国基準）

16人

 

昭島市の2024年4月現在の待機児童数は16人です。前年の6人から10人増加していますので、小さなお子様がいる方は市役所等に確認してみるとよいでしょう。

 

 

4.東京都昭島市の住まい探しは昭島駅を中心にスタート。中神、東中神の再開発エリアにも注目

昭島市は多摩エリアの中部に位置する市で、JR青梅線が市の中心部を東西に横切っています。青梅線の北側には国営昭和記念公園や玉川上水緑道公園など、緑地やゴルフ場が多く、南部には住宅街が広がっています。また都内で唯一、水道水を地下150～200メートルから汲み上げる地下水で100％賄っている珍しい市で、年間を通じて天然のミネラルウォーターが飲める街としても有名です。

中心となる昭島駅からは、JR中央線直通の特快で新宿まで約40分、東京まで約50分とアクセスは良好です。また市の西端にある拝島駅には、青梅線以外に、JR八高線・五日市線、西武拝島線が乗り入れており、八王子方面、小平方面にアクセスすることができます。

昭島市での住まい探しは、市の中心である昭島駅からスタートしてみることをおすすめします。交通アクセス、買い物などの利便性はもっとも高く、市の都市計画においても「中心拠点」と位置づけられています。また昭島駅の北口エリアは、「昭和の森」として、人と自然、地域のふれあいを目指した、広大な都市型リゾートエリアとして開発が進められており、100を超える店舗が入る大型ショッピングモール「モリタウン」をはじめ、関東最大級のアウトドア複合施設「モリパーク アウトドアヴィレッジ」など多くの施設があります。

 

 

■モリタウン

■モリパークアウトドアヴィレッジ

出典：モリパーク 公式サイト

 

昭島駅以外では、同じ青梅線の中神駅、東中神駅の北側エリアで大規模な区画整理事業が行われ、新しい街づくりが進んでいます。このエリアは昭島駅に隣接しているだけでなく、多摩の中心都市である立川や、昭和記念公園にも近く、中心地から少し離れて、自然とふれあいながら暮らしたい子育てファミリーにはおすすめのエリアです。

昭島市は、立川や八王子と比べるとちょっと知名度は低いですが、利便性が高く自然豊かで、とても暮らしやすい街です。情報収集を兼ねて一度訪れてみてはいかがでしょうか。

 

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